注目映画紹介:「恋妻家宮本」阿部寛と天海祐希が50歳夫婦に 人気脚本家・遊川和彦の初監督作は辛口ラブストーリー

映画「恋妻家宮本」のメインビジュアル (C)2017「恋妻家宮本」製作委員会
1 / 15
映画「恋妻家宮本」のメインビジュアル (C)2017「恋妻家宮本」製作委員会

 ドラマ「家政婦のミタ」「女王の教室」などで知られる人気脚本家の遊川和彦さんが初めてメガホンをとった映画「恋妻家宮本(こいさいかみやもと)」が、28日から公開される。阿部寛さんと天海祐希さんが子供も自立し、結婚以来初めて夫婦水入らずで暮らすことになった共に50歳の夫婦を演じている。重松清さんの小説「ファミレス」に、遊川監督自身が大胆に脚色を施したほほ笑ましくもちょっぴり辛口のラブストーリーだ。

あなたにオススメ

 結婚27年目の宮本陽平(阿部さん)と美代子(天海さん)は共に50歳。息子(入江甚儀さん)が自立し、結婚以来初めて夫婦水入らずで暮らすことになった。そんなある日、陽平は、美代子の押印済みの離婚届を見つけてしまう。美代子に真意を聞けないまま陽平は、悶々(もんもん)とした日々を送ることになり……という展開。相武紗季さんらも出演している。大学生時代の陽平を工藤阿須加さん、同じく大学生時代の美代子を早見あかりさんが演じている。

 陽平が美代子に「あなたって、結婚に向いてないよね」と直言される場面や教師をしている陽平が、教え子の祖母(富司純子さん)に向かって「正しさ」と「優しさ」について切々と語る場面。さらに、架空の駅「こいづま駅」での陽平と美代子のやりとりなど、琴線に触れるシーンは数々ある。

 だが、目を見張ったのは、主人公の陽平が、菅野美穂さん演じる料理教室仲間の五十嵐真珠と、あろうことかラブホテルに向かう場面だ。おろおろする陽平をよそに、普段は冷静な真珠が、ある事情から、すわ一大事と猛ダッシュする姿は、おかしいやらあっけにとられるやら。演じる菅野さんの“壊れっぷり”は見事だ。エンドロールでの出演者全員による“大合唱”も楽しい。既婚者なら、ぜひ夫婦で見てあれこれ考えてみてほしい。28日からTOHOシネマズ日劇(東京都千代田区)ほか全国で公開。(りんたいこ/フリーライター)

写真を見る全 15 枚

映画 最新記事