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19年ゲーム業界展望:「モンスターハンター:ワールド」のヒットはライバルも喜ぶ 「ファミ通」浜村弘一氏に聞く(1)

ゲーム
ゲーム雑誌「ファミ通」グループ代表の浜村弘一さん

 任天堂のゲーム機「ニンテンドースイッチ」の好調、次々登場した復刻ゲーム機、「モンスターハンター:ワールド」の世界出荷1000万本突破など話題の多かった2018年のゲーム業界。ゲーム雑誌「ファミ通」グループ代表の浜村弘一さんに18年を振り返ってもらい、今年の展望を聞いた。

 ――昨年もニンテンドースイッチが好調でしたが、任天堂の株価が一時的に下がるなどしていました。

 上半期はタイトルに恵まれませんでしたが、下半期は「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」が売れました。株価は、下半期に売れるという任天堂の特性をよく分かっていないからでしょう。特に昨年が良すぎて、前半は(タイトルが)寂しかったからですね。インディーズゲームも人気だったりしたのですが。

 ――PSクラシックなどの復刻ゲーム機が話題になりました。

 今年の「メガドライブミニ」が出たら、もう出尽くした感じはあります。ともあれ、一つのジャンルにはなりました。かつてのゲーム機が出ることで、ゲーム機をテレビにつないで親子で話したり、友達とつながっていくとしたら、業界には良いことだと思っています。

 ――「モンスターハンター:ワールド」が1000万本とブレークしました。

 RPGではなく、言葉が不要なアクションゲームということも大きかったと思います。私が印象に残っているのは、昨年12月に開催された「プレイステーションアワード」で、ライバルであるはずの他のクリエーターが、同作のヒットを自分のことのように喜んでいたことです。日本の作品も世界でヒットするチャンスがあることを証明してくれたからですね。

 ――言い換えると、日本のクリエーターは、世界的なヒットを生み出せていなかったと。

 心のどこかに「携帯ゲーム機の国」というのがあったと思います。これまで日本で売れていた携帯ゲーム機のソフトは、世界市場では市場規模的に3割もなく、主流はハイエンドの据え置き型ゲーム機です。日本で売れても、海外では評価されないという構図でした。近年は「ニーア オートマタ」や「仁王」など据え置き型ゲーム機のソフトが世界で売れていました。クリエーターが「頑張れば、世界でいけるんじゃないか」という思いがあったと思います。

 ――なぜ日本のゲームが世界で再び評価されたのでしょうか。

 日本は、マンガやアニメの国でもあり、世界で売れていた(射撃系の)シューティングゲームを作らず、RPGを好む傾向があります。ゲーム業界の世界的な流れとは違うわけです。ただ最近は、世界的に戦場で人を殺す同じタイプのシューティングゲームばかり出ていて、その反動が来ていることもあると思います。(2へ続く)

◇プロフィル はまむら・ひろかず=1961年生まれ。1986年にゲーム情報誌「ファミコン通信」(現・週刊ファミ通)の創刊から携わる。エンターブレイン社長、カドカワ取締役を経て、新会社「Gzブレイン」の社長に就任。今年11月でGzブレインの会長を退任し、親会社カドカワのデジタルエンタテインメント担当シニアアドバイザーへ就任した。「ファミ通」グループ代表も兼務する。

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