Softly:SNSで出会い意気投合 目標は武道館「aikoさんのような夢の世界のライブを作りたい」

SoftlyのボーカルのMUTSUKIさん(左)とギターのHARUKAさん
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SoftlyのボーカルのMUTSUKIさん(左)とギターのHARUKAさん

 北海道苫小牧の18歳の女性2人組ユニット「Softly」が、ドラマ「女くどき飯 Season2」エンディングテーマ「キミがいい」で3日、メジャーデビューを果たした。同曲は、存在感のあるボーカルとキラキラとしたギターサウンドで聴かせる女の子の気持ちがたっぷり詰まったナンバーとして話題となっている。Softlyの結成から現在までの話を2人に聞いた。

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 ――結成のきっかけはSNSだったそうですね。

 MUTSUKIさん:私がツイッターで、バンドをやりたいとつぶやいて。それを見た知人が、HARUKAちゃんを紹介してくれました。それで、地元のカラオケ店で初めて会ったんです。

 HARUKAさん:ギターを背負って受付の前に立っていたら「HARUKAさんですか?」って。

 ――最初はバンドをやりたいと?

 MUTSUKIさん:そうなんです。でもカラオケボックスで2人で会ったとき、HARUKAちゃんのアコースティックギターを聴いたらすごくステキで。じゃあ、いっそアコースティックユニットにしようとなって。でもHARUKAちゃんは、そもそもバンドをやるとは思ってなかったみたいですけど。

 HARUKAさん:そういう食い違いから始まったユニットです(笑い)。

 ――そのときのお互いの第一印象は?

 HARUKAさん:カラオケボックスだったので、MUTSUKIちゃんがたくさん歌を歌ってくれたんですけど、なんて歌がうまい子なんだ!と思ったのが印象的でした。私も何かアピールしなきゃと思って、ギターで合わせたりしていって。その日が初対面でしたけど、すごく話しやすくて一気に仲よくなって、初日で一緒にやりたいと思いました。私の周りには、音楽を深くやっていきたいという子はいなかったので、MUTSUKIちゃんとなら、もっと広い世界に行けるんじゃないかと思いました。

 MUTSUKIさん:HARUKAちゃんは、まさかこんな人がギターをやってるの?と思うくらい、可愛くてお上品で。苫小牧でギターをやっているというと、めっちゃロックな感じだったり、女の子もめっちゃ古着だったりするんです。でもHARUKAちゃんのファッションは、フリフリ感がすごくて。私なんか全身、毛糸って感じの完全防寒で、雪国のイメージのまんまだったので、HARUKAちゃんがまぶしかったことを覚えていますね(笑い)。

 あと、ちょうどテレビ番組の「テラスハウス」にハマっていて、新しいお友達と出会って、ギターを弾きながら距離を縮めていくみたいなことに憧れていたんです。だから、それをまさに今やってるんだという感じで、すごくうれしかったですね。

 ――そのときは、どんな話をされたのですか?

 HARUKAさん:よく聴くアーティストさんの話をたくさんしました。テイラー・スウィフトさんが2人とも好きで、そういう共通項がいくつも分かっていくうちにどんどん仲よくなっていって。その勢いで、その日のうちに1曲作ってしまったんです。

 ――出会った初日にいきなり?

 MUTSUKIさん:はい。今では恥ずかしくて、とても聴けないですけれど(笑い)。

 HARUKAさん:でも、その1曲ができたことで、じゃあ次はこういう曲を作りたいという気持ちが生まれて。すぐ次に会う約束もして、1週間に2、3回だったと思うけど、毎日会ってると錯覚するくらい濃密な感じで、どんどん曲を作っていきました。

 ――Softlyというユニット名の由来は?

 MUTSUKIさん:共通の知人が、私たちの雰囲気がフワフワしてると言ってくれたことから、それを英語にして、響きも可愛いし、いいねってことで付けました。

 ――そんなSoftlyのお二人が、ドラマ「女くどき飯 Season2」エンディングテーマ「キミがいい」でメジャーデビュー。「キミがいい」は、どんなふうに作っていったんですか。

 HARUKAさん:お話をいただいて、改めてシーズン1を見てイメージをふくらませました。ドラマの内容に沿いつつ、片思いの女の子が聴いても共感できるものというのがテーマで、すごく難しくて悩みました。

 MUTSUKIさん:曲作りは、HARUKAちゃんが好きにコードを弾いて、そこに私が鼻歌でメロディーを付けていきます。歌詞もお互いに言葉を出し合っていってという具合に、すべてが同時進行で、感覚に任せてやっている感じですね。

 インディーズの頃は、それこそカラオケボックスで作ったりしていましたが、さすがに最近はそういうこともなくて。でも、ライブで行った先のホテルの部屋で作ることはあります。今回の「キミがいい」は、私の家だったと思います。

 HARUKAさん:期限が決まっていたので、限られた時間の中で何度も会って作り直してということを繰り返したので、作業は結構大変でしたけど楽しかったです。

 ――言葉がリアルで共感性の高い歌詞だと思いましたが、作詞で意識したことは?

 MUTSUKIさん:なるべく具体的なイメージが浮かぶものにしたいと思いました。

 HARUKAさん:よく2人で、好きな芸能人の話や恋バナをしているので、この歌詞にも自分たちのことが自然と出ているかもしれません。

 MUTSUKIさん:HARUKAちゃんは、ドラマやマンガ、小説が好きなので、そこからのインスパイアもあると思います。私は友達から恋の相談を受けることが多いので、そのとき聞いたシチュエーションを歌詞に使うこともあります。

 ――お二人は18歳なので、やはり同世代の20歳前後の女の子に聴いてほしいですか。

 HARUKAさん:もちろん同世代の女の子に共感してもらえたらうれしいし、同世代じゃなくても、いろんな世代の方に聴いてほしいです。聴いた人の生活の一部にしてほしいし、曲がその人の背中を押してあげられたらいいなと思います。聴いてくれた方の側に寄りそうような音楽を作っていきたいんです。でも、同世代の女の子から共感を得ることは、とても難しくて。だからこそ、「よかったよ」って言ってもらえると、すごくうれしいです。ドラマで曲が流れるようになってからは、ツイッターなどのSNSで、結構曲についてのコメントがあって。「曲がいい」というコメントを最初に発見したときは、すごくうれしかったです!

 MUTSUKIさん:友達からもいっぱい言ってもらいました。友達はみんな貫地谷しほりさんのファンだから、「すごいね、いいね」って。「もう会ったの?」とか、ミーハーなことも言われたりしました(笑い)。

 ――2曲目の「その笑顔を見ていたくて」は、心が温まる冬のバラードです。北海道でCMとして放送された「アクセサリーPePe 2015Xmasキャンペーンソング」ですね。

 HARUKAさん:この曲は、すごく大きかったですね。苫小牧の街を歩いていて、「CMの人ですよね?」って声をかけられるようになりました。この曲が、まだまだ少しですけど私たちのことを知ってもらうきっかけになりました。

 ――そして3曲目にはCrystal Kayさんの「恋におちたら」のカバーを収録しています。

 HARUKAさん:地元のライブハウスで歌っていたときは、オリジナル曲だけじゃなく、カバーもよく歌っていました。「恋におちたら」は、原曲とはまた違ったアレンジで楽しんでいただけると思います。

 MUTSUKIさん:カバーは、決してモノマネではなくて、Softlyが歌うとこういう感じになるんだという、意外性も楽しんでいただけたらと思います。

 ――今後の目標を教えてください。

 HARUKAさん:日本武道館でライブをするのが夢です! 私はaikoさんが好きで、aikoさんのライブは、セットリストはもちろんセットや照明も含めて夢の世界を作ってくださっている。私たちもそういうライブを作ってみたいです。

 MUTSUKIさん:あとアルバムも作りたい。あと、もっとバンドっぽい曲とか、ライブで盛り上がるアップテンポの曲も作っていきたいです!

 ――ちなみに、今後東京に住むことは?

 HARUKAさん:おそれ多いです(笑い)。

 MUTSUKIさん:春からは、苫小牧から札幌に引っ越そうかと。まずは道内からということで……。

 <プロフィル>

 MUTSUKI(ボーカル)とHARUKA(ギター)の2人組ユニット。高校1年生のときに結成し、2015年1月に「Maybe~どうでもいいの~」で配信デビュー。以来2曲の配信シングルと2枚のミニアルバムをリリース。今月3日にシングル「キミがいい」でメジャーデビュー。3月9日に東京・渋谷WWWで開催される、所属事務所主催イベント「ARIGATO MUSIC presents 39 Live!! vol.2 ~ARIGATO MUSIC Fes 2016~」に出演。そのほか各地でリリースイベントを開催する。

 (取材・文・撮影:榑林史章)

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