俺物語!!:原作&作画が鈴木亮平の実写版・猛男を絶賛 キャラ誕生秘話も

「俺物語!!」作画のアルコさんと原作の河原和音さんのイラスト
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「俺物語!!」作画のアルコさんと原作の河原和音さんのイラスト

 俳優の鈴木亮平さんが主演を務める映画「俺物語!!」(河合勇人監督)が10月31日から公開されている。「別冊マーガレット」(集英社)で連載中の人気マンガが原作で、鈴木さん演じる巨漢で真っすぐな性格だが、女性に縁のない高校1年生の高校生・剛田猛男と、永野芽郁さん演じるヒロインの心優しい少女・大和凜子、猛男の親友でクールなイケメン砂川誠(坂口健太郎さん)らの交流を描いたほんわかとした青春ラブコメディーだ。マンガの原作・河原和音さんと作画担当のアルコさんに映画の見どころや原作の制作エピソードなどを聞いた。

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 ◇実写化には半信半疑だった 再現度を絶賛

 主人公の猛男はまったく高校生に見えないイカツイ顔面と屈強な肉体の持ち主。「『猛男をやれる人いないでしょ』みたいな感じで、あまり相手にしてなかった。(猛男役は)プロレスラーとか体だけ合成とか。でも、主役だからお芝居できる人じゃないとダメだよねという感じで」と実写化には当初、半信半疑だったというアルコさん。だが、猛男役に俳優の鈴木亮平さんが決まると「うれしかった」と河原さんと口をそろえた。

 アルコさんも「(猛男は)鈴木さんがやってくれたらうれしいと言っていたら、本当に決まって……。河原さんにメールして『良かった。良かった』って(喜んだ)」と笑顔。役作りで体重を増やして猛男役に挑んだ鈴木さんについて、河原さんも「少女マンガ原作の実写で1、2を争う再現度」と太鼓判を押す。

 実写化にあたっては「猛男があまり卑屈に見えないように。『どうせ俺なんて』みたいにならないようにしてください」と要望を出した。「猛男は普通じゃないキャラ。普通だと弱くなっちゃうなと思って、強さがなくなっちゃうと嫌だったから」と河原さんは説明する。ただ、そんな心配は杞憂(きゆう)に終わったようで、猛男を演じる鈴木さんについて「どんなセリフを言っても卑屈に見えない。素晴らしかった」と絶賛する。

 完成した実写映画については、河原さんは「やっぱりニュアンスとかも全然違うようになった。猛男の歩き方やポーズがいいんですよね。(永野さん演じる大和も)本当に高校生という感じで。表情も可愛い。ストーリーは知っているんだけど、応援したくなったり感情移入したり……」、アルコさんも「マンガは“わきゃわきゃ”してるけど、永野さんの大和は本当に存在する、芯のしっかりした女の子という感じ」と原作との違いを楽しんでいる様子だった。

 ◇猛男は「最初はイケメンだった」

 線の細いイケメンが多い少女マンガの世界では異色のキャラクターの猛男だが、一体、どのような着想で誕生したのだろうか。河原さんは「昔からああいうキャラは好きだった。男の子にモテる男の子。女の子はみんなイケメンが好きだけど、ただ顔だけで好きになることはない。じゃあどういう人が好きかな、と突き詰めていったら、ああいうキャラになった」と説明する。

 さらに、「最初はそこそこのイケメンで(猛男を)描いていたんだけど、担当さんから前に描いたキャラに似ている、と言われて……。じゃあ、と振り切ってキャラクターを強く描いて、アルコさんのところに(キャラ絵が)渡ったら、もっと強くなったという(笑い)。偶然というか、1人で作らなかったからできたんだと思う」と誕生秘話を明かす。
 
 原作はアニメ化されており、実写映画化もされ、男女を問わない人気作になったが、その理由をを聞いてみると、アルコさんは「猛男のキャラクター。どんなやつだろうと思って読んでみたら、いいやつじゃん、とか」と回答。河原さんも「(読者が)こうだろうと思って見てみたら、違うところに行くような感じがあるかもしれない」と分析する。

 最後に2人が考える映画の見どころを聞いてみると、キャラクターの細かい仕草や動作がポイントという答えが返ってきた。アルコさんは「笑っちゃうのは、猛男の動き。速く泳いでたり、砲丸投げのときとか」と笑顔で語り、「原作を読んだことがない人にも見てほしい」とアピールしていた。

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