サカナクション:15万人動員の全国ツアーが幕張メッセで千秋楽 新曲も初披露

幕張メッセで最終公演を行ったサカナクションのステージ(フォトグラファー:山本マオ)
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幕張メッセで最終公演を行ったサカナクションのステージ(フォトグラファー:山本マオ)

 5人組バンド「サカナクション」が10日、約半年間にわたる全国ツアー「SAKANAQUARIUM 2015-2016 “NF Records launch tour”」の最終公演を幕張メッセ国際展示場9-11ホール(千葉市美浜区)で行った。同会場では前日の9日を含む2日間公演となり、各日2万人、2日間で4万人を動員した。

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 ライブのオープニングは、舞台上の幕がひし形の窓をかたどるように開き、そこに可動式ステージに立つ5人が登場。リズミカルなビートを軸とするエレクトロニックサウンドとバンドとしてのダイナミズムをクロスオーバーさせた演奏と、光・色彩・映像を多角的に映し出した五感を刺激する演出をシンクロさせる趣向は圧巻。その一方で、暗転のまま、音や声の響きだけで曲を聴かせる実験的な要素も盛り込まれ、変幻自在なステージで一時も飽きさせない。

 さらに、ボーカルの山口一郎さんが「一緒に踊ろう! 自由に、自分のステップで」と観客に呼びかけ、2人の和装の踊り子が花を添える「夜の踊り子」、和太鼓バンドとのコラボによる「SAKANATRIBE TRANCEMIX With GOCOO+GoRo」と続き、会場はまさに熱気が渦巻くクラブパーティーの様相を見せた。最後は「新宝島」で大盛り上がりの中、本編が締めくくられた。

 アンコールは、メンバーがターンテーブルの前に立つDJスタイルの「グッドバイ(NEXT WORLD REMIX)」や「ミュージック」といったナンバーのほか、資生堂「アネッサ」の新CMソングとして放送中の新曲を初披露。また、MCで山口さんは、ツアー前の約1年半、ベースの草刈愛美さんの産休のためライブ活動を休止していたことに触れ、「このツアーでサカナクションは終わるんじゃないかなって実は思ったりしていたんですね。愛美ちゃんがお母さんになって、2人目、3人目っていうこともあり得るし、みんなそれぞれ、音楽という部分ではプロフェッショナルだし。何か次の道があるのかなって」とツアー中の心情を吐露した。だが、最終的には「このツアーを回って今日を迎えて、そんな気持ちはみじんもなくなったし、行けるところまで行ってみようと。音楽で楽しませるということにかけては、誰にも負けないように思い切りやっていきます!」と気持ちを新たにし、堂々の“続行宣言”となった。

 サカナクションの全国ツアー「SAKANAQUARIUM 2015-2016 “NF Records launch tour”」は昨年の10月3日からスタートし、台湾公演を含む全35公演で15万人を動員。10月27日の日本武道館公演の模様を収録したブルーレイディスク(BD)とDVD「SAKANAQUARIUM 2015-2016 “NF Records launch tour”-LIVE at NIPPON BUDOKAN 2015.10.27-」が5月25日にリリース予定。(取材・文:水白京)

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