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バナナマン:驚異のゴールデンタイム“制覇” タモリ、ダウンタウンも認めるセンスと安心感 

テレビ
「バナナマン」の設楽統さん(左)と日村勇紀さん

 お笑いコンビ「バナナマン」が、4月の番組改編で4本のレギュラー番組が新たにスタートしたことで、ゴールデン・プライムタイムで月曜から日曜日までの全日を“制覇”した。メンバーの設楽統さんは平日午前の「ノンストップ!」に帯で出演しており、深夜帯でも4本のレギュラーを持ち、“いつでもテレビに出ている”という超売れっ子だ。なぜバナナマンは起用されるのだろうか? 人気の秘密を探った。【猪狩淳一】

 ◇1日2時間半、画面に登場

 4月期の改編で、「珍種目No.1は誰だ!? ピラミッド・ダービー」(TBS系、日曜午後7時56分)、「モシモノふたり~タレントが“おためし同居生活”してみました~」(フジテレビ系、水曜午後10時)、「バナナ♪ゼロミュージック」(NHK総合、土曜午後10時20分)がスタート。日村勇紀さんの単独出演で「万年B組ヒムケン先生」(TBS、月曜深夜0時58分、初回25日)も始まる。既に、月曜日は「YOUは何しに日本へ?」(テレビ東京系、午後6時55分)、火曜日は「優しい人なら解ける クイズやさしいね」(フジテレビ系、午後7時57分=日村さん単独)、木曜日は「奇跡体験!アンビリバボー」(同)、金曜日は「沸騰ワード10」(日本テレビ系、午後7時)、土曜日は「ジョブチューン アノ職業のヒミツぶっちゃけます!」(TBS系、午後7時56分)のレギュラーがあり、水曜以外のゴールデンタイム(午後7~10時)と、プライムタイム(午後7~11時)は毎日バナナマンが登場することになった。

 深夜帯でも、バカリズムさんとのコント番組「そんなバカなマン」(フジテレビ、火曜深夜0時25分)、設楽さんが「ダウンタウン」の松本人志さんとMCを務める「クレイジージャーニー」(TBS、毎週木曜深夜0時10分)、アイドルグループ「乃木坂46」の冠番組で2人がMCの「乃木坂工事中」(テレビ東京、日曜深夜0時)、「オトナ養成所 バナナスクール」(東海テレビほか)に、「万年B組ヒムケン先生」を加えて5本。平日の午前中は「ノンストップ!」で設楽さんがMCを務めており、週の放送時間は合計1075分(約18時間)で1日平均2時間半テレビに出演していることになる。

 設楽さんは既に「テレビ番組出演本数ランキング」(ニホンモニター調べ)で2012、13年と連覇し、14、15年も「TOKIO」の国分太一さんに次ぐ2位となっている超売れっ子だが、今期の4本がスタートしたことについて、TBSラジオ「JUNKバナナマンのバナナムーンGOLD」のポッドキャスト(18日配信)で、「小山(マネジャー)がスケジュールを組み込んで恐ろしいよ。全部の曜日を埋めるという小山の計画がこれで完成。すごいね」と感嘆していた。

 ◇当初は「テレビ向きでない」と

 コンビ結成は1993年で、既に芸人としてデビューしていた日村さんが相方を探していたときに設楽さんと知り合い、翌年デビュー。その後、コントライブの評価は高いものの、「テレビ向きでない」との評価でなかなかブレークに至らなかったが、2000年代初頭に「ウッチャンナンチャン」の内村光良さんが司会を務める「内村プロデュース」の若手芸人企画で頭角を現し、08年の「キングオブコント」準優勝をきっかけにブレークした。12年に設楽さんがMCの「ノンストップ!」がスタート、フジテレビの朝の顔として女性層の支持も得て、年末の「NHK紅白歌合戦」では14年から2年連続で「ウラトークチャンネル」のMCを務めるなど不動の地位を確立した。

 「テレビ向きでない」と言われたバナナマンはなぜ使われるのか? 番組関係者の1人は「独自の世界観があり、とがっているけど、人を傷つけない。攻めているけど、どんな人でも安心して見られる。独特の空気感で温かくするところがある。今の時代に合っている」と起用理由を語った。

 ◇ハイセンスな設楽 演技の日村

 まず「独自の世界観」でいうと、ネタを担当する設楽さんのセンスの高さが挙げられる。素人だった設楽さんが最初に作ったコント「パピヨン病」は、その斬進さと完成度の高さで、「すごいやつが出てきた」と当時のお笑いライブ界で大評判となった。そのセンスは、「とんねるずのみなさんのおかげでした」(フジテレビ系)や「ゴットタン」(テレビ東京系)などを担当する放送作家のオークラさんもほれ込み、現在も盟友として行動を共にしている。設楽さんのセンスは音楽関係でも、ユニット「SAKEROCK」の浜野謙太さんや星野源さん、誕生日が同じという森山直太朗さんらと交流があり、「でんぱ組inc.」「水曜日のカンパネラ」をいち早く評価するなど幅広い。ファッションも高級革靴ブランド「オールデン」を愛用し、ファッション誌の表紙を飾ったこともある。日村さんもその演技力には定評があり、剛力彩芽さんや橋本愛さんら人気女優とのオムニバスドラマ「イロドリヒムラ」(TBS系)や、映画「新撰組オブ・ザ・デッド」(渡辺一志監督)で主演している。ピン芸としても、横綱貴乃花関(当時)の子供時代のまねでブレークのきっかけを作り、郷ひろみさんのものまねや、オネエキャラのヒム子では紅白の舞台にも立っている。

 ◇あふれ出るコンビ愛 乃木坂46との交流も

 「とがっているが人を傷つけない」という点では、コンビ仲の良さがポイントにある。“ドS”の設楽さんにいじられる日村さんだが、なぜか嫌な感じが全くない。それはカエルのスープなどのゲテモノを食べる時、潔癖症気味の設楽さんの代わりに日村さんが率先して挑戦したり、逆にメロンが苦手な日村さんの代わりに設楽さんがさりげなく食べるなど“コンビ愛”のエピソードは尽きない。年下だが設楽さんの才能を認めて尊重する日村さんと、演者としての能力について日村さんを絶賛する設楽さん。互いに「設楽さん」「日村さん」と敬称で呼び合う様子からも、2人の信頼関係がにじみ出ている。

 「温かさ」では、アイドルグループ「乃木坂46」とのエピソードがある。2人は、デビュー当初から始まった冠番組「乃木坂って、どこ?」の司会を務め、「公式お兄ちゃん」となっていたが、2015年春の改編時に多忙のため降板が取りざたされた。そこで「『乃木坂46は妹みたいなものだから、ずっと見守ってあげたい』とマネージャーに進言してくれたらしい」と秋元康さんがトークアプリ「755」で明かし、「設楽くん、日村くん、ありがとう。バナナマン、最高。」と絶賛。さらに2015年の紅白歌合戦では、初出場した「乃木坂46」を見て、ウラトークチャンネルで設楽さんが「デビュー前から一緒にやってましたから、感慨深い」と語り、日村さんも目を細めて応援する姿は、「さすが公式お兄ちゃん」と乃木坂ファンからも賞賛され、2人の情の厚さを物語った。

 ◇誰とでも“ハマる”「芸人’s芸人」

 「安心感」では、関係者は「誰とでもハマる」ことを挙げる。「とんねるず」「ダウンタウン」「ウッチャンナンチャン」のビッグネームのいずれからも高い評価を受けている。石橋貴明さんはバナナマンのラジオ番組に乱入し、「東京芸人を引っ張れ」と発破をかけており、「リンカーン」の演出の椎葉宏治さんは、芸人大運動会の企画で浜田雅功さんが「設楽に仕切らせて」と指示されたというエピソードを披露している。さらにタモリさん司会の「笑っていいとも!」の最終回での2人のスピーチは大絶賛され、2014年の紅白歌合戦では、エンディングで設楽さんが股間を、日村さんがおしりをタモリさんに触られたといい、労われたと感激していた。さらに「おぎやはぎ」「東京03」「アンジャッシュ」「FUJIWARA」など同世代の芸人たちとも仲が良く、本人たちも芸人に人気がある「芸人’s芸人」と自らを評するように、業界での人気の高さがキャスティングにもつながっているようだ。

 コンビのそれぞれが特徴を出しながら補完しつつ、周囲からの信頼も厚いバナナマン。そのスタイリッシュな中にも温かいハートで幅広い世代の支持を得て、ゴールデンタイムを“制覇”した。2人がさらなる進化をどう遂げるのか、目が離せない。

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