櫻坂46:平手友梨奈ら主要メンバーの旅立ち、欅坂46からの改名 “激動”の一年振り返る

アイドルグループ「櫻坂46」
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アイドルグループ「櫻坂46」

 今年10月に「欅坂46」から改名したアイドルグループ「櫻坂46」。グループにとって、今年はまさに“激動”の1年だった。昨年は、9月に開催したグループ初の東京ドーム(東京都文京区)公演や、紅白歌合戦で2年ぶりに披露した「不協和音」のパフォーマンスなどが話題となった欅坂46。しかし、年が明けて1月には、“絶対的センター”としてグループを代表するメンバーでもあった平手友梨奈さんが脱退。織田奈那さん、鈴本美愉さん、長沢菜々香さん、石森虹花さん、佐藤詩織さんといった結成当初からグループの中核を成していたメンバーも卒業していった。その中で、7月に改名を発表し、10月に櫻坂46として新たなスタートを切ったグループ。ここで、改めて激動の一年を振り返ってみたい。

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 1月に平手さんの脱退という衝撃もあったが、2月にはグループに新顔も加入した。2018年の「坂道合同オーディション」を経て、いち早くグループに加入していた2期生の追加メンバーで、同オーディションから選ばれた“新2期生”の遠藤光莉さん、大園玲さん、大沼晶保(あきほ)さん、幸阪茉里乃さん、増本綺良(きら)さん、守屋麗奈さんの6人だ。彼女たちはその後、ひときわ輝く個性でグループに新たな風を呼び込んでいく。

 “絶対的センター”平手さんの脱退や、2018年から続く主要メンバーの相次ぐ卒業、また2019年2月発売の8枚目のシングル「黒い羊」以後、新しい楽曲が発売されていなかった状況など停滞の感も否めなかった同グループ。新メンバーも加わって心機一転、新たな一歩を踏み出そうとしていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で思うように活動ができない現状が続いた。5月には、2017年から続いていた恒例の野外ワンマンライブ「欅共和国」の開催見送りを発表。ファンと直接交流できる場も失われていった。

 その中で7月16日、昨年9月の東京ドーム公演から約10カ月ぶりのワンマンライブ「KEYAKIZAKA46 Live Online,but with YOU!」が無観客の配信形式で催された。久しぶりの欅坂46のパフォーマンスにファンは喜んだが、改名発表という大きなサプライズもあった。改名理由については、欅坂46が10月に放送された「おしゃれイズム」(日本テレビ系)にゲスト出演した際、菅井友香さんが「卒業とか脱退とかが続いて、入れ替えもあったりとか、こういうご時世だからいろんなことが重なって、心機一転、新しくすることが総合的にいいのかな、と。いろいろな可能性が広がっていけたらいいのかなっていうのがあります」とコメント。グループが前に進むために、必要な変化だと認識していることがうかがえた。

 そして欅坂46は、10月12、13日に配信されたライブ「THE LAST LIVE」をもって2015年からの約5年間の歴史に幕を下ろし、「櫻坂46」に改名、再スタートを切った。

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 櫻坂46へと改名後の11月には、グループの新たな門出を祝うかのように、大みそかの「第71回紅白歌合戦」への出場が決定。欅坂46としては2016年から4年連続で紅白に出場しており、今年の出場可否はファンの間でも注目されていたが、改名後1カ月足らずでの明るいニュースとなった。また、ファーストシングル「Nobody’s fault」の発売を記念し、発売日前日の12月8日に開催した無観客ライブ「デビューカウントダウンライブ!!」は、全国117館の映画館でライブビューイングを実施し、約3万8000人を動員した。

 そんなグループの中で、新しい風を吹かせているのが2期生と、前述の“新2期生”だ。記念すべきファーストシングル「Nobody’s fault」のセンターに選ばれたのは2期生の森田ひかるさん。カップリング含めシングルに収録される全楽曲に参加する8人の選抜メンバー“櫻エイト”にも、森田さんに加え、田村保乃さん、藤吉夏鈴さん、山崎天さんの2期生が選ばれた。また、カップリング計6曲のセンターも森田さん、藤吉さん、山崎さんがそれぞれ務めた。

 台頭は、ポジションだけではない。冠番組「そこ曲がったら、櫻坂?」(テレビ東京ほか、毎週日曜深夜)でも、ガヤで番組を盛り上げ、スタッフからもイジられる松田里奈さんや、“天然”といわれる大沼さんと増本さんら2期生と“新2期生”の活躍が目立つ。冠番組以外でも、現役の大学生である武元唯衣さんが「東大王」(TBS系)などのクイズ番組に頻繁に出演するなど活躍。12月7日放送の「痛快TV スカッとジャパン」(フジテレビ系)のショートドラマ「胸キュンスカッと」に出演した大園さんは、演技初挑戦ながらも、涙を流すほどの熱演ぶりがSNSで話題となった。2期生と“新2期生”を中心にグループが大きく前進していることは間違いないだろう。

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 昨年の大みそかの「第70回NHK紅白歌合戦」で、2年ぶりの「不協和音」を披露し、前評判を覆すような圧巻のステージパフォーマンスで世間の注目をさらった欅坂46。あれから1年、その時中心にいた平手さんはもういない。しかしグループは今、大きな変革を遂げ、着実に前進している。2021年は、より美しく花開いた“櫻”が見られるはずだ。

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