東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催されている日本最大の同人誌即売会「コミックマーケット(コミケ)90」の企業ブースに、スポーツ紙の「スポーツ報知」(西2ホール2914)が初めて出展した。ブースでは、タブロイド新聞「初音ミク特別号」(500円)を販売するなどアピールした。コミケ出展を企画した報知新聞社の企画本部兼企画報道部の斉野民好課長は「こんなに来てもらえるとは。成功すれば継続して出したい」と話している。
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スポーツ報知のコミケ出展は、2012年に「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ」のタブロイド紙を出したのがきっかけ。当時、斉野さんが同作の出来にほれ込み、客層も若者から家族層まで広いことを実感して、その後社内にタブロイド制作の企画を提出した。それまで「ウルトラマン」や「仮面ライダー」のタブロイドを出したことはあるが、アニメを題材にしたタブロイドを出すのは初めてで、スポーツ紙の読者層と違うこともあり疑問の声もあったそうだ。しかし「まどか☆マギカ」のタブロイドも、その後に出した「初音ミク」のタブロイドも好評を博して、今回のコミケ出展につながったという。
今回のコミケ出展では、社員たちが手を挙げて売り子に参加してくれるまでになったという。自ら汗をかいてブースの列整理をしている斉野さんは、これまでスポーツ報知のアニメのタブロイド4作品を手掛けただけでなく、インドネシアのジャカルタで行われた初音ミクのイベントに自腹で行ったこともある。「スポーツ紙はオヤジメディアと言われがちですが、だからこそ面白い企画と思っている。世界に誇るスポーツ紙のレイアウト力、デザイン力を感じてほしい」と意気込んでいる。
ブースでは、「初音ミク特別号」のほかに「魔法少女まどか☆マギカ」のTシャツが5000円、「<物語>シリーズ」のTシャツが4000円、トートバッグが2000円、クリアファイル3種類セットが1500円、アニメ制作会社シャフトの設立40周年を記念した展示イベント「MADOGATARI展」の新聞が500円でそれぞれ販売している。5000円以上の買い物をした人には先着で「MADOGATARI展特別号」のポスター(2種類)をプレゼントする。
コミケは、1975年に始まったマンガや小説、ゲーム、音楽などの同人誌の即売会で、現在は夏と冬の年2回開催されている。ブースには、同人誌を販売する一般ブースと商業作品を扱う企業ブースがあり、企業ブースは、95年夏から導入され、96年冬から本格的にスタートした。企業ブースは出版社やアニメ会社、ゲームメーカーの出展が大半だったが、近年はプロモーションやブランド力の向上を狙ってホンダやグーグル、マイクロソフト、NHKなどさまざまな企業が出展している。
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