堺雅人さん主演の連続ドラマ「半沢直樹」(TBS系、日曜午後9時)に、“オネエ言葉”が特徴の金融庁検査局・主任検査官の黒崎駿一役で前作に引き続き登場する、歌舞伎俳優の片岡愛之助さんが7月29日、大阪府庁内「大阪府公館」(大阪市中央区)で行われた「歌舞伎特別公演」の会見に登場。歌舞伎俳優の中村鴈治郎さん、市川右團次さん、吉村洋文大阪府知事も出席した。
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公演は、大阪の魅力を国内外に発信するイベント「大阪文化芸術フェス2020」の一環として実施。3年ぶりの参加となる愛之助さんは、「僕は今も(大阪の)堺に住んでいて、初役も最初に上方で務めさせていただいて、そこから(他の地域に)発信することを意識しています。今回も『身替座禅(みがわりざぜん)』で初役を務めさせていただきますので、(相手役の)鴈治郎兄さんの胸を借りて頑張りたい」と“関西愛”を込めながら抱負を語った。
また、愛之助さんは今回の舞台について「舞踊作品が中心ですが、実は歌で全部(内容を)説明してくれる後ろの舞踊の方が、初めて歌舞伎を見られる方にも非常に分かりやすい。大げさかもしれませんけど、夢を見に来ていただきたいと思います」と来場を呼びかけた。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、何カ月も人前で演じる機会がなかったという歌舞伎俳優の3人。鴈治郎さんが「客席はもちろん、舞台上も出囃子(でばやし)の配置を変えたりして、安全、安心して見られる公演にします。私どもは観客のない舞台(無観客公演)は苦手ですので(笑い)、お客様の前でできることのうれしさは、何ものにも代えがたい」と語ると、右團次さんも「やっぱりお客様から元気と勇気をいただきながら、感動の空間を共有するというのが、歌舞伎のライブの楽しさ。エンターテインメントの力を得ていただいて、コロナを吹き飛ばしてまいりたいと思います」と意気込んだ。
フェスを主催する大阪府の吉村府知事は「コロナ禍の中で、体の健康も非常に大事ですが、人が豊かに生きていくには、心の健康も大事。きちんとした感染症対策を取りながら、実施しようと決めました。上方の文化芸術の力で、心も大阪も元気にしていきたい。僕自身、ワクワクしています」と期待を寄せていた。
大阪文化芸術フェス2020主催プログラム「歌舞伎特別公演」では、「茶壺」「連獅子」などの演目を、三つのプログラムに分けて上演。中村壱太郎さん、尾上右近さん、市川右近さんらも出演する。公演は9月11~13日、「COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール」(大阪市中央区)で開催する。チケットは8月7日発売。