名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
韓国発の人気学習マンガ「科学漫画サバイバル」シリーズが原作の劇場版アニメ「人体のサバイバル!」が、7月31日に公開された。同作で主人公ジオの声優を務めるのが松田颯水さんだ。松田さんがアニメの主人公を演じるのは初めてで、好奇心旺盛で果敢に冒険に挑んでいく少年ジオを演じる上で「頭で考えてちゃダメだ。出せるものは全部出さなければ」と声優として「リミッターを外した」という。本作への思い、アフレコの様子を聞いた。
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「人体のサバイバル!」は、韓国発の学習マンガ「科学漫画サバイバル」シリーズが原作。累計発行部数が日本で約970万部、世界で約3000万部を誇る人気作だ。主人公ジオや仲間たちがピンチに立ち向かう姿を描きつつ、科学の解説をする。2019年3月にアニメ化が発表され、YouTubeで公開された東映アニメーション制作のパイロットムービーも話題になった。劇場版では、ジオたちがナノサイズの人体探査機ヒポクラテス号に乗り込み、少女ピピの人体の中で冒険を繰り広げる。
松田さんはじめパイロットムービーのキャストが、劇場版でも続投する。ジオ役続投が決まった時のことを松田さんは「喜びもひとしおでした」と振り返る。
「パイロット版は、主人公役が決まったのが初めてということもあって、自分の中でものすごく強く心に残っていました。ファンの方も『ジオ役は松田颯水であってほしい』といってくださっていたので、続投が決まってファンの方にも喜んでいただけたのがうれしかったです」
演じるジオに対しては「周りを振り回すような、イタズラ好きな顔をしているな」という印象を最初に持ったという。
「ただ、はちゃめちゃな主人公ではなくて、ひらめきがあったり、人が思わずついていきたくなるような面もある。『この子、何かやるんじゃないか』という一面がある方だなと。何かに立ち向かう時も、大人だったらその手段は危ないからできないと無意識のうちに取捨選択してしまうけど、ジオはそのタガを外せる。『今僕たちがやらなきゃ!』とリミッターを外せる賢さがある方だなと思って演じました」
子供ならではの好奇心を持ち、いざという時にリミッターを外す行動力のあるジオ。劇場版では、ナノサイズになって人体に入り、さまざまなトラブルに遭遇しながら脱出を目指す。松田さんは自宅で練習をしてアフレコに臨んだが、ジオと共にヒポクラテス号に乗り込むノウ博士役の岩崎ひろしさんの演技に圧倒されたという。
「岩崎さんの音圧も芝居の自由さもエネルギーも本当にすごくて。例えば、大きな障害物を前にすごく驚くシーンでは、私もお芝居を作っていったのですが、岩崎さんのお芝居を見ていたら『考えてちゃだめだ。出せるものを全部出さなきゃ』と。音響監督さんにも『芝居は大丈夫なんだけど、ノウ博士に押されているのでもっと勢いを出しましょう』といわれてしまい……。声優として一つリミッターを外して、明日の仕事はとりあえずいいから考えないという気持ちでやりました」
松田さんはジオを演じた感覚を「松田颯水自身がジオ君の世代の子供になったような」と表現する。
「頭で考えるのではなくて、体でやってみようというのを教えてくれたのはジオ君であり、ノウ博士であり、岩崎さんでした。それが新たな挑戦になりましたし、一番の勉強になりました」
収録現場では、岩崎さんにアドバイスを受けたこともあったという。
「岩崎さんは収録に入ると、一瞬でリミッターが外せるというか、突然想像がつかない音をパンッと出されるので、どうしてらっしゃるのか聞いたら、『基礎ができていない状態で破天荒なことをするのはただの型なし、基本を知っている上で破るから型破り。はじめからただバカになればいいということではなくて、まずはちゃんとキャラクターの感情を拾って、丁寧なお芝居をできることが大事』と教えてくださいました。だから、今焦るのもまた違うのかなと思えて、本当に刺さるお言葉でした」
松田さんにとって大きな挑戦となった「人体のサバイバル!」。子供たちには、「純粋に体の勉強になるので、難しく考えずに見てほしいです。よく分からない部分が出てきても、ジオ君が聞いてくれるので『あ、そうだったんだ』となった瞬間のあのすっきりを味わってほしいです」と話す。
続けて、「人体のサバイバル!」を含め子供たちに向けた作品に対する思いを語った。
「これからいろいろな夢を目指していく少年、少女の皆さんに届く作品に出演して、その作品を見ていた方がいつか声優を目指し、声優として現場にいらっしゃった時に『あの作品を見ていました』と言われるようになるのが一つの目標なんです。『人体のサバイバル!』もそんな作品だと思うので、いつか現場で『映画館で見ました!』と言ってくださる方に会えたらうれしいですね」
松田さん演じるジオが体の中で一体どんな大冒険を繰り広げるのか。“サバイバル”する姿に注目だ。
(C)Gomdori co., Han Hyun-Dong/Mirae N/Jeong Jun-Gyu/Ludens Media /朝日新聞出版・東映アニメーション
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