「週刊少年マガジン」(講談社)で連載中の宮島礼吏さんのラブコメディーマンガ「彼女、お借りします(かのかり)」。2017年の連載スタート時から人気のあった作品だが、テレビアニメが7月からMBS・TBS系の深夜アニメ枠・スーパーアニメイズムでスタートすると、コミックス第1巻の売り上げが、アニメ化発表前の約10倍になるなど絶好調だ。7月期の講談社の作品別重版数は1位で、同社で連載中のラブコメディーマンガの新刊初版部数も1位を記録。講談社の担当者によると「今、講談社の連載作の中で一番読まれているラブコメマンガ」という。
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「かのかり」は、恋人にフラれてしまった20歳のダメダメ大学生の木ノ下和也が、レンタル彼女の美少女・水原千鶴と出会う……というストーリー。アニメは雨宮天さん、悠木碧さん、東山奈央さん、高橋李依さんら豪華声優陣が出演していることも話題になっている。
アニメ発表前の2019年11月のコミックスの累計発行部数は約250万部、アニメ放送前の今年6月は約400万部だった。アニメ化の効果は絶大だったようで、8月には500万部を突破し、1カ月で約100万部も伸ばした。講談社の担当者によると「アニメ放送が近づくにつれ、日に日に売れ行きが伸び、アニメ放送後はさらに一段と伸びています。まさに倍々ゲームな状況」という。
一部書店では売り切れになっているといい、担当者は「読者の皆様、書店の皆様の大反響にお応えすべく、大重版をかけておりますので、ぜひお買い求めいただければ幸いです。それでも反響が大きすぎるあまり品切れが出てしまったら、本当に申し訳ございません!」とうれしい悲鳴を上げている。
原作者の宮島さんは、アイドルグループ「AKB48」を題材にしたマンガ「AKB49~恋愛禁止条例~」でも知られ、アニメ「22/7」のシリーズ構成も担当した人気マンガ家で、「かのかり」もアニメ化前から人気があった。ただ、アニメ化されたからといって、全ての作品の原作の売り上げが急増するわけではない。「かのかり」は、アニメのクオリティーが高かったからこそ、新規ファンを獲得できたのだろう。
担当者も「アニメ発表時より、反響が大きく、アニメ放送による大反響を確信しておりました。アニメPVを見たときには、そのシーズンで一番反響が大きいアニメになることを期待しておりましたが、まさにその通りになったという印象です」と話す。
アニメはこれから、妹系アイドル彼女の更科瑠夏、けなげで頑張り屋の桜沢墨といった人気キャラクターが本格的に登場する。人気はさらに加速しそうだ。
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