デジモン:新作テレビアニメの“進化” 色あせない魅力 少年少女の冒険の物語に立ち返る

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アニメ「デジモンアドベンチャー:」の一場面(C)本郷あきよし・フジテレビ・東映アニメーション

 アニメやゲームが人気の「デジモン」シリーズの新作テレビアニメ「デジモンアドベンチャー:」(フジテレビほか)。1999年3月~2000年3月に放送されたテレビアニメ第1作「デジモンアドベンチャー」をリブートした完全新作で、主人公・八神太一やパートナーのアグモンなどのキャラクター、設定を受け継ぎつつも、2020年の今だからこそ描ける“新しいデジモンアドベンチャー”を目指した。「デジモン」は、テレビアニメ第1作の放送から20年以上がたったが、今も色あせない魅力がある。アニメを手がける東映アニメーションの櫻田博之プロデューサー、シリーズディレクターの三塚雅人さんに、「デジモン」の伝統を受け継ぎつつも“進化”した新作について聞いた。

 ◇今の子供にも知ってほしい魅力

 「デジモン」は、1997年6月に携帯ゲームが発売され、テレビアニメ第1弾が1999~2000年に放送。その後も「デジモンアドベンチャー02」「デジモンテイマーズ」などが制作されるなど息の長いコンテンツとして親しまれている。新作テレビアニメは、2020年を舞台に小学5年生の八神太一ら“選ばれし子供たち”が、ネットワークの向こう側の無限の世界・デジタルワールドで冒険する姿を描いている。フジテレビほかで毎週日曜午前9時に放送。

 新作が放送されているのは日曜朝で、子供がメインターゲットであることは明確だ。今年2月には劇場版アニメ「デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆」も公開され、主人公・八神太一たちの冒険はひとまず“ラスト”を迎えた。そんな中、櫻田プロデューサーは「改めてお子さんに『デジモン』を知ってもらいたかった」と話す。

 「これまでのファンの方にも見ていただきたいのですが、『デジモン』というプロジェクト、太一やアグモンたちを今の子供にも知ってほしい。使命としてそれを意識していました。本来の少年少女の冒険の物語に立ち返ろうとしました。子供が初めて見ることが大前提ですし、新しい物語を作ろうとしました。太一と同じ目線で、何が起きるんだろう?とワクワクしながら、見ていただきたかった」

 八神太一らキャラクターのデザインは、ファッションなどが一部変わっているものの、基本的にテレビアニメ第1作を踏襲している。アグモンなどモンスターのデザインも受け継いだ。20年以上前の作品ではあるが、キャラクターデザインの中鶴勝祥さん、デジモンキャラクターデザインの渡辺けんじさんのデザインの魅力は色あせないし、今でも新鮮に見える。

 「太一たちの衣装を現代風にアレンジしていますが、中鶴さん、けんじさんのデザインが古くなっているわけではない。シンプルですし、冒険少年少女アニメのデザインとしてやっぱり素晴らしいんです。『デジモン』らしさのあるこのデザイン自体を知ってもらいたいという思いがありました」

 ◇バトル、冒険に寄ったアニメに

 新作を制作するにあたって、櫻田プロデューサーからシリーズディレクターの三塚さんに「バトル、冒険に寄ったアニメにしたい」という話があった。櫻田プロデューサーは「王道パターンとは少し違うんです」と話す。

 「太一たちは未知のデジタルワールドで冒険をします。現実世界の危機もあり、緊迫感がある。日曜朝に見ていただくこともあり、普段は行けないところに行ける楽しさを感じていただきたかった。日常がないのではなく、冒険していることが日常に見えるように描く。食事だって冒険のさなかにしないといけないだろうし、いつピンチになるかも分からない」

 新しい作品ではあるが、これまでのシリーズから受け継いでいるものもたくさんある。三塚さんはその一つとして「デジモンたちとのパートナーシップとコンビネーション」を挙げる。

 「太一とアグモンの関係にしても、あうんの呼吸であったりしますし、これまでのシリーズのシーンを意識したところもあります。パートナーデジモンとの関係、空気感などは意識しています」

 2020年の今だからこそ“進化”したところもある。その一つが進化シーンだ。バトルもまた“進化”した。

 「デジモンはアグモンからグレイモンなるなど進化シーンでは、そこに至るまでの変化をしっかり描こうとしました。どこかのタイミングでガラッと変化するものではありますが、アグモンがグレイモンになる!ということをできるだけ可視化したかった。いかに説得力を持って描けるかを意識しています。進化の場面とバトルがバラバラにならないように、進化とバトルがうまくつながるようにもしています。作画テクニックにしても20年前よりは上がっていますし、いかに肉弾戦を見せるのかも考えています。デジモンの体の特徴を活用したバトルをさまざまなバリエーションで見せたり、これまでは見られなかったようなバトルを目指しています」

 放送開始から約4カ月がたち、三塚さんは「この作品なりの方向性が立てられたかもしれないと思っています。100メートル走の速度でマラソンをしているようではあるのですが……」と話す。これからも“進化”していく「デジモン」の展開が注目される。

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