ドラマ「MIU404」(TBS系)に映画「新解釈・三國志」など、出演作が途切れない気鋭の若手俳優の岡田健史さんがカレンダー「岡田健史カレンダー2021.04-2022.03」(東京ニュース通信社)を発売。プライベート感満載の表情をたっぷりと披露している。今年はドラマ「ウチの娘は、彼氏が出来ない!!」(日本テレビ系)のチャラ男役で新境地を切り開き、NHK大河ドラマ「青天を衝け」の出演も決定するなど快進撃を続けている岡田さんだが、デビューからの変化について「興味や想像力を持って人と向き合うようになった」と語る。俳優業を通して「新しい自分を発見することもある」という岡田さんが、“チャラ男”と“幕末の志士”を行き来する心境を語った。
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“プライベート旅”をテーマに、富士山と河口湖を臨むリゾート地で撮影した今回のカレンダー。「昨年のカレンダーでは、『この僕を見て!』と“見せる顔”を意識していました」と笑いながら、「もちろんそういった写真が好きな方もいらっしゃると思いますが、今回は“見せる”ということを意識せず、僕はピザを作ったり、焚(た)き火をしたり、富士山を眺めたりしているだけで、それをカメラマンの黒沼(諭)さんがきちんと切り取ってくださいました」と述懐。「昨年は都内のみでの撮影でしたが、今回は山や湖も訪れたので、スケールがより大きくなっているとうれしいですね」と語る。
「カヌーにも初挑戦しました。僕は泳げないので、とても怖かったです!」と明かす岡田さんだが、とりわけプライベートな表情が出ていると感じるのが、モーニングルーティンを見せた場面だという。「歯を磨いたり、顔を洗ったり。そこが一番、素顔が出ているかもしれません」とにっこり。
カレンダー作りにおいても、「僕一人ではできない」とものづくりの醍醐味(だいごみ)を感じたそうで、「写真を撮っていただくと『このカメラマンさんは、鼻フェチなのか』『こういうふうに僕のことを見ているのか』など、その人の癖や性格が見えてくるのがとても面白いんです(笑い)。そういう視点は、デビューした頃は決して持てなかったもの。俳優業においてもそうですが、何事も人との触れ合いを感じられることが、一番の喜びです」とまっすぐな瞳を見せる。
2018年にドラマ「中学聖日記」(TBS系)で鮮烈なデビューを果たした岡田さん。“向き合っている相手、人を感じること”。それこそが、俳優業をスタートさせてからのルーティンになっていると語る。
「たとえばこうしてインタビューをしていただいていても、『この方はこういう服が好きなんだな』とか、『こういう話を聞いてくださるんだな。そうしたら僕はこう話したいな』など、そこに“人がいる”と感じる瞬間が、とても面白いんです。人のことを理解することが役作りにつながると思っているので、役者業を初めてからは、いろいろな興味、想像力を持って人と向き合うようになったと思います」
2020年はドラマ5本、映画4本に出演と、大活躍の1年を過ごした。「神様が『偏るなよ』と言っているかのように、いろいろな作品、役に挑戦できた1年です。それこそが、役者として最大の幸せです」と充実感とともに、「『プロならば、純粋に楽しむだけではいけない』ということも、ひしひしと感じています。場数を踏むことで、苦しみも伴うものだということにも気づいた」と大人の役者へと成長を遂げている。
また「役を通して、自分自身が透けて見えてくることもとても面白い」と話す。「意外と僕って、かっこつけてしまうタイプなんだなと気付いたり(笑い)」と楽しそうに笑い、「『いとしのニーナ』と『大江戸もののけ物語』をやって、かっこ悪いところを見せられる人って、すごくかっこいいなと思いました。また僕は、人と接する時は、心をさらけ出したほうがいいと思っていたんですが、今やっている『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』の役柄を通して、ペルソナを被って人と接することも決して悪いことではないと思ったり。役作りをする中で、新しい気持ちが芽生えたり、新しい自分を発見することもあります」という。
NHK大河ドラマ「青天を衝け」の撮影もスタートしている。岡田さんが演じるのは、吉沢亮さん演じる渋沢栄一の従弟で、幕府崩壊の動乱に巻き込まれていく尾高平九郎役。同時期に「ウチカレ」の“チャラ男”と“幕末の志士”という、振り幅の大きな役どころを行き来することについては「ものすごく面白いです!」と意欲をみなぎらせる。
「役をつかめていない状態だった場合、それぞれの演じる役を切り替えるのは難しいことだと思います。でも役をつかめさえすれば、それも問題ありません。見ているもの、追いかけているもの、考えることも、役によって違います。“今から野球をやります”、“次はサッカーをやります”というくらい、まったく違う。もちろん大変ではありますが、違いさえわかっていれば、難しいことではないと思っています」
初の大河ドラマ出演も「大河ドラマだからといって、特別に気合を入れることもありません。今まで通り、どんな作品であれ、自分の全力を注ぐことに変わりはありません」と気負いはなく、常に全力投球がモットー。「死ぬまでレベルアップし続けたい。上を目指したいし、反骨精神があるほうだと思います」と熱い魂の持ち主だけに、「幕末を生きた方々の思いに共鳴したり、憧れることも多い。尾高平九郎さんに『岡田健史、よくやったな!』と言われるような働きぶりをしたいです!」と力強く語っていた。(成田おり枝/フリーライター)
※「岡田健史カレンダー2021.04-2022.03」は2月12日発売。メーキングDVD付きで価格は3000円(税抜き)。