薬屋のひとりごと
第33話 先帝
3月7日(金)放送分
1986年にテレビアニメ「ドラゴンボール」がスタートして以来、約32年にわたって主人公・孫悟空を演じ続けている野沢雅子さん。シリーズ20作目の劇場版アニメ「ドラゴンボール超(スーパー) ブロリー」(長峯達也監督)が14日に公開される。「悟空は分身だと思っているんです」と話す野沢さんに、悟空への思いを聞いた。
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野沢さんは以前、悟空の必殺技・かめはめ波が「撃てる」と発言したことがあった。「撃てるんですよね?」と確認してみると「撃てます。信じています」と即答。「界王拳、元気玉もできるのですか?」と続けて聞いてみると「全部できますよ。修行していますから。悟空は分身だと思っているんです。どんどん一体化しているんです。『悟空みたい』って言われることもあるんですよ。(原作者の)鳥山(明)先生に『悟空を描く時、私(野沢さん)の声が聞こえる』と言っていただけたことがあったんです。宝物にしている言葉です」と笑顔で話す。
野沢さんは街で「悟空の野沢雅子!」と声をかけられることもあるという。ファンもまた、野沢さんは悟空の分身のように感じているのかもしれない。ただ、これまで演じてきたほかのキャラクターについても「全部そうなんです。分身のような気持ちなんです」という思いがある。分身と感じるくらい役に入り込むからこそ、野沢さんの演技は魅力的なのだろう。
野沢さんは、悟空と自分が似ているところがあると感じることもあるという。「悟空は真面目じゃないですか。そういうところが好き。人は人、自分は自分と考えているところがありますよね。私もそうなんです」と話す。さらに「単純で明るい。平和のために、自分より強いかもしれない相手に対して『そういうことをしちゃ、ダメだよ』という気持ちで戦う。そういう性格も大好き。世の中、3分の1くらいが悟空みたいな人だったら平和になりますよ。テレビ(のニュース)で悪い人を見ると、『ドラゴンボールを見てみなよ!』って思います」
これまで悟空を演じてきた中で、特に印象深かったシーンについて「何でそんなシーン?って思うかもしれないですが」と前置きした上で、悟空がレッドリボン軍と戦っていた際のあるシーンを挙げる。「悟空がスノの家でトイレに入っているシーン。レッドリボン軍が攻めてきて、銃で撃たれ、死んじゃうの?と思ったら、ドアが開いて、悟空が『いってー!』と言って出てくるんです。すごく印象に残っています。すごいわ、この子は!となったんです。大好きなんです」
野沢さんは「ドラゴンボール」シリーズで、悟空以外にも息子の悟飯、悟天、父のバーダック、ゴクウブラックなどを演じてきた。新作劇場版でも悟空、悟天、バーダックの3役を演じている。演じ分けについて聞いてみると「悟空が出てきたら悟空になって、悟飯が出てきたら悟飯になる。バーダックもそうなんですね。どうしてですか?と言われると、どうしてなのか言えないですけど、素直に入っていくんです」と明かす。
劇場版「ドラゴンボール超 ブロリー」は、テレビアニメ「ドラゴンボール超」に続くエピソードで、原作者の鳥山さんが脚本とキャラクターデザインを担当。伝説の超サイヤ人のブロリーが、孫悟空の前に立ちはだかり、サイヤ人の歴史も描かれる。テレビアニメ「ドラゴンボール超」は今年3月に終了したが、まだまだ続きを見たいというファンの声も多く、野沢さんは「ドラゴンボールって永遠に続くような気がするんです。鳥山先生もお忙しいですし、描くのも大変でしょうけど……。でも、また始まると信じています」と話す。ファンも野沢さんと共に信じれば、新作を見ることができるかもしれない。
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