海獣の子供:劇場版アニメの声優に芦田愛菜、石橋陽彩、窪塚愛流 音楽は久石譲 特報、ビジュアルも

劇場版アニメ「海獣の子供」で声優を務める(上段左から)石橋陽彩さん、芦田愛菜さん、窪塚愛流さん (C)2019 五十嵐大介・小学館/「海獣の子供」製作委員会 芦田さん写真:PHOTO HASEGAWA SATOSHI
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劇場版アニメ「海獣の子供」で声優を務める(上段左から)石橋陽彩さん、芦田愛菜さん、窪塚愛流さん (C)2019 五十嵐大介・小学館/「海獣の子供」製作委員会 芦田さん写真:PHOTO HASEGAWA SATOSHI

 「リトル・フォレスト」などの五十嵐大介さんのマンガが原作の劇場版アニメ「海獣の子供」(渡辺歩監督)に声優として、女優の芦田愛菜さん、劇場版アニメ「リメンバー・ミー」の日本語吹き替え版で主人公ミゲルを演じた石橋陽彩(ひいろ)さん、俳優の窪塚洋介さんの息子の窪塚愛流(あいる)さんが出演することが27日、分かった。6月7日に公開されることも発表され、キービジュアル、特報が公開。音楽を久石譲さんが担当することも分かった。

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 芦田さんは主人公・安海琉花、石橋さんは琉花と共に物語の鍵を握る2人の兄弟の弟・海、窪塚さんは兄・空をそれぞれ演じる。

 「海獣の子供」は、五十嵐さんがマンガ雑誌「IKKI」(小学館、現在は休刊)で2005~11年に連載したマンガ。友人にケガをさせた少女の琉花が「海」と名乗るジュゴンに育てられた不思議な少年と出会い、港町と水族館を舞台にさまざまな冒険を繰り広げるというストーリー。アニメは、「鉄コン筋クリート」などのSTUDIO4℃が制作する。

 芦田さんら声優陣、原作者の五十嵐さん、渡辺監督のコメントは以下の通り。(原文のまま)

 ◇芦田さんのコメント

 「命のはじまりってどこにあるのだろう。自分の存在意義って何だろう。」と、同じ14歳の琉花と一緒に考えたり、知りたいと思いながら演じさせていただきました。「自分の気持ちを誰かにわかってもらいたいのに、上手く言葉にして思いをぶつけられない」という彼女のもどかしさにも、すごく共感できました。渡辺監督のこだわり、五十嵐先生の思いを現場でたくさん伺いました。ひとつひとつのシーンごとに立ち止まって、そしてキャラクターと向き合いながら、声を通して作品を一緒に作らせていただけたことをとてもうれしく思っています。

 ◇石橋さんのコメント

 この映画の第一印象は、海や街並みの色がとてもきれいで繊細に描かれているので「リアル」を感じました。映画の世界に引き込まれるほどのブルーを皆さんにも見てほしいです。そして、僕が演じた「海」は、うれしいことも、悲しいことも、ありのままに表現する少年なので、僕も声変わりの今をありのままに受け入れて役に入り込むことができたと思います。「海」の息づかいはシーンごとにこだわりがあるのでそちらもぜひ注目してほしいです。芦田さん、窪塚さんとの初共演も楽しみです!

 ◇窪塚さんのコメント

 僕と歳が近い魅力的な「空」の役になりきり初めての声優に挑戦したい!ということと、父が「海獣の子供」のマンガがとても好きだということで、コレはやるしかない!と思い挑戦しました。出演が決まり、とてもうれしく、ワクワクしています。自分はまだこの仕事を始めたばかりで、声優は初めてということもありうまくできるか不安もありますが、今まで練習してきた事を全ていかし、監督さんや、原作者の五十嵐大介さんが思う「空」になりきりたいと思っています。

 ◇五十嵐さんのコメント

 「海獣の子供」は、キレイな型にあてはめるとどうしてもこぼれ落ちてしまうような事を、それでもなんとか形にしようと思いながら描きました。

 先日、マンガにはない“音”の制作現場に少しだけ立ち会いました。久石さんの音楽の収録は映像を流しながら行われていて、映像に音が乗った瞬間、一気に世界が立ち上がり、自分が海の風に飲み込まれるような感覚になりました。その映像は壮大さに加え、細やかな演出と作画によって原作では描ききれなかった登場人物の心情に寄り添ったシーンになっていました。芦田愛菜さんの声は聞く人を引き込む独得な響きをたたえていて映画の世界にずっと浸っていたい気持ちになりました。

 映画とマンガは全く違う表現です。でも「海獣の子供」への思いは、映画を制作した皆さんと共有出来ていると思います。完成した形を大画面で見るのが待ち遠しい!です。

 ◇渡辺監督のコメント

 ついに! この映画を皆さんにご覧いただける時が来たことを大変うれしく思います。孤高の「描写力」を誇る原作に肉迫すべく、徹底して「描き」にこだわるスタッフたちが一筆一筆を刻み付けた“カット”を、宇宙の律動を紡いだ音楽で“シーン”として鮮やかに染め上げて下さった、久石譲先生! 芦田さん、石橋さん、窪塚さんをはじめとした最高のキャストによって“ドラマ”が織り成され……。この映画は全ての要素が高い密度で結合しているのです。「何ものにも似ていない原作」から、「何ものにも似ていない映画」が生まれました。言葉として書き表すのがもどかしいほど、この手応えに私は興奮しています。「14歳」の少女を通して見つめる、命の不思議とロマン。この物語の最後に彼女が何を感じるのか……。皆様にぜひ見届けていただきたいです。

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