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羽佐間道夫:吹き替え重鎮 「演じたスターは280人くらい」 役者と呼吸するように

アニメ 映画
吹き替え声優などとして活躍する羽佐間道夫さん

 50年以上にわたって日本語吹き替え声優として活躍する羽佐間道夫さん。「銀河英雄伝説」「超時空要塞マクロス」などのアニメの声優、ナレーターとしても活躍し、吹き替えはシルベスター・スタローンさんやピーター・セラーズさんら数々の名優を演じ、「280人くらいのハリウッドスターを演じていますよ」と話す。CS放送の映画専門チャンネル「ムービープラス」では7月、羽佐間さんの名演を特集した「特集:羽佐間道夫」を放送する。吹き替え界の重鎮、羽佐間さんに、吹き替えへの思いを聞いた。

 ◇吹き替えは6000~7000本やっている計算になる

 大ベテランの羽佐間さんは、吹き替え声優としてのキャリアを「280人くらいのハリウッドスターを演じていますよ。キャリアは50~60年になるんだけど、1年に100本以上はやってたと思うんですね。ということは、6000~7000本はやっている計算になる」と振り返る。

 吹き替えについて「僕らの仕事は、塗り絵師なのかもしれない。形あるものに色を塗っていく仕事」と考える。「パレットに色がたくさん入っていないといい芝居はできない。だから、音楽を聴いたり、小説を読んだり、見聞を広める。僕の場合、リップシンク(俳優の口の動きに合わせる)は合わないな(笑い)。合わせているのは呼吸。役者と一緒に呼吸するように」向き合っているという。

 役者の呼吸に合わせて演じるため、苦労した作品もあった。「『ロッキー』は大変だよ。ボクシングだからね(笑い)。戦って、その後に『エイドリアーーン!』と叫ぶ。最後は雄たけびみたいになっていた」と明かす。

 ◇字幕では表せない魅力とは?

 吹き替えは、字幕とはまた違った魅力があり、吹き替えのファンもいる。羽佐間さんは、その魅力を「吹き替えは14文字(字幕の横書き1行分)では表せないことをできる。たくさんのニュアンスを表現できるところもある。字幕の何倍もの意味を伝えることができるはずです」と考えているという。

 大ベテランとして若い声優に伝えたいことを聞いてみると「『あ』だけで喜怒哀楽を表現してごらん?と言うんです。そういうことが表現できるのは、寄席など語りの芸になってくるかもしれません。ラジオで朗読をやっていると、言葉が大切だと感じる」と話す。

 「特集:羽佐間道夫」では、羽佐間さんが、チャールズ・グローディンさんの吹き替えを担当した映画「ミッドナイト・ラン」が8日午後9時に放送される。1992年に日曜洋画劇場(テレビ朝日)で放送されたが、今回はテレビ放送時にカットされた約15分のシーンに吹き替えを新たに録音。約26年ぶりに同作の吹き替えに挑んだ羽佐間さんは「声を聴いていたら、みんなあんまり変わっていない。池田(勝さん)も富田(耕生さん)も全然変わってないよね」と語る。

 さらに、特集では、羽佐間さんがスタローンさんの吹き替え担当した「ランボー」が22日午後9時、セラーズさんの吹き替えを担当した「名探偵登場」が29日午後9時に放送される。数々の名演を楽しめそうだ。

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