人気マンガの実写映画続編「銀魂2 掟は破るためにこそある」(福田雄一監督)が全国で公開中だ。主演の小栗旬さんと俳優の菅田将暉さん、女優の橋本環奈さんの万事屋メンバー3人が映画について大いに語った。上下2回に分けて掲載する。
ウナギノボリ
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「銀魂」は、マンガ誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)で空知英秋さんが2004年から連載中のマンガが原作。天人(あまんと)と呼ばれる異星人に占領された江戸時代のかぶき町を舞台に、なんでも屋「万事屋(よろずや)」を営む侍・坂田銀時らが難題を解決する姿を描くSF時代劇コメディー。17年に公開された実写版の続編となる今作は、万事屋と真選組の熱い友情が描かれる「真選組動乱篇」と人気キャラの将ちゃんこと徳川茂茂が登場する「将軍接待篇」が融合したストーリー。
――前作が評判になり、続編が作られました。いろんな意味で「銀魂」は特別な作品だと感じます。
菅田さん うれしいですね。
小栗さん 映画というお祭りごとにするには、「銀魂」はマンガの世界観と合っていたのかなって。「銀魂」ってCGが少しくらいちゃちくてもそれすらも笑ってもらえるという作品だからこそ、(続編まで)できたってことなのかな。もともと「銀魂」というものが持っているエネルギーがある中で、俺たちはひょうひょうと「銀魂」をやらせてもらっているので。撮影の打ち上げで松橋真三というプロデューサーが「確実にパート2は、とてつもなくすごい出し物になったと思う」って言って。多分、そういうことなんだと思うんですね。
菅田さん 真ん中に小栗さんがいて、福田さんの人望によって、これだけの人が集まっている。改めてビジュアルを見て、本当にすごいよ。みんな(マンガのキャラクターに)そっくりだよ。ちゃんと新しいキャストが来る前日は福田さん、めちゃめちゃビビってるんですよ。「大丈夫かな、明日」っていう。その緊張感が(福田さんが)ただふざけてやっているだけでないよさなんだなと思いますし、ポスター一つとっても面白いし、カッコいいし。他の現場だと絶対に成立しない。なんかこの「銀魂」の撮り方とムードが特別ですかね。
――橋本さんは「銀魂」以前、以降でご自身の環境がすごく変わったんじゃないかと思いますが。
菅田さん:吉か凶かといろいろあると思うけど。ちょうどいいタイミングだったんじゃないかと。
橋本さん まだ福岡に住んでいましたし、高校通いながら。
小栗さん 撮影の時期も含めてこの2年くらい激動だったよね。俺は逆にそんなに得したことはなくて(笑い)。真面目で硬派な俳優として売ってきたんだけど、お陰様で違う場所もいただけて。面白いこともやらせてもらえるようになったので、得っちゃ得か(笑い)。
菅田さん 「銀魂2」の床屋のシーンで小栗さんの何かのネジが外れる音を確実に聞いた(笑い)。
小栗さん 前作のときはどこかでちょっと探りながらというか。でも出来上がった前作を見たら、これは俺はやってもよさそうだなと思って。だから「2」ではとにかく楽しんではしゃいで帰ろうというイメージでやってきた、それが「2」をやらせてもらえる醍醐味(だいごみ)みたいなもので。
菅田さん エンターテインメントとしては理想ですよね。楽しんでやって、見る人も楽しい。
――橋本さんの前作の吹っ切れた演技に驚かされました。「2」でもさらに吹っ切れていますが。
菅田さん みんなでしゃくれるというシーンがあったんですよ。それで結構みんな苦戦して。特に岡田まーくん(将生さん)ができない……。
小栗さん まーくんはしゃくれられないんですよ。なんか変なんだよね。
橋本さん 下唇が出るんですよね。
小栗さん そうするとすごく速い新幹線みたいな顔になっちゃって(一同大爆笑)。でも結果的にあれが一番面白いんですよ。でも、彼の中では(しゃくれが)できなかった(と反省)。しかもそのときに横に環奈がいて、一発でオーケーで。まーくんが(橋本さんのことを)「師匠」って(笑い)。福田さんに「(橋本さんの)このトーンで行きまーす」っていわれて。環奈は職人のようなんですよ。
橋本さん しゃくれ職人(笑い)。しゃくれに関しては練習していたんですよね。監督が言っていたのは、前作で小栗さんがしゃくれてて。小栗さんのしゃくれは見ていて、できるのが分かっているから。かんかん(橋本さん)はどれぐらいしゃくれられるのか、と言われて、1週間くらい前にまだ足りないと言われたんですよ。そこから私なんで毎日しゃくれ練習しているのかというくらい(笑い)、ずっと練習していたんですよ。そうしたらしゃくれられるようになって。
菅田さん 普段の顔からしゃくれているようになっちゃって。
橋本さん そこから直すのが大変だったんですよ。出すより(笑い)。本当に「1」のとき、初日すごく緊張していたんですよ。カブトムシをとるシーンからだったんですけど、空気感もまったく分からないし、全員と初対面だったんですよ。先輩ばかりだし、福田組ももちろん初めてだし。神楽だから「アル」ってせりふも言わなきゃいけないし。「2」になると、空気感も分かるし、撮影を楽しんだなっていう思い出がたくさんあります。
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