故・水木しげるさんが描いた妖怪の世界観を体感できる展示会「ゲゲゲの妖怪100物語」が8月10日、サンシャインシティ(東京都豊島区)で開幕した。水木さん描いた、怖いだけでなく愛嬌(あいきょう)があって憎めない、日本の伝承文化に根ざした妖怪たちに出会える展示が数多くあり、開会式後、取材に応じた水木さんの妻・武良布枝さんは、展示会について「誰が見ても親しめる感じで、よくできています。鬼太郎が喜んでいるような顔に見えました」と太鼓判を押した。
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会場内の体感ブースへ入ると、「目玉おやじ」がお出迎え。壁には各話に登場する妖怪の解説付きイラストが展示されている。ブース内はレトロな日本の雰囲気を漂わせ、暗闇の中から妖怪が迫ってくる「妖気の部屋」や、各地に伝わる妖怪が出現する「妖怪大迷宮」などのさまざまな展示で来場者を楽しませる仕掛けも。展示物の前にある太鼓をたたくと妖怪が出現するギミックや、突然背後から妖怪が現れる演出など、VRや3Dの最新技術を駆使して目や耳だけでなく五感で妖怪の世界を体感できる。
初日のこの日、開場前に報道向けの内覧会が行われ、水木さんの妻・武良布枝さん、長女で水木プロダクション社長の原口尚子さんがあいさつ。原口さんは「水木は『妖怪が子供のころはたくさんいたけど、すごく減った。電気が妖怪を消した』と言っていた」と話し、「この展覧会は、水木が生き生きと過ごしていた子供時代の暗い妖怪の出そうな雰囲気をそのまま表現しています。妖怪の出る雰囲気を体感していただけるイベントです」と自信をのぞかせていた。
妻・武良さんは、「(水木さんが)妖怪を描くって言うからどんなだろうと気になっていました。『なんで誰も信じないようなことを描くの?』って。(水木さんは)『これでいいんだ』と自信たっぷりな様子でした」と水木さんの生前の様子を明かし、「こうしてまた取り上げてもらえるなんて、本人に代わりまして厚くお礼申し上げます。生み出した本人も何年も前にいませんけど(2015年に死去)、きっとここへ来て喜んでいると思います」と語っていた。会場には動画クリエーターの”水溜りボンド”のトミーさんも来場した。
「ゲゲゲの妖怪100物語」は、同所の文化会館ビル2階・展示ホールで8月26日まで開催。午前11時~午後8時(最終入場午後7時半)。前売りは、大学生以上が1700円、5歳~高校生は1200 円、ペア券(大人)は3000円。オリジナルグッズの販売も行われる。
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