騎士竜戦隊リュウソウジャー:一ノ瀬颯ら6人に聞く 1年間演じてきた心境は…

スーパー戦隊「騎士竜戦隊リュウソウジャー」のキャスト
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スーパー戦隊「騎士竜戦隊リュウソウジャー」のキャスト

 スーパー戦隊シリーズ「騎士竜戦隊リュウソウジャー」(テレビ朝日系、日曜午前9時半)が物語の終盤に向けて盛り上がりを見せる中、ファイナルライブツアーの開催も発表された。撮影が佳境を迎えたリュウソウジャーの6人、コウ/リュウソウレッドの一ノ瀬颯(いちのせ・はやて)さん、メルト/リュウソウブルー役の綱啓永(つな・けいと)さん、アスナ/リュウソウピンク役の尾碕真花(おさき・いちか)さん、トワ/リュウソウグリーン役の小原唯和(おばら・ゆいと)さん、バンバ/リュウソウブラック役の岸田タツヤさん、カナロ/リュウソウゴールド役の兵頭功海(ひょうどう・かつみ)さんにリュウソウジャーの1年間を振り返ってもらった。

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 ◇「リュウソウジャー」1年演じることで自分自身にも影響

 1年近く演じてきた感想について、一ノ瀬さんは「コウに感謝しています」といい、「初めての役で1年間という長いスパンで役作りをさせてもらえたこともそうですし、僕は結構ネガティブなので、ポジティブな役を最初にやらせてもらったことで、自分の幅が広がったかなというのはあります。一日の中でコウとしている時間が長いので、コウ自身が僕みたいな、僕もちょっとポジティブになっているなって(笑い)。コウのいいところが自分にも少しずつ影響していて、コウというキャラクターが大好きです」と話す。

 綱さんは「最初は、知識欲のかたまりで努力家というメルト像が正直、僕と全然違うなと思いました」と戸惑ったことを明かし、「実際にやっていくと、どんどん綱啓永に寄っていって、結果“おいしい”キャラクターになっているのかなと思います(笑い)。自分なりに全身全霊でやってきたので、残りの期間も改めて気を引き締め、皆さんにいいメルトをお届けしてリュウソウジャーをもっと応援してもらえるように頑張りたい」と言う。

 尾碕さんは、「明るくて天真らんまんというキャラクターを演じたことがなく、勝手に苦手意識がありました。割と気が強い役や口が悪い役は舞台などでやらせてもらっていて、何となく自分に合っているからオーディションに受かっているんだろうなと思っていました(笑い)」と話し、「アスナはもともとクールな女性戦士だったのですが、2回目の本読みの前日にマネジャーさんから電話で『ぶりっ子で天真らんまん、元気なキャラになったから、自分のプランを崩して、新しくして』と言われて。そこから4時間、台本を読みながら悩みました。役者としてやっていく上でのスキルアップができるキャラなので、今では明るいキャラで良かったなと思っています」と語る。

 ◇戦隊シリーズには学べることが多くあると実感

 カナロ役の兵頭さんは、「女性に接するシーンが多かったしキザなせりふも多かったので、独特な声の出し方やしゃべりなどが分からなくて最初は何もできなかった」と苦手意識があったことを明かすも、「カナロという役を通して、俳優として本当にたくさんの経験ができたと思います。撮影当初は監督やスタッフさんに言われたことに応えるのが精いっぱいでしたが、現場に慣れていく中で自分自身でカナロをイメージして監督にも提案できるようになっていきました。その役を練っていく時間が大事になると思いました。カナロを演じることで間違いなく自分の成長につながったと感じられるので、本当にカナロには感謝しています」と笑顔を見せる。

 小原さんは、「スーパー戦隊シリーズには学ぶことがたくさんある。1年間同じ役をやることで芝居が学べますし、アクションやアフレコを1年間みっちりやることができるので、そういった部分で役者としての成長もある」といい、「トワのキャラは誰にでもバシバシいけるので、最初に比べたらアドリブを入れたり、動きをつけたり、せりふだけじゃなくて動きの表現も学べた部分が大きい。(今作に出演して)周りからの反響もすごくて。作品の大きさを常日ごろから感じる1年でした」と実感を込める。

 全員の意見を聞いていた岸田さんは、「内面的な部分や技術面に関しては、僕もみんなと同じ意見です。みんなと1年を共有したとき、結構見た目変わっていない?」と切り出し、「俺で言うと刈り上げの長さとかが最初とミリ数が違う。1クールの作品が多い中、分け目がちょっと違うとか、細かい変化を1年分並べられる作品は珍しい。僕にとってはそれが“すべて”かな。日に焼けて黒くなったり(笑い)。それもまたスーパー戦隊シリーズの醍醐味(だいごみ)というか、1年間やれるからこそ目に見える変化が共有できる」と持論を展開した。

 ◇メンバーの中で変わったのは?

 共に撮影してきた中、一番変わった人は?と質問すると、岸田さんは「トワ。16~17歳の1年ってやっぱり、変わり方が『そんなに?』っていうぐらいの角度で変わっていった」と回答。すると尾碕さんも「唯和はすごいなって。目が違う。(カメラが)寄りになったときの相手に向ける感情が目に出やすい。表情で見せるのって難しくて、私は苦手だけど、そういうのが(小原さんは)すごい」と同意する。

 さらに尾碕さんは「かつ(兵頭さん)はアクションも急にうまくなったし、吸収力がすごい」とたたえると、兵頭さんは「ありがとうございます! 途中から入ってきたから、あまり最初の段階を知らないので、唯和の目に関しては、最初から寄りは強いなと思っていた」と“追加戦士”ならではの心境を明かす。

 また、綱さんが「芝居だけじゃないところでいえば、こういうときの一ノ瀬君の回し方というか頭の回転の速さというか。それを僕たちサイズに落とし込んでくれる」と話すと、「(一ノ瀬さんは)頭がいいから難しい言葉がどんどん出てくる」と小原さん。すると尾碕さんが、「顔見せの自己紹介のときも、キャストも決まってプロデューサーさんたちにあいさつするだけなのに、ものすごい量の“演説”をし始めて(笑い)」とイジると、「演説じゃないよ!」と一ノ瀬さんは笑いながら反論していた。

 (取材・文・撮影:遠藤政樹)

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