ハウスユニット「水曜日のカンパネラ」が、メジャーで初となるフルアルバム「SUPERMAN」(ワーナーミュージック・ジャパン)を8日に発売した。
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水曜日のカンパネラは、楽曲制作を手がけるケンモチヒデフミさん、それ以外を担当するDir.Fさん、ボーカルのコムアイさんによる3人組ユニット。ステージパフォーマンスやメディア露出はコムアイさん一人で担当している。
今作は、ディズニーの長編アニメーション「アラジン」の主人公「アラジン」、とんちで有名な「一休さん」、映画「ローマの休日」などを代表作に持つ女優「オードリー」(オードリー・ヘプバーン)のほか、さまざまなジャンルの偉才、スーパーな人を楽曲タイトルに掲げて全編を構成している。幕末の歴史的背景を丁寧に描く「坂本龍馬」や、能への造詣の深さをうかがわせる「世阿弥」は、史実を交えた小気味のいいリリックが秀逸だ。
また、その人物を掘り下げる歌詞のアプローチのほかに、「チャップリン」では抹茶プリンのレシピを歌うなどユーモアにも富んでいる。巧みな言葉遊びと、緻密で高揚感に満ちたサウンドが織り成すカラフルな音楽性は、80年代あたりの懐かしいエッセンスを取り込みながら、最新鋭スタイルを提示しているといえる。
アルバム「SUPERMAN」は全10曲入り。CD版、特製CD型USB版の2形態で、ともに3000円(税抜き)。(水白京/フリーライター)