日高里菜:アニメ「Vivy」怪演の裏側 アフレコの熱量が刺激に

「Vivy - Fluorite Eye’s Song-」に出演する日高里菜さん
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「Vivy - Fluorite Eye’s Song-」に出演する日高里菜さん

 「甲鉄城のカバネリ」「進撃の巨人」などのWIT STUDIOが制作するオリジナルテレビアニメ「Vivy - Fluorite Eye’s Song-(ヴィヴィ-フローライトアイズソング-)」。オリジナルアニメということもあり、先が読めないストーリーが話題になっているが、それだけでなく、主人公・ヴィヴィ役の種崎敦美さん、福山潤さんら声優陣の熱演も大きな魅力となっている。8話では、歌姫AIのオフィーリアを演じる日高里菜さんが“怪演”を見せ、SNSでは「神回」などと話題になった。日高さんに怪演の裏側を聞いた。

 ◇繊細で、熱く、深く、切なく、胸をえぐられる

 「Vivy」は、人気小説「Re:ゼロから始める異世界生活(リゼロ)」の長月達平さん、アニメ「リゼロ」の脚本を手がけた梅原英司さんがシリーズ構成、脚本を担当するなど豪華スタッフが集結。AIを滅ぼす役目を背負ってしまったAIのヴィヴィの100年の旅を描く。歌姫として活動していたヴィヴィの元に、マツモトと名乗るプログラムが転送される。マツモトは自身を100年後からやってきたプログラムといい、未来で起こる人間とAIの戦争を防いでもらいたいと依頼。ヴィヴィ、マツモトが戦争を回避しようとする。TOKYO MX、MBS、BS11ほかで放送中。

 「Vivy」の制作が発表されたのは今年1月だった。メインスタッフや「<私>が<私>を滅ぼす物語」というキャッチコピーが発表され、ティザービジュアルも公開されたものの、ストーリーなどの詳細は伏せられていた。その後、AIが登場することなどが徐々に明かされたが、さまざまな謎を残したまま、放送が始まった。だからこそ「Vivy」は衝撃的だった。日高さんがオーディションを受けたのは2019年頃だった。2020年にアフレコが始まる前に、シナリオを読み、衝撃を受けた。

 「アフレコ前に全話のシナリオ、関係者向けのPVを見せていただきました。関係者向けのPVを見せていただくことなんて、これまでなかったので、すごい作品なんだな……と驚きましたし、シナリオを読ませていただき、何、これ!? すごく面白い! 止まらない!とさらに驚きました。難しいお話なのかな?とも思っていたのですが、すごく繊細で、熱く、深く、切なく、胸をえぐられるようなところもあり、それだけでなく希望もあって、いろいろな感情が押し寄せてきました。捉え方が人によって変わるのかもしれません。これは伏線なのかな?などいろいろ考えながら、没頭して読んでいました」

 日高さんが演じるオフィーリアは、各地の小劇場で活躍する歌姫AI。使命はヴィヴィと同じく「歌でみんなを幸せにすること」で、普段は少し人見知りでおっちょこちょいだが、ステージでは圧巻の歌唱を披露する。未来では、オフィーリアは初めて自壊(自殺)したAIとして歴史に名を残しており、ヴィヴィとマツモトが歴史を変えるため、自壊を阻止しようとする。オフィーリアはAIだが、「Vivy」の世界では、AIの発展により人間とAIの境界があいまいになりつつある。AIではあるが、人間らしくもある。

 「AIと人間の差はそんなに意識していませんでした。人間と同じような感覚ですし、AIっぽさはそんなに考えていませんでした。自殺をするAIというのはオーディションの時から分かっていたので、何かを抱えていることを意識していました。7話では、可愛らしい部分も見せたり、いろいろな表情も見せたりします。アフレコ前は、もっと思い詰めたような雰囲気をイメージしていましたが、軌道修正をしながら、演じさせていただきました」

 ◇すごすぎると怖くなる 本当に会話をしているように

 8話で日高さんが見せた怪演も話題になった。オフィーリアは、パートナーのAIであるアントニオに人格を乗っ取られる。怪演を見せたのは、はかなげでオドオドしているようにも見えたオフィーリアがひょう変し、声色が変化して「私は絶望している!」などと語るシーンだ。アントニオを演じるのはベテランの小山力也さんで、小山さんが日高さんを乗っ取ったような印象も受けた。日高さんの熱演によって、オフィーリアであり、アントニオでもあることを見事に表現した。

 「アントニオの演技を想像しながら、現場に向かいました。現場では、力也さんは大先輩ですけど、このせりふ(アントニオに乗っ取られていることを表現したせりふ)を言っていただけませんか?とお願いしたんです。力也さんは『いいよ!』と言ってくださって、本当にありがたかったです。力也さんに読んでいただいたせりふを参考にさせていただき、演じました。緊張しましたよ! 力也さんの前でアントニオを演じるんですから」

 第8話のラストで、日高さんと小山さんの声が混じり合う「私はアントニオだ」というせりふもインパクトが大きく、SNSでは「鳥肌が立った」「神回」と絶賛する声も見られた。実は「『私はアントニオだ』は、力也さんのせりふだったのですが、気持ちの流れのまま、私が言ってしまったんです」というから驚きだ。日高さんは「放送を見て鳥肌が立ちました。表情もすごいんです!」と興奮気味に話す。

 日高さんが作品の世界、役に入り込んだのに加え、小山さんとのコンビネーションがあったからこそ、怪演、神回は生まれた。日高さんは、「Vivy」のアフレコの並々ならぬ熱量に刺激を受けたという。

 「キャストの一体感がすごくて、みんなが同じ方向を向いています。そういう熱量があるんですよね。とても刺激を受けますが、掛け合う中で怖さもありました。すごすぎると怖くなるんです。お芝居をしているのではなくて、自然に言葉が出てきて、本当に会話をしているようで……。付いていかなきゃ!という気持ちでした。皆さんに引っ張っていただき、自然に演じることができました。ぜいたくな時間で、すごくいい経験をさせていただきました」

 「作画、音楽、全てが素晴らしく、もう、どこまでいっちゃうの!?とドキドキしながら見ています(笑い)。全てが見逃せません。ぜひ何回でも見ていただきたいです。私もシナリオを読んで、アフレコをして、放送も見ているのですが、何回も見たくなります」と話す日高さん。オリジナルアニメということもあり、先の展開は分からないところもあるが、今後も神回、怪演に驚かされそうだ。

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