歌舞伎俳優の中村勘九郎さんが11日、新国立劇場(東京都渋谷区)で行われた主演舞台「真田十勇士」の会見に演出の堤幸彦さんらと出席。同作は2014年に公演された舞台の再演で、22日からは映画版も公開される。前作に引き続き主人公の猿飛佐助を務める勘九郎さんは「堤監督が制作発表の時に言った『大変』という言葉はまさにその通り。昨日のゲネプロで初めて舞台で通すことができたけど、終えてみて今日の初日が千秋楽にならないかなって。それくらい大変」と冗談めかしつつ、「大変ということはそれだけ極上のエンターテインメント作品になっている思うので、自信を持ってお客様にお届けしたい。再演とついているけど、パワーアップというか新しい作品になっている」とアピールした。
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舞台で演出を手掛け、映画版では監督を務めた堤さんは「初演で作り上げたキャストやスタッフの熱みたいなものを映画にしたら面白いだろうなと映画にして、その映画では、野原の合戦のシーンなら野原に行ったり、真田丸を実際に作ったりと、具体的なチャレンジをした。(今回の)再演舞台は、その具体性や熱をさらに上回る、非常にポテンシャルの高い想像力で見る舞台にしなければいけないと、全員が必死になって取り組んできた」と振り返り、勘九郎さんは「映画の合戦シーンはカット、カット(で撮影)なので、全力で立ち回りができたけど、それを舞台でやってしまうとぶっ倒れてしまう。だけどその熱を常に持っていなきゃいけないと思うし、本当に舞台裏で何人かぶっ倒れている。マジで倒れる人が出ないことを祈るだけ」と苦笑交じりに苦労を明かしていた。
「真田十勇士」は戦国時代の武将・真田幸村が実は非力な人物で数々の武功は十勇士の猿飛佐助の作戦によるものだったという設定で、佐助ら真田十勇士の活躍などを描く。舞台は同日から「新国立劇場 中劇場」で上演。22日からは映画版も公開される。
この日は、共演の篠田麻里子さん、加藤雅也さん、浅野ゆう子さん、加藤和樹さんらも出席。女忍者・火垂を演じる篠田さんは「殺陣というか刀を持って動くのが初めてで、本当に殺しに行くという気持ちがないと成り立たないという話をされていて、でも、リアルでやっちゃうとけがをしてしまうので、自分の止める位置だったり、自分の間とかのアドバイスをもらった。勉強になった」と振り返り、この日の初日に向け、「とても緊張しているけど、今出し切れる自分の全力で今日は乗り切りたい、楽しみたい」と意気込んでいた。