アイドルグループ「日向坂46」のファーストアルバム「ひなたざか」(9月23日発売)のリード曲「アザトカワイイ」のフロントメンバーの金村美玖さん。デビューから徐々にポジションを上げ、4枚目のシングル「ソンナコトナイヨ」から2作連続のフロント入り。最近では、雑誌、マンガ誌のグラビアへの露出や、女性向けファッション誌への登場機会も多くなっている。フロントメンバーという、いわば“グループの顔”を2作連続で務めることになった金村さんについて、これまでの活動を振り返りながら、その魅力を探る。
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金村さんは2002年9月10日生まれ、埼玉県出身の18歳。現役の高校生で、愛称は「おみく」と「おすし」。2017年8月に「けやき坂46」の2期生としてデビューした。透明感のある“美人顔”で、普段ステージや、バラエティー番組などで見せる姿は王道のアイドルそのもの。グラビアでも高校生らしいピュアな表情を見せる。
だが金村さんは、その抜群の表現力を発揮し、艶やかな大人な姿でファンを魅了することもしばしば。グラビアでもピュアな表情だけでなく、色っぽい表情を見せているほか、冠番組「日向坂で会いましょう」(テレビ東京)の企画「大人の色気対決」でも活躍。お題のキーワードをどれだけセクシーに言えるかという企画で、「初ガツオ」や「チキン南蛮」「アパー」といった色気とはほど遠いワードを、セクシーに表現してみせた。
番組では、本人の真面目な性格もうかがえる。「リモート学力テスト」企画では、ケアレスミスで点数が思ったように伸びず、悔しさのあまり涙ぐむ一幕も。同じく冠番組の「HINABINGO!2」(日本テレビ系)では、自身が考えたギャグを披露する企画で、ギャグをやり切ったにもかかわらず、本人的には納得がいかなかったようで「いつもファンの人に『空回り』って言われて、悔しいです」と涙を流した。だが「HINABINGO!2」では、直後にMCの小籔千豊さんの優しいアドバイスを受けると、すぐさま新しいギャグを披露するアドリブを効かせ、芯の強さも見せた。
そんなグループ内でも目立つ存在の金村さんだが、加入当初は楽曲のフォーメーションで、後列ポジションになることも多かった。グループ名が「日向坂46」に改名後の、デビュー曲「キュン」でも金村さんは最後列のポジションだった。だが真面目な性格も手伝って、どんなポジションでも懸命に務め、持ち前の表現力をさらに磨き、パフォーマンス力を向上させていった。
2枚目のシングル「ドレミソラシド」では、音楽番組でもひときわ目立つ2列目のセンターポジションに、2・3期生によるカップリング曲「Dash&Rush」では初のセンターに選ばれた。3枚目のシングル「こんなに好きになっちゃっていいの?」でも2列目のセンターポジションで、恋する女性の繊細な感情を表現した楽曲を、情感たっぷりにパフォーマンスした。
そして今年に入り、4枚目のシングル「ソンナコトナイヨ」でついにフロントメンバーに。勢いそのままに、2月に横浜アリーナ(横浜市港北区)で開催されたライブ「日向坂46×DASADA LIVE&FASHION SHOW」では、スケジュールの都合で欠席した小坂菜緒さんの代わりに、ライブの1曲目である「青春の馬」のセンターに抜てき。「青春の馬」は、カップリング曲ながらもファンから絶大な支持を得ている楽曲で、さらに代役ということもあって、そのプレッシャーも大きかったと思われるが、堂々たるパフォーマンスを披露。会場を大いに沸かせ、小坂さんがセンターの「青春の馬」とは、また違った楽曲の魅力を引き出した。
だが当の本人は、まだ自身の実力に納得していないようで、新曲「アザトカワイイ」のフロントメンバーに選ばれた時も自身のブログで「正直、とても怖かったです」「自分の足りない所やいろんなメンバーの活躍を目にしてきたので、私がここにいていいのだろうか?」とつづるなど、不安な気持ちを吐露。一人で思い悩む日々もあるようだが、「周りには心強い仲間が、あたたかいファンの皆さんがいることを忘れてはいけないですね!」と鼓舞し、「今は目の前にあるものを全力で取り組んでいきたいと思います」と語っていた。
透明感と色気のギャップ、真面目な性格、あくなき向上心など金村さんの魅力は数多い。そんな金村さんを、「日向坂で会いましょう」でも度々共演する、お笑いコンビ「どきどきキャンプ」の佐藤満春さんは、ラジオ番組で「なにかあればすごいチャレンジする」「チャレンジャーなんだけどすごい謙虚さもあって、品がある」と評している。
3列目の端、真ん中、2列目の端、真ん中、そしてフロントと、ひらがなけやき時代から躍進を続けるグループの歩みを体現するような成長を見せている金村さん。佐藤さんが評する、品の良さとチャレンジ精神が相まったキャラクターも、日向坂46というグループを形成する要素に通じるものがある。10月スタートのアニメ「かえるのピクルス」(BS12)では、丹生明里さん、渡邉美穂さんとともに声優に挑戦しているほか、今後は持ち前の絵心や、カメラの腕前も披露する機会もあるかもしれない。グループ同様、金村さんのまだ見ぬポテンシャルにも期待したい。