ドラゴンボールDAIMA
第6話 イナヅマ
11月18日(月)放送分
八田鮎子さんの人気マンガを、女優の二階堂ふみさんと俳優の山崎賢人さんのダブル主演で実写化した映画「オオカミ少女と黒王子」(廣木隆一監督)が28日に公開された。見えっ張りな女子高生・篠原エリカ(二階堂さん)が、彼氏がいると女友達にうそをつき、学校一の“イケメン王子”佐田恭也(山崎さん)に彼氏の振りをお願いすることから始まる騒動を描いている。ある理由でエリカに近付くイケメンのプレイボーイ、神谷望役で出演している劇団EXILEメンバーで俳優の鈴木伸之さんに聞いた。
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映画やドラマに多数出演している鈴木さんだが、意外にも恋愛映画は初めてだという。「恋愛映画が初めてだったので、不安もありながら(楽しみで)ドキドキしたのをすごく覚えています」とオファーをされたときの印象を振り返る。廣木監督から「自信を持ってやってほしい」と声を掛けられたことで、「一生懸命、自信を持ってやらせてもらうことができました」と感謝する。
鈴木さんが演じるのは、山崎さん演じる恭也に同じイケメンとしてシンパシーを感じる神谷だが、「現実世界で考えると、なかなかいないようなタイプかもしれない」と前置きし、「一人の出演者として、作品にとって何かいいものを取り入れられればと思って演じた」と当時の心境を明かす。
神谷のキャラクターを鈴木さんは「ちょっと“チャラい”というか、八方美人な性格」と説明し、「原作のイメージが強い役で、非日常的なせりふも多かったのですが、そこはあえて直さずに、そのままやりました」と振り返る。恭也に次ぐモテ男という設定だが、「あんなにモテたら楽しいだろうな」と言って笑う。
神谷がバスケットボールが得意ということで、鈴木さんは映画冒頭でシュートを披露している。見事にシュートを決めているのだが、「実はバスケがあまり得意ではなくて……」と鈴木さんは打ち明け、「前日から練習をはじめ、翌日の撮影直前まで練習して撮影に臨みました」と説明。「身長高いので『バスケをやっていたでしょう』とよく言われるのですが、ずっと野球をやっていてバスケ経験はないです」と苦笑する。
神谷は、エリカが恭也と交際していると聞いてデートに誘うが、デート中に実際は恭也と付き合っていないことを知り、思いがけない行動に出る。「あんなことはさすがにないなと思う」と鈴木さんは神谷の行動を否定しつつも、「お芝居だからこそできることがたくさんあったので、すごく勉強にもなったし、楽しかった」と充実感を口にする。
制服を着た高校生役については、「作品的には2年ぶりぐらいに制服を着ましたが、さすがに(実際は23歳なので)厳しくなってきたな、と(笑い)」と鈴木さんは実感し、「今回は同世代の人たちが多かったので、(制服を着ている自分が)そんなに浮いて見えてはいないかなというのはあるけど……どうだろう」と半ば自虐的に話す。
そんな鈴木さんの高校時代は「普通の高校生。勉強もそこそこで本当に人並みな学生生活だったから、神谷のような要素はまったく僕にはなかった(笑い)」といい、「男友達が多くて、よく遊んでいたのが今でも印象的に覚えていますが、そんなにモテた記憶もないです」といって再び笑う。
鈴木さんの高校でも、今作で出てくる研修旅行があり、「どこかにカレーを作りにいくというようなもので、あと修学旅行では京都・奈良へ行ったりして楽しかった」と話し、「今回、撮影で神戸に行かせてもらい、撮影が高校生の頃を思い出せるようなシーンもたくさんあったので、なんか懐かしい感じもする」と笑顔を見せる。そして、「中高生には共感してもらえるポイントが多いと思います」とアピールする。
理想の女性像を聞くと、「優しくて清潔感があるような人」と鈴木さん。清潔感については、「化粧や服装、髪形なども着飾っていない感じがよくて、あまり派手っぽくない人の方がいいかもしれない」と説明し、優しさに関しても「あからさまに自分にだけというような人ではなく、みんなに優しくできる感じのほうがいい。周りをちゃんと見られる人がいいです」という。
今作を見て、「廣木監督は引きを効果的に使われている方というのが、試写を見させていただいたときの第一印象で、それがすごくこの映画にも生きている」と鈴木さんは感じ、「シーンをお客さんに連想させるような雰囲気になっていて、そういうところが男女問わず楽しめ、いろいろ考えられる作品になっているのでは」と分析する。
続けて、「神谷も最初は遊び人だけど、恭也にいろいろと気付かされていくといったように、登場するキャラクターの一人一人の成長が描かれている」とそれぞれの成長が見どころだと語り、「恭也とエリカの関係も、しどろもどろしながらもクライマックスに向かっていくので、そういうところも青春がたくさん詰まっていて、恋愛映画としてはすごくすてきだし、いいメッセージがたくさん入っていると思います」とアピールする。
少女マンガが原作の恋愛映画だが「男性も楽しめる」と話す鈴木さんは、「懐かしい気持ちになってもらえたり、肩の力が抜けるような映画になっていると思うので、仕事などでいろいろ忙しくしている中で、一息ついていただけたらと思います」と世の男性陣にメッセージを送る。
今後チャレンジしてみたいことは、「日本の歴史だったりを純粋に描き、自分たちの歴史をたどっているのを見て感動してもらえるような、時代劇でもないと思うのですが、命に関わるようなテーマの作品をやりたい」と思いをはせる。また「最近、悪役が多かったので、しばらくは悪役はNGということで(笑い)。また時間をおいてから要所要所でお願いしたいです」と、ちゃめっ気たっぷりに語る。そして、「また恋愛ものもやらせてもらいたいですし、やりたいものだらけです」と目を輝かせた。映画は全国で公開中。
<プロフィル>
1992年10月14月日生まれ、神奈川県出身。2010年に「第3回劇団EXILEオーディション」に合格し、俳優としての活動をスタート。11年にドラマ「ろくでなしBLUES」(日本テレビ系)、12年には映画「桐島、部活やめるってよ」、ドラマ「GTO」(フジテレビ系)などに出演し、13年公開の「アラグレ」で映画初主演を務める。主な出演作に、映画「謝罪の王様」(13年)、「ストレイヤーズ・クロニクル」(15年)、ドラマ「ルーズヴェルト・ゲーム」(TBS系)、15年のNHK大河ドラマ「花燃ゆ」など。今年7月には出演した映画「HiGH&LOW THE MOVIE」の公開を控える。
(インタビュー・文・撮影:遠藤政樹)
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