注目映画紹介:「ペンギン・ハイウェイ」 少年の目線で不思議な世界描く 新鋭スタジオコロリドの劇場版アニメ

劇場版アニメ「ペンギン・ハイウェイ」の一場面(C)2018 森見登美彦・KADOKAWA/「ペンギン・ハイウェイ」製作委員会
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劇場版アニメ「ペンギン・ハイウェイ」の一場面(C)2018 森見登美彦・KADOKAWA/「ペンギン・ハイウェイ」製作委員会

 劇場版アニメ「ペンギン・ハイウェイ」が17日、TOHOシネマズ新宿(東京都新宿区)ほかで公開された。「夜は短し歩けよ乙女」「四畳半神話大系」などで知られる森見登美彦さんの同名小説が原作。学生時代の自主制作作品「フミコの告白」で注目された30歳の新鋭・石田祐康監督が手がける初の長編劇場版アニメで、劇場版アニメ「台風のノルダ」などのスタジオコロリドが製作する。海のない街に突然、ペンギンが現れるなど不思議な現象が起こる中、少年が成長する姿が描かれる。

ウナギノボリ

 小学4年生のアオヤマ君が住む街に突然、ペンギンが現れる。不思議な現象に、仲良しのお姉さんが関わっているようで、アオヤマ君はペンギンの謎を解こうとする。女優の北香那さんがアオヤマ君、蒼井優さんがお姉さんを演じるほか、声優として釘宮理恵さん、潘めぐみさんらが出演する。

 よく分からない大人の世界、謎が多く色っぽいお姉さん、数々の不思議な現象など好奇心が湧いてくる世界がアオヤマ君の視点で描かれる。日常と非日常が交錯する中で、子供はアオヤマ君の視点で作品を楽しめるだろうし、大人は世界が新鮮に見えた子供の頃を思い出すかもしれない。

 缶ジュースがペンギンになったり、大量発生したペンギンが暴れ回るなどアニメでしかできないであろう表現も魅力的だ。日常的なシーンを丁寧を描くことで、非日常の表現がダイナミックに見える。アニメを手がけるスタジオコロリドは2011年に設立され、若いスタッフが多いアニメ制作会社。ますます注目されそうだ。(小西鉄兵/MANTAN)

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