京都府精華町の「広報キャラクター」として知られる「京町セイカ」が、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催中の「コミックマーケット94」の「京町セイカ」ブースに出現し、同町をアピールした。ひこにゃんやくまモンなどの人気を受けた“ご当地キャラ”ブームに距離を置き、“後発”を選んだ路線が成功している。
ウナギノボリ
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精華町でも、早い段階から町のキャラクターを作る考えはあったが、“ご当地キャラ”が数百体いるともいわれる状況で、作っても埋没するのは必至だと考えたという。さらに着ぐるみを作るにも相応の予算が必要になり、描き下ろすイラストの原稿料も考慮した結果、断念。代わりに初期費用だけで済むCGのキャラクターを作って、その都度さまざまなポーズを取ってもらうほうがランニングコストが不要になると判断した。
「ウェブテクノロジ」(東京都豊島区)のマンガ制作ツール「コミPo!」を使ってキャラクターを作成。さらに「絶体絶命都市」シリーズなどで知られるゲーム会社「グランゼーラ」(石川県野々市市)にコスチュームデザインを依頼し、一般公募で選んだ名前を付けて、2013年に美少女キャラクターの京町セイカは“着任”した。
さすがに“着任”当時は知名度がなく、担当者は「1、2年は苦しかった」と本音も明かすが、それでも全国の萌えキャラが集まる「キャラサミ」に加入してSNSのノウハウを得て、徐々に知名度を伸ばした。インターネットで資金を集めるクラウドファンディングも利用し、入力文字読み上げソフト「VOICEROID(ボイスロイド)+ 京町セイカ EX」を制作。同ソフトを使った京町セイカの動画が「ニコニコ動画」にも1400本以上アップされている。
担当者は「ニコニコ動画には、公式動画は1本もないのがポイントです。公式が動けばコストもかかるけれども、皆さんが面白がって自由に広げてくれる」と話す。町で年に1回開催するイベント「SEIKAサブカルフェスタ」にも北海道や長崎から足を運ぶファンもいるなど、町おこしにも一役買っている。
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