男性10人組ユニット「BOYS AND MEN」の田中俊介さん、水野勝さん、本田剛文さん、小林豊さんが出演し、29歳の4人の若者を描いたオムニバス映画「ジャンクション29」(ウエダアツシ監督、山田晃久監督)が22日に公開された。同作のうちの一編「バズる」で動画サイトに動画を投稿する“バズチューバー”の守谷悟を演じた本田さんは、劇中で投稿する動画については「産みの苦しみを味わった」という。“サバイバルな撮影”もあったという今作について話を聞いた。
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映画は「ツチノコの夜」「結婚の条件」「バズる」「ジャンクション」の4編からなり、本田さんは「バズる」で動画サイトに動画を投稿する“バズチューバー”の守谷悟を演じた。動画の視聴回数はまったく伸びないにもかかわらず、働く気もなく怠惰な生活を送っている悟が、借金取りに脅されて追い詰められ、起死回生のアイデアを思いつく……というストーリー。
悟について「動画の投稿で、一獲千金のジャパニーズドリームを夢見ている男。人のダメなところや弱い心、ラクな方にずるずる流れていく部分をぎゅっと絞り出して集めたようなやつ。いい加減なだけで、イヤなやつではないので愛してもらえるキャラクター」と説明した本田さん。「僕は楽観的な人間だし、周りの人にも恵まれていて、これまで追い詰められるようなことはなかったですね。でも、ほかにもっとやり方があるのに安直な手段を考える部分が、悟と似ているかも」と話す。
劇中では、悟がさまざまな動画を投稿していくが、その動画には本田さんのアドリブやアイデアが盛り込まれている。台本には「ポテトチップスを食べて苦しむ」など簡単な描写がある程度だったといい、「悩んだし、産みの苦しみを味わった」と振り返る。
実際のYouTuber(ユーチューバー)の動画を参考にした点もあり、「深く考えずにパクることを大事にしました。例えばYouTuberの人は物を紹介するときに、なぜか(物に)手をかざして紹介する。悟は(理由は)よく分からないけど、見よう見まねで手をかざしているというイメージ。だから(物に)ピントが合っていないんです」と工夫を語りながら、「再生回数が伸びないのも納得!って感じの出来になったので、よかったかな」と満足げだ。
劇中には高所でのシーンも登場する。本番は命綱なしで臨み、「スタントの方が来てくださって、(前に体重をかけると)強い風が吹くと落ちてしまう可能性があるから、こんな感じで(後ろの脚に体重をかけて)下をのぞき込むと、いざというときに助けやすいし、落ちにくいって言われて……。“サバイバルな撮影”でした」と苦笑い。作品を通して「悟の心が豊かになっていく、ささやかな成長を見てほっこりして、(追い詰められる姿に)ハラハラもしてもらえれば」と語った。
「ツチノコの夜」では田中さんが親のすねをかじりながら映画を作る自称映画監督を演じ、「結婚の条件」では水野さんが結婚相談所のカリスマ仲人、「ジャンクション」では小林さんがマンガ家志望の男を演じている。
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