テレビ質問状:「天才パティシエ・小山進のチョコレート革命!」五感を通してカカオの魅力を伝えたい

「ノンフィクションW 天才パティシエ・小山進のチョコレート革命! 南米に究極のカカオを求めて」での小山進さん
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「ノンフィクションW 天才パティシエ・小山進のチョコレート革命! 南米に究極のカカオを求めて」での小山進さん

 WOWOWは毎週土曜に「WOWOWオリジナルドキュメンタリー」枠として、「ノンフィクションW」と「国際共同制作プロジェクト」の2番組を両輪に、国内外のさまざまなテーマを扱ったオリジナルのドキュメンタリー番組を放送している。12月19日午後1時からWOWOWプライムで放送される「ノンフィクションW 南米に究極のカカオを求めて」の番組プロデューサーを務めるWOWOW制作部の曽山睦子さんに、番組の魅力を聞いた。

ウナギノボリ

 --番組の概要と魅力は?

 兵庫県三田市にある「パティシエ エス コヤマ」には、週末ともなると「小山ロール」を求め1日に3000人以上の人が訪れます。

 人気パティシエとなった小山進さんは、世界中のショコラティエがパリに集うチョコレートの祭典においても、2011年に初挑戦にして最高の栄誉を得ました。そのことによって「このままではいけない!」とチョコレートを極めることを決意。そして取り組み始めたのが「Bean to Bar」という製法。これは世界各地のカカオ農園から個性豊かなカカオ豆を直接仕入れ、焙煎から製造までを一貫して行うというもの。

 世界各地のカカオ農園を訪ね歩く中で、小山さんは14年に訪れたコロンビア北部でカカオを栽培するアルアコ族とカカオ豆にまつわる深い歴史に触れ、ただ味わってもらうだけでなく、物語や音楽も絡め五感を通してカカオの魅力を伝えたいと考えるようになりました。

  「伝える」ということにこだわり、日々奮闘する小山さんの姿を通し、職人のあくなき探求心と、挑戦し続けることの楽しさと素晴らしさを感じてもらいたいです。  

 --今回のテーマを取り上げたきっかけと理由は?

 パティシエの小山進さんは、さまざまなメディアで取り上げられ、その技術や、後進の指導力の素晴らしさは、よく知られるところでした。

  そんな彼が、今、チョコレートに夢中になっており、しかも自らの足で世界各地の生産者と触れ合う旅に出てカカオの深い魅力に迫ろうとしている、という企画書を拝見し、一般的に知られている顔とは違う一面を伝えられると感じました。

  視聴者の方にとっても身近な存在であるチョコレートが、実はとてつもなく深い歴史や魅力を持っているということも、知ってもらえればと思いました。


 --制作中、一番に心がけたことは?

 今回は、チョコレートを「アート」の領域としてとらえたいと思いました。

  きれいに撮影するだけではなく、チョコレート作りの背景にある世界観を壮大な雰囲気で表現していければと、担当ディレクターやカメラマンには、とにかく映像にはこだわってほしいとお願いしました。

 --番組を作る上でうれしかったこと、逆に大変だったエピソードは?

 小山さんの「気づき」や「探究心」から湧き上がるエネルギーは、まるで少年のように純粋です。ディレクターは、取材するたびにそのエネルギーに圧倒されるといっていました。小山さんの情熱を、ディレクターがどのように伝えきったかを見届けてください。

 --番組の見どころを教えてください。

 コロンビア北部でカカオ豆を栽培するアルアコ族。彼らとの出会いを通して、カカオへの取り組みが広がっていく小山さん。

 伝えたいことがあふれ出る小山さんは、パティシエとは思えないような分野にまで挑んでいきます。アイデアを実現するために奔走する小山さんの姿からは、とにかく仕事が楽しくて仕方ないんだ!というエネルギーを感じていただくことができます。

 それは、パティシエに限らず、全ての人に元気を与えてくれるとともに、日々の生き方についても考えさせてくれるものと思います。

 入り口はスイーツですが、男性の視聴者にも満足いただけるプログラムです。

 --視聴者へ一言お願いします。

 最近耳にするようになった「チョコレートは発酵食品」。

 カカオ豆は、どのように育てられているのか、どうやってチョコレートになるのか、その過程を見てもらうことで、発酵食品であることも実感していただけます。

  「毎日少しずつであればチョコレートを食べてもいいんだ!」という言い訳(?)も実感をもって語ってもらえるようになるかもしれません。
 
 WOWOW 制作部 プロデューサー 曽山睦子

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