名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
人気アニメ「ガンダム」シリーズの劇場版最新作「機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)」が30日、公開される。「ガンダム Gのレコンギスタ」などに参加してきた吉沢俊一さんが監督を務め、「機動戦士ガンダムUC」のその後が描かれる。吉沢監督は「Gの……」などで、シリーズの生みの親とも呼ばれる富野由悠季監督と仕事をした経験があり、「ガンダムNT」の製作にあたり、富野監督からアドバイスをもらった。その言葉とは……。
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「ガンダムNT」は、「ガンダムUC」と同じく福井晴敏さんが脚本を担当。ラプラスの箱が開かれた1年後の宇宙世紀0097年に、消息不明になったユニコーンガンダム3号機フェネクスが地球圏に姿を見せる……というストーリー。
吉沢監督は「Gの……」のほか「機動戦士ガンダム サンダーボルト」などにも参加してきた。「ガンダムNT」を手がけるサンライズの小形尚弘プロデューサーは吉沢監督の起用理由を「できれば若めの人にやってもらいたいと思っていた。吉沢監督は富野さんの近くにもいて、富野さんの成分も浴びている。吉沢監督はリズム感、テンポ感がいいんですね。ガンダムに合うと感じた」と説明する。
吉沢監督は監督のオファーを受けて「頭が真っ白になりました。ただ、断る理由がないですよね」と快諾した。
吉沢監督は普段から富野監督に仕事について相談することもあるといい、「ガンダムNT」も絵コンテを見せ、アドバイスをもらった。
「富野さんによく絵コンテを見せるんですよ。もっとカメラをこうしたらいい、など具体的なアドバイスをいただいています。『NT』の絵コンテも見せたのですが、『最初の数ページを見て頭にきて、内容が入ってこなかった』と。『NT』はコロニー落としのシーンから始まるのですが『お前たち若い者は、オレのやったコロニー落としから何も新しいことをしていない。なんで違うことをしようとしないんだ』と」
富野監督の厳しいアドバイスがあり、吉沢監督は「制約のある中で何か新しいことができるんじゃないか」と考えるようになった。
「コロニー落としのシーンの多くはコロニーが落ちて、画面が真っ白になって終わり……と描かれているんですが、今回は大人の都合や戦争で犠牲になった人たちが主役なので、コロニーが落ちてどうなったのかを描いた。大地がえぐられ、人がたくさん死んでしまうというように、被害者側にカメラを置いています。ちょっとカメラを置く場所を変えてみたんです」
富野監督は毒舌家というイメージも強く、時には自身の作品も厳しく批判することがある。しかし、そばにいる吉沢監督は「実は結構いろいろなガンダムを褒めている」と意外な素顔を明かす。
「富野さんは(『機動武闘伝Gガンダム』を手がけた)今川泰宏さんのことを褒めるんです。この前『新機動戦記ガンダムW』の第1話を褒めていたこともありました。『ガンダム』だけど、富野さんがやってきたことと全然違うことをやっている作品を見ると、うれいしんでしょうね。厳しいイメージを持たれる方もいると思いますが、実は結構いろいろなガンダムを褒めている。『新しいことをやっている』『違う形で攻めている』と言っています。なぜ、みんなに言わないんだろう?」
「ガンダムNT」もまた「新しいこと」に挑戦した意欲作になっているようだ。「ガンダムNT」は、「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」を一つの転機として、宇宙世紀の次の100年を描く新プロジェクト「UC NexT 0100」の第1弾でもある。「UC NexT 0100」をはじめとした「ガンダム」シリーズから今後も斬新な作品が生まれてくるのかもしれない。
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