沼田真佑さん:デビュー作で芥川賞に 「ジーパン1本しかないのにベストジーニスト賞みたい」

芥川龍之介賞を受賞した沼田真佑さん
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芥川龍之介賞を受賞した沼田真佑さん

 第157回芥川龍之介賞(芥川賞)に選ばれた沼田真佑さんが19日、東京都内のホテルで会見した。デビュー作での受賞だという沼田さんは「まだ1作しか書いてないので、頑張ります」と緊張気味に語り、「1本しか書いてないっていうのがありますので、例えばジーパン1本しか持ってないのにベストジーニスト賞みたいな(笑い)」と心境を語った。

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 沼田さんは1978年北海道小樽市生まれ。西南学院大卒業で、現在は岩手県在住。受賞作の「影裏(えいり)」(文學界5月号)は、東日本大震災後に明らかになる友人の秘密が描かれており、第122回文學界新人賞も受賞している。

 受賞の知らせについて「編集者と待っていたんですけれど、本当にそのつもりがなかったので部屋着のままの感じで来たので。まあ、うれしかったです」と明かした沼田さん。なぜ震災についての小説を書いたのかについては「ああいうことがありますと、ちょっと他のものが書きたくても、書かないと他のものが軽薄になるというか。自分も岩手に住んでますし、みそぎみたいな感じで、書いたようなところがある」と説明した。

 岩手県から初めての芥川賞だと指摘されると「本当に自分が世話になっている土地なので、何かのエールになってくれればと思います。5年間住んでますけど、5年分は恩返しになっているかなと思います」と話していた。

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