宮沢りえ:“余命2カ月の母”役に「演劇の神様に試されている」

映画「湯を沸かすほどの熱い愛」の初日舞台あいさつに登場した宮沢りえさん
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映画「湯を沸かすほどの熱い愛」の初日舞台あいさつに登場した宮沢りえさん

 女優の宮沢りえさんが29日、東京都内で行われた主演映画「湯を沸かすほどの熱い愛」(中野量太監督)の初日舞台あいさつに登場した。作中で余命2カ月の宣告を受ける母親・双葉役を演じている宮沢さんは「素晴らしい中野監督の脚本に感動して……、私も母を同じようにがんで亡くしたので、演劇の神様に試されているなという気持ちもあって」と明かしつつ、「余命を宣告されたお母ちゃんをやるのは、並大抵のエネルギーではできないなと挑みました。この作品に出会えてとてもとても幸せです」と充実した表情で語った。

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 舞台あいさつには宮沢さん、杉咲花さん、オダギリジョーさん、松坂桃李さん、伊東蒼さん、中野監督が出席。宮沢さんは「演技って、うその中で生きることなんだけど、ここに立っている共演者の方たちと本番といううその枠の中で呼吸をしていると、その枠がなくなっていって……まるで本当の時間が流れているんじゃないか、という錯覚にとらわれることが多かった」と撮影を振り返った。

 双葉の娘・安澄を演じた杉咲さんも「撮影している時は、演技している感覚がなくて。それぐらい、目の前で起こったことを受け入れている感じがして……。試写を見て、改めて作品を作っていたんだと思いました」と感慨深げに語っていた。

 映画は「死にゆく母と、残される家族が紡ぎだす愛」をテーマにした感動作。銭湯「幸の湯」を営む幸野家は父が1年前にふらっと出奔(しゅっぽん)し、銭湯は休業状態。母・双葉(宮沢さん)は持ち前の明るさと強さでパートをしながら、娘を育てていたが、ある日、突然「余命わずか」という宣告を受ける。その日から双葉は、絶対にやっておくべきことを決め、実行していく……というストーリー。

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