機動戦士ガンダムNT:サンライズに潜入 職人の手描きで揺らぎ表現 CGとハイブリッドも

アニメ「機動戦士ガンダムNT」の一場面(C)創通・サンライズ
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アニメ「機動戦士ガンダムNT」の一場面(C)創通・サンライズ

 人気アニメ「ガンダム」シリーズの劇場版最新作「機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)」(吉沢俊一監督)が30日公開される。「ガンダム」シリーズは、モビルスーツの迫力のあるバトルシーンが見どころの一つになっている。アニメを手がけるサンライズのスタジオに潜入し、製作の裏側を探った。

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 ◇手描きでしか表現できない変形シーンとは?

 サンライズのスタジオを見て驚くのが、意外に作画(手描き)のスタッフが多いことだ。「ガンダムNT」は、手描きとCGのハイブリッドで製作されているといい、吉沢監督は手描きの魅力を「揺らぎが出る。CGはきっちりした線が描かれるんですが、手描きはフォルムが少し崩れてたり、線がつながってないところもあり、ブレるところもあります。それが味になることもあるんですね」と説明する。

 複雑なフォルムのモビルスーツが激しく戦うシーンでは特に手描きならではの味が出ることもあるという。「メカ作画の小松英司さんに、すごい手描きをしていただけていまして、ゆがみやデフォルメで面白いアニメーションを作る。例えば、アンクシャ(モビルスーツ)がガシャンガシャンと変形するシーンでは、省略によって一瞬で変形します。手描きしかできない表現です」といい、職人ならではの表現が魅力になっている。

 ◇CGで情報量を盛ることも

 一方で、CGも併用することで表現の幅を広げた。「かっちり正確に描けるのはCGならではの表現。情報量を盛ることもできます。どちらにも魅力があるので、両方のいいところ取りができているといいですね」と話す。CGと手描きのハイブリッドで、迫力のある映像が生まれているようだ。

 「機動戦士ガンダムNT」は、「機動戦士ガンダムUC」のその後を描く宇宙世紀サーガの最新作で、「UC」と同じく福井晴敏さんが脚本を担当する。ラプラスの箱が開かれた1年後の宇宙世紀0097年に、消息不明になったユニコーンガンダム3号機フェネクスが地球圏に姿を見せる……というストーリー。職人たちの技に注目して見ると、より作品を楽しめるかもしれない。

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