2月29日に北海道夕張市で閉幕した「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2016」(ゆうばり映画祭)に「インターナショナル・ショートフィルム・コンペティション部門」の審査員として参加していた俳優の須賀貴匡(すが・たかまさ)さん。ゆうばり映画祭への参加は、05年度に同映画祭に出品された主演作「魁!!クロマティ高校」(山口雄大監督)以来11年ぶり。審査員として参加することで改めて気づいた“ものづくり”への思いや映画祭の感想を須賀さんに聞いた。
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主演作を引っ提げての参加だった11年前について、「舞台あいさつも、酒を飲んで瓶を抱えて登壇していた気がします(笑い)。なんて楽しいんだ、と思った」と笑顔で振り返りつつ、“ゆうばり”の魅力について「純度が高くて、自分の意識をしっかりリセットさせてもらえる場所。(作品は)好きで作っている、ということを忘れがちになってしまうんですけど、そういうのがここには残っていて……。作り手としては、その気持ちは忘れてはいけないんだなと思う」と実感を込める。
11年ぶりの参加だったが、「映画祭が持つ雰囲気、エネルギーは変わらないなと思った」と懐かしみ、「(役者として)原点に近いものを感じました」と振り返る。それでも、審査員としての参加のオファーには「僕なんかでいいのかな、というのが正直な感想」と迷いもあったが、「何かしら自分にもいい刺激をもらえるかなと受けさせてもらいました」と心境を明かす。
初めて審査員を務めた今回の映画祭については、「作品の純度が高かった」と感嘆し、「作り手たちの純粋な思いを感じ取ることができました。それはこの先、ものづくりをするにあたって、一番必要で、根底的に流れているものではないかな」と語る。
「今の時点では言葉にはなかなかしづらいですけど、そういう純度の高いものを見ていると、あとあと糧になっていくのかな……。知らず知らずのうちに自分の表現に何か乗っかっていけばいいのかなって思います」とほほ笑んだ。
特撮ドラマ「仮面ライダー龍騎」で主演を務めて以降、映画、舞台、テレビドラマと幅広いフィールドで活躍してきた須賀さん。現在の役者としての手応えを聞くと、「全然感じてないですね。作品1本1本が、転校生(の気分)というか……。この作品に入学しました、みたいな(笑い)。その作品が終わって次の現場に行くときも、またそれぐらいの気持ちで行く。その繰り返しのような気がしています」と苦笑交じりに語る。
あと数年と迫った40代の目標を聞くと、「1人で完結させて外に発表することに興味があって……。わがままかもしれないけど、“自分で作った料理を誰かに食べさせたい”みたいな気持ちはあります」と須賀さん。「その“もの”はどんなものでもいいと思っていますが、映画やドラマの枠に入るとなかなかできないことなので、もっとダイレクトな形で、自分勝手にものを作ってみたいな、という気持ちはあります」と意欲的に語った。
すが・たかまさ。1977年生まれ、東京都出身。映画は「魁!!クロマティ高校」(2005年)、「天国からのラブレター」(07年)など出演多数。
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