日本文学振興会は18日、第159回芥川龍之介賞(以下、芥川賞)と直木三十五賞(以下、直木賞)の候補作を発表した。芥川賞には松尾スズキさんの「もう『はい』としか言えない」など5作、直木賞には湊かなえさんの「未来」など6作がノミネートされた。受賞作を決める選考会は7月18日午後5時から東京都内で開かれる。
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芥川賞には、俳優や映画監督としても活躍する松尾スズキさんが3回目の候補に、新潮新人賞を受賞している高橋弘希さんが4回目の候補となった。日本ファンタジーノベル大賞を受賞している古谷田奈月さん、群像新人文学賞受賞の北条裕子さん、文藝賞受賞の町屋良平さんは、いずれも初候補となった。
直木賞には、これまでに数々の作品が実写化されている湊かなえさんと、オール讀物新人賞を受賞した木下昌輝さんが、ともに3回目の候補に挙がった。小松左京賞を受賞した上田早夕里さん、山本周五郎賞受賞の窪美澄さん、本城雅人さんは初のノミネートとなった。群像新人文学賞を受賞し、これまで芥川賞に4回ノミネートしている島本理生(りお)さんは今回、2回目の直木賞候補となった。
各賞の候補作は以下のとおり。
古谷田奈月「風下の朱(あか)」(早稲田文学初夏号)▽高橋弘希「送り火」(文學界5月号)▽北条裕子「美しい顔」(群像6月号)▽町屋良平「しき」(文藝夏号)▽松尾スズキ「もう『はい』としか言えない」(文學界3月号)
上田早夕里「破滅の王」(双葉社)▽木下昌輝「宇喜多の楽土」(文藝春秋)▽窪美澄「じっと手を見る」(幻冬舎)▽島本理生「ファーストラヴ」(文藝春秋)▽本城雅人「傍流の記者」(新潮社)▽湊かなえ「未来」(双葉社)