名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)さんの人気マンガが原作のアニメ「鬼滅の刃(きめつのやいば)」。劇場版「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」(外崎春雄監督)が10月16日に公開され、公開から3日間で動員約342万人、興行収入約46億円を突破するなど大ヒットしている。劇場版の公開を記念して、テレビアニメが地上波のゴールデンタイムで放送され、高視聴率を記録。テレビアニメの再放送に伴い、改めて敵である鬼の声優陣の豪華さが話題になった。魅力的な“鬼声優”を紹介する。
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「鬼滅の刃」は、家族を鬼に殺された竈門炭治郎(かまど・たんじろう)が、鬼に変異した妹・禰豆子(ねずこ)を元に戻すために旅立つ……というストーリー。原作は、2016~20年に「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載され、テレビアニメが2019年4~9月に放送された。コミックスのシリーズ累計発行部数は1億部を突破した。
テレビアニメ第2話で炭治郎と鬼に変異した禰豆子が最初に出会ったお堂の鬼を演じたのが緑川光さんだ。お堂の鬼の登場は第2話のみで、物語序盤での豪華声優の起用にファンの間では「もう退場!?」「ぜいたくすぎる」といった声が上がった。
その後も、鬼殺隊に入隊するため藤襲山で最終選別を受ける炭治郎の前に立ちはだかった手鬼を子安武人さん、手鬼の幼少期を豊崎愛生さん、炭治郎が鬼殺隊の初任務で戦った沼の鬼を木村良平さん、東京・浅草で戦った矢印を操る鬼・矢琶羽(やはば)を福山潤さん、毬(まり)を操る鬼・朱紗丸(すさまる)を小松未可子さんと、人気声優が続々と出演。
浅草では炭治郎が、家族を殺し禰豆子を鬼に変異させた宿敵・鬼舞辻無惨(きぶつじ・むざん)に遭遇。鬼舞辻無惨は関俊彦さんが演じており、少ない登場シーンながら、その凶悪さ、恐ろしさを見せつけた。
そして炭治郎は、鬼舞辻直属の精鋭である十二鬼月(じゅうにきづき)に近付いていく。任務で訪れた山奥の屋敷で、かつて十二鬼月であった鬼、響凱(きょうがい)と戦うことになる。響凱を演じたのが、諏訪部順一さんだ。人間だった頃、文筆家だったと思われる響凱には、書いた原稿を踏みつけにされた過去があった。炭治郎に自身の血鬼術を「すごかった」と言われ、涙を流しながら「小生の血鬼術も鼓も認められた」とモノローグで語って消滅するシーンも印象的だった。
炭治郎と、鬼殺隊の同期である我妻善逸(あがつま・ぜんいつ)、嘴平伊之助(はしびら・いのすけ)が那田蜘蛛(なたぐも)山で戦った蜘蛛(くも)の鬼の一家の声優陣も豪華だった。十二鬼月の下弦の伍(かげんのご)である累を演じる内山昂輝さんをはじめ、母蜘蛛役で小清水亜美さん、兄蜘蛛役で森久保祥太郎さん、姉蜘蛛役で白石涼子さん、父蜘蛛役で稲田徹さんが出演。炭治郎たちと死闘を繰り広げた。
さらに鬼声優の豪華さを印象づけたのは、テレビアニメ最終話となった第26話だ。累を除く下弦の鬼たちが鬼舞辻無惨のもとに集められた。下弦の鬼たちのふがいなさに激怒し、次々と鬼たちを殺していく鬼舞辻無惨。初めて登場したにもかかわらず即“退場”させられた下弦の弍を楠大典さん、下弦の参を保志総一朗さん、下弦の肆を植田佳奈さん、下弦の陸をKENNさんが演じた。
下弦の鬼たちの登場シーンは、わずか10分足らずで、SNSでは「豪華すぎて、もったいなさすぎる」「声優の使い方がすごい」と驚きの声が上がった。鬼舞辻無惨の理不尽さが際立つ同シーンは、ファンの間で「パワハラ会議」とも表現されたが、そこで生き残ったのが平川大輔さん演じる下弦の壱・魘夢(えんむ)だ。公開中の劇場版では、過去最強の敵として炭治郎たちの前に立ちはだかる。
鬼たちを演じたのはいずれも“主演級”の人気声優だ。「鬼滅の刃」では、元々は人間であった鬼の悲しい過去も描かれ、そのドラマが魅力の一つともなっている。炭治郎を演じる花江夏樹さんは「鬼を演じられているキャストの皆さんが本気で炭治郎を殺しにくるので、『あ、殺される、負けちゃう』って思うんですよね。だから、そこで負けないように全力で返すというのがすごく緊張感がある」と語ったことがある。豪華な“鬼声優”の熱演、怪演が作品の魅力の一つになっていることは間違いない。
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