15年ぶりに再集結した人気ロックバンド「THE YELLOW MONKEY」(通称・イエモン)が、全国ツアー「THE YELLOW MONKEY SUPER JAPAN TOUR 2016」のさいたまスーパーアリーナ(さいたま市中央区)での公演を9、10日に開催した。各日2万人、合計4万人を動員した本公演の2日目のステージ上で、ボーカルの吉井和哉さんは「さいたまスーパーアリーナ2日目の皆さんにも言わないといけない。帰ってきました。ただいまー!」とあいさつ。さらにライブのクライマックスには「THE YELLOW MONKEYはもう一生解散しません!」と活動の継続を堂々と宣言した。
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埼玉はTHE YELLOW MONKEYがインディーズ時代からよくライブを行っていた、「たくさんの思い入れがある」という場所。現在の4人で活動を始めた1989年ごろ、「埼玉のいろんなホールでイベントとかをやらせてもらっていて、時代はバンドブームというものが終わろうとしていた時期だったと思うんですけど、このへそまがりのメンバー4人は、そのバンドブームには乗っかろうとせず、独自の、いつまでも歌っていられるような、演奏できるようなナンバーを作っていこうぜと、曲を作り出した」(吉井さん)といい、そのころに制作した初期の曲から「BURN」(97年)などのヒット曲、再集結後に初めて書き下ろされた最新曲「ALRIGHT」まで、自らの足跡をたどるようなラインアップでライブを展開。エモーショナルでドライブ感あふれる演奏、艶やかでどこか日本的情緒を漂わせるボーカルは“媚薬”のような魅力を放ち、ダイナミックかつしなやかな音のグルーブの“イエモン節”に観客は酔いしれた。
会場のボルテージが徐々に上がっていく中で、吉井さんは「THE YELLOW MONKEYの吉井和哉。これからはこれがフルネームでもいいぐらいです」と前置きしつつ、「THE YELLOW MONKEYはもう一生解散しません! どうか皆さんの人生のBGMとして、このTHE YELLOW MONKEYを仲間に入れてくださいませんか? 自分は、このTHE YELLOW MONKEYで音楽をやることが生まれてきた理由だと思っております。このメンバーと一緒に、またバカなロックンロールをやっていくぜ! またこれから、ともにバラ色の日々を探しに行ってください!」と語り、99年発売のヒットシングル「バラ色の日々」を熱唱。さらに「定期的にまた全国ツアーをしたいと思ってます。まだやってない曲いっぱいあるもんね。ちょっとずつ小出しにしていこう、と。小出しにしながら10年ぐらいもたせてやろうかな(笑い)」と今後の活動にも意欲を見せ、場内は喜びの歓声と拍手に沸いた。
THE YELLOW MONKEYは2001年に活動を休止し、04年に解散後、今年15年ぶりに再結集した。全国ツアー「THE YELLOW MONKEY SUPER JAPAN TOUR 2016」は5月からスタートし、8月の横浜・福島での追加公演を含め、9月まで開催予定。(水白京/フリーライター)