女優の藤原紀香さんが、日本語吹き替え版の声優を担当した映画「更年奇(こうねんき)的な彼女」(クァク・ジェヨン監督)が27日に名古屋地区で先行公開された。映画は「猟奇的な彼女」や「僕の彼女はサイボーグ」を手がけたジェヨン監督によるラブコメディーで、4月8日から全国で順次、公開される。“破天荒ヒロイン”のチー・ジア役を演じ、同作を「奇跡の物語。いちずに人を愛したことがある人に見てほしい」という藤原さんに話を聞いた。
あなたにオススメ
「豊臣兄弟!」では池松壮亮が! 大河ドラマ“秀吉俳優”史を振り返る
映画が先行公開された名古屋を訪れ、オレンジのトップスに、黒いミニボトム、白いジャケットというファッションで取材に応じた藤原さん。「名古屋の女性は華やかで、美に関してアンテナを張っている人が多いですね。(美容やライフスタイルについて)よく質問されます」と笑顔を見せる。
カジュアルから、ロングドレス、着物まで着こなす抜群のスタイルや、そのライフスタイルに憧れる女性も多いが、自身も、健康や美容、インテリアなど興味を引かれたことは「質問をしますね。一流の方にお話を聞いて、自分のライフスタイルに取り入れます。それがパワーになる」といい、センスアップを怠らない。
また「好奇心旺盛であることが大事。アンテナは常に張っていようと思います」といい、先輩からだけでなく、後輩から「世代を超えて」学ぶことも大切にしている。
「後輩から学ぶのは難しいこともあるのでは」と水を向けると、「私たちは、何事も平均以上を求められた世代。でも今の(若い)人は、そうではなくて、何かに抜きんでている人が多くて、リスペクトできる」といい、世代による違いも楽しんでいるよう。一方で、自身から後輩へは「礼儀」の大切さを伝えているといい、「『どこへ行っても、なにをやっても、あいさつができないのは絶対にダメ』と話しています」と厳しい一面ものぞかせた。
映画で、藤原さんが吹き替えを担当したのは、20代で更年期障害と診断される喜怒哀楽の激しいヒロイン、チー・ジア役。心に傷を負ったチー・ジアが、さえない男・ユアンから愛され、本当の幸せを見つけていく……というストーリーだ。
藤原さんは、チー・ジア役を「たくさん泣いて笑って、やりがいのある役。全身全霊をささげようと思って演じました」と振り返る。「(アフレコでも)チー・ジアと同じように笑って泣いて……。やけ酒をして、暴れるシーンが楽しかったですね。共感できる部分がたくさんありました」という。
チー・ジアが、ユアンに愛された理由を「(見た目がユアンの)タイプだったということは、あるでしょうね」と笑い、「ピュアで自分に正直なところが魅力的」という。見どころを「チー・ジアが、ユアンの愛によって気づき、変わっていく。彼女の成長があったからこそ(幸せを見つけられる)」と語った。
また日本語版のタイトルが、更年期の「期」ではなく、「奇」を使った「更年奇」とされていることに触れ、「『奇跡』の『奇』。恋の病にかかった女の子が、どうやって幸せになっていくのかという奇跡の物語なんです。いちずに人を愛したことがある人に見てほしいですね」と笑顔を見せていた。
<プロフィル>
ふじわら・のりか。1971年6月28日生まれ、兵庫県出身。1992年に「第24回ミス日本グランプリ」を受賞。大学卒業後、女性ファッション誌のモデルを経て、女優デビュー。以降、さまざまな映画やドラマ、舞台、CMに出演する傍ら、京都国立博物館文化大使や日本赤十字広報特使も務め、自身のNPO法人「Smile Please☆藤原紀香世界こども基金」を設立するなど国際人道支援に尽力。美と健康の愛用品を集めたサイト「紀香バディ!コム」(http://www.norikabody.com/)も開設し、売り上げの一部を子供たちの教育支援事業に充てている。