テレビ試写室:「相棒18」第4話 これぞ相棒…社会問題巧みに描く骨太展開 冠城の“テクニック”も

連続ドラマ「相棒シーズン18」第4話の一場面=テレビ朝日提供
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連続ドラマ「相棒シーズン18」第4話の一場面=テレビ朝日提供

 ドラマからドキュメンタリー、バラエティー、アニメまで、さまざまなジャンルのテレビ番組について、放送前に確認した記者がレビューをつづる「テレビ試写室」。今回は10月30日に放送される、人気刑事ドラマ「相棒シーズン18」(テレビ朝日系、水曜午後9時)の第4話「声なき声」だ。

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 厚生労働省の過重労働撲滅特別対策班、通称“かとく”の職員が転落死体で発見され、杉下右京(水谷豊さん)と冠城亘(反町隆史さん)が捜査に乗り出し、現場のやじ馬の中に、真実を伝えるジャーナリストとして名をはせる中川(長谷川朝晴さん)を見つける。

 中川が亡くなったかとくの職員と面識があることに不穏な空気を感じた2人は、中川と知り合いだという週刊誌「週刊フォトス」の記者・風間楓子(芦名星さん)に話を聞く。中川が取材していた児童の遊具事故、かとく職員の転落死と児童の死亡事故という一見接点のなさそうな二つの事件に意外なつながりが見えてくる……。

 かとくのリーダーから話を聞き出すのに、元キャリア官僚らしい冠城の“テクニック”が見られたのには、にやりとさせられたが、気骨のジャーナリストの自負心と葛藤、官僚の使命感と思い、問題点が指摘されている労働を巡る制度、次期閣僚候補の政治家も絡み、事件の意外な真相が明らかになっていく……。社会問題を巧みに取り込んだ骨太なストーリーで、事件を通じて現代日本の問題について大いに考えさせられる。これぞ相棒という展開で、見応え十分だ。

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