ドラゴンボールDAIMA
第6話 イナヅマ
11月18日(月)放送分
映画「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」(キャシー・ヤン監督、3月20日公開)の日本語吹き替え版に声優として出演する花澤香菜さん。花澤さんは、謎のダイヤを盗んだ少女カサンドラ・ケイン役の声を担当している。カサンドラは主人公のハーレイ・クインと行動を共にすることになる物語の鍵を握るキャラクターだ。アメコミ作品への出演は初めてという花澤さんに、カサンドラを演じた感想や声優として活躍し続けることへの思い、今後の挑戦などについて聞いた。
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映画は、米DCコミックスの人気キャラクター、ハーレイ・クインが主人公。悪のカリスマ・ジョーカーと別れ、すべての束縛から解き放たれたハーレイのモラルのない天真らんまんな暴れぶりが街中の悪党たちの恨みを買う中、ハーレイは謎のダイヤを盗んだ少女を巡り、悪を牛耳るサイコな敵、ブラックマスク(ユアン・マクレガーさん)と全面対決。ハーレイはクセ者だらけの“最凶”チームを新たに結成する……というストーリー。ハーレイをマーゴット・ロビーさんが演じ、カサンドラをエラ・ジェイ・バスコさんが演じる。
初のアメコミ作品への出演となり、「めちゃくちゃうれしかった」と花澤さんは喜んでいる。今回はオーディションを経ての出演で「こういうアクションもある作品に、私の声質で参加できるのかな、と思っていたので、カサンドラで(オーディションを)受けられると聞いて、すごくうれしかったですね」と当時の胸中を明かす。演じるカサンドラは、物語の鍵を握るダイヤを盗んだことからハーレイと行動を共にする少女。花澤さんはカサンドラというキャラクターについて「ふて腐れている感じがすごく可愛くて(笑い)。『可愛いな』と思いながら演じていました」と語る。
声優として数多くの人気アニメに出演している花澤さんは、洋画の吹き替えはアニメとは異なる工夫が必要だと考えている。「吹き替えのときは、日本人的なお芝居で声をあててしまうとパワーが足りなかったり、表情に合わなかったりすると思っているので、自分でもアクションをとりながら、ちょっと大きめにお芝居することを心掛けています」と説明。ただ、今回に限っては「そうじゃないな」と感じた。「カサンドラは、あまり抑揚をつけすぎないほうが彼女のどっしりした感じが表せる。声のトーン的には、ティーンだけどちょっと大人びた感じ。ムスッと、ぼそぼそとしゃべる感じが一番合うのかなと思いながら演じていました」と工夫を明かす。
そんなカサンドラは、劇中ではハーレイと多くの時間を過ごす。天真らんまんでモラルはゼロ、やりたい放題を繰り返すハーレイは、悪には違いないものの、どこか可愛らしく、憎めないところがある魅力的なキャラクターだ。花澤さんはそんなハーレイを「可愛い」と表現する。「はちゃめちゃ具合は鑑賞前の印象と変わらなかったんですが、ジョーカーと別れ立ての、あの『元カレを忘れられていない感じ』が、なんか可愛いぞって(笑い)」と女性目線で魅力を語る花澤さん。「自分とはかけ離れた人だと思っていたけど、信頼しているおじいちゃんとのコミュニケーションの取り方などを見ていると、普通の人っぽいところもあるんだ、とすごく親近感が湧きました」と印象の変化があったという。
ちなみに、DCコミックス作品で他に好きなキャラクターはワンダーウーマンだという。以前にアニメで「ワンダーウーマンのような強い女の子」の声を演じる機会があった際、役作りの参考にするため劇場に足を運んだといい「(ワンダーウーマンは)そこまで役とは同じ感じではなかったんですが、ハマってしまいました(笑い)。すごく可愛くて」と目を細める。
競争がし烈な声優という業界で、第一線で活躍し続ける花澤さん。「いい作品に出合えてきたからこそ、続けることができている。皆さんのお陰です」と感謝の言葉を口にする。その言葉通り、これまでに「PSYCHO-PASS(サイコパス)」や「<物語>シリーズ」「シュタインズ・ゲート」など、数々の人気アニメ作品で主要キャラを演じてきた。中でも、高校卒業時と並び、自身にとって一つの転機となったのが2012年に放送され、主人公・常守朱を演じた「PSYCHO-PASS」だったという。
新米の監視官だが強い意志を持った朱は「その時期の私の中では割と特殊な役だった」と花澤さん。「おとなしめ側のヒロインや妹系の役を演じることが多かったんですが、『PSYCHO-PASS』という作品で朱ちゃんを演じさせていただいて……。そのとき『あ、こういう等身大の、強く生きていこうとする女の子をやらせてもらえるんだ』と思ったんです。そこから、オーディションでもちょっと自信を持って受けられるようになったかな、というのはあります」と振り返る。
誰もが知る大人気声優だが、今も声の仕事を始めた当時の思いを大切にしており、それが原動力でもあるという。「(声優として活動する前は)取りえが全然ないまま生きていて。習い事も続かないし、芸能活動もかろうじてやっているんだかやっていないんだか、という状態で続けていて……でも、『声がいいね』と見つけてもらったときに『自分でもお金をもらって仕事することができるんだ』と思ったんです。(そのときの思いが)今もずっと続いている感じですね。だから、自分ができることがあったらなんでもやってみたいし、期待に応えたいと思っています」と決意を新たにしていた。
そんな花澤さんのこれからの挑戦とは……。今回初めてアメコミ作品に出演したように、今後挑戦してみたい役はあるのだろうか。その質問に、今作では“守られる側”だったことから「自ら戦って、なぎ倒していくような役もやってみたいなと思います」と花澤さんは回答。「戦って、守る側の役を演じてみたい。あと、すごく(相手を)言い負かす役とか(笑い)」と楽しそうに願望を語っていた。
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