ハリウッド女優マーゴット・ロビーさんが米DCコミックの人気キャラクター、ハーレイ・クインを再び演じた映画「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」(キャシー・ヤン監督)が3月20日に公開された。ロビーさんは、日本でもヒットした「スーサイド・スクワッド」(2016年)に続き、ハーレイ役を続投。新作ではプロデューサーも務めているロビーさんに、ハーレイを再演することへの思いや、悪役でありながらも世界中で愛されている理由などについて聞いた。
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映画は、ジョーカーと別れ、すべての束縛から解き放たれたハーレイのモラルのない天真らんまんな暴れぶりが街中の悪党たちの恨みを買う中、ハーレイは謎のダイヤを盗んだ少女カサンドラ・ケイン(エラ・ジェイ・バスコさん)を巡り、悪を牛耳る残忍な敵、ブラックマスク(ユアン・マクレガーさん)と全面対決。ハーレイはクセ者だらけの“最凶”チームを結成する……というストーリー。
ロビーさんは、ハーレイを再演することが決まったときの心境について、「再演が決まったというよりは、プロデューサーとして映画の準備をしてきて、実際に製作が決定したときに、自分自身に仕事を与えることができたという感じね」といい、「『スーサイド・スクワッド』のときから、ハーレイにはもっと発展させられる部分があると信じていて、彼女をまた演じたいと願っていたから、提案した企画にスタジオが合意し、クランインしたときはとてもうれしかったわ」と語る。
「スーサイド・スクワット」は、ハーレイらヴィランがチームを組み、悪党退治に駆り出される、“悪を悪で制する”という異色の設定で話題となった。今作はジョーカーと別れたハーレイが、ダイヤを盗んだ少女を守るため、ブラックマスクとバトルに挑むという展開。
前作とは異なるシチュエーションだが、ロビーさんは「彼女の新しい側面を発掘するのに素晴らしいチャンスだと思ったの」と前向きで、「ミスターJ(ジョーカー)と別れて、ゴッサムで多くの人に敵視されている状況に置かれ、いつもの自信満々なハーレイではいられなくなる。それはストーリーとして面白いし、チャレンジを与えてくれた。本作でハーレイは少女と友情を築き、感情にも変化が訪れる」と、今作で描かれる新たな展開について自信をのぞかせていた。
ロビーさんがハーレイになるには「ハーレイは白塗りをされてタトゥーを施され、ウィ ッグをつけて、メークをするプロセスが、2時間半から3時間かかるの。その時間は、私にとって、自身が手放しでハーレイになるため、心身をスイッチさせる時間になったわ」と切り替えている。
ハーレイと対決するローマン・シオニス/ブラックマスクを演じるのは、「スター・ウォーズ」シリーズなどで知られるマクレガーさんだ。ゴッサムの裏社会を牛耳る悪で、ハーレイを執拗(しつよう)に狙うブラックマスクとのアクションシーンは、今作の見どころの一つだ。
マクレガーさんとの共演シーンで印象深かった思い出を聞くと、ハーレイが椅子に縛られ、ローマンから「お前の顔の皮を剥いでピクルス(塩漬け)にしてやる」と脅されるシーンを挙げ、「ユアンがせりふを何度も間違えてしまった。彼が『お前の顔をピクルスの瓶に入れたい』って言ってしまったNGテイクで、私は笑いが堪えられなくなって爆笑し、同時に思いっきり彼の顔につばを飛ばしちゃったの。椅子に縛りつけられているから、手で口をおさえられなくて(笑い)。2人ともその場で大爆笑しちゃったわ」と振り返った。
前作と比較して、アクションもパワーアップしている。ロビーさんは、スカイダイビングなど高いところから飛び降りるスリルが好きだといい、今作のお気に入りアクションシーンは、「窓から飛び降りるシーンは、怖いけど楽しいから大好き! この映画でも窓から 飛び降りるシーンがあったのよ」とにっこり。当該シーンは残念ながら、最終的にカットされてしまったというが「撮影はとても楽しかった」と笑顔を見せる。
また、一番苦労したアクションシーンは「動くメリーゴーランドの上でローラースケートをすることね。大勢のキャストが狭いセットに集結して、ワイドで撮影したロングテイクのシーンだったから、失敗の余地がなかった。動くメリーゴーランドの上でローラースケートのバランスを取るのはとても難しいのよ」と語った。
ロビーさんにとって、はまり役のハーレイ・クインはどのような存在なのだろうか。「大好きな存在よ。今まで演じてきた役柄すべてが、私にとって大切で、愛着がある存在。自分の演じたキャラクターの悪口を言う人がいたら、身内のようにかばって言い返してやりたくなるの(笑い)」と顔をほころばせる。
また、悪役でありながら愛されているキャラクターになっている理由については、「ハーレイは、悪人だけれど、善意のある行動もできる。ワルだけれども、底意地が悪いわけではないわ」と切り出す。
続けて「ハーレイはアンチヒーローと、スーパーヴィランの間の存在で、それぞれ作品の監督によって、そのどちらかの要素が強く引き出される。今作ではヴィランよりは、アンチヒーローな部分がやや強く引き出されていると思うの。もちろんワルであることは変わりないけれどね。自己中心的だし、子どもを引き換えに自分の身を守ろうとしたりもする。でも彼女は、そのような悪事を後で後悔できる心を持っている。自分の行動を反省し、改善したいと願っている。そこが、彼女が完全に凶悪ではない印で、愛される理由だと思うわ」と分析していた。
新作が公開されたばかりだが、続編については「続編はさまざまな方向で発展させることができると思う。今作に登場するキャラクター全員が、単独作品の主人公になれるぐらい重要だから」という。
「 秘密の過去を持った殺し屋ハントレス(メアリー・エリザベス・ウィンステッドさん)は復讐(ふくしゅう)の殺人リストを 達成した後、人生をどう生きるのかもストーリーとして発展させることができるし、マフィアにとらわれた歌姫ブラック・キャナリー(ジャーニー・スモレット・ベルさん)もとても重要な役割の存在でしょう。今作をきっかけに、『BIRDS OF PREYユニバース』を作り出せられればいいなと思っているの。この映画に登場したキャラクターはほんの一握りよ。今後、他にも登場させたいコミックの面白いキャラクターは大勢いるわ」と思いをはせていた。
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