ドラゴンボールDAIMA
第6話 イナヅマ
11月18日(月)放送分
羊毛フェルトで作られたキャラクター・モルカーたちが活躍するストップモーションアニメ「PUI PUI モルカー」の劇場版「とびだせ!ならせ! PUI PUI モルカー」が、7月22日から上映される。テレビ東京系の子供向け番組「きんだーてれび」内で今年1~3月に放送。劇場版はテレビアニメ全12話を2D、3D、MX4Dで一挙上映する。同作は、放送前は大きく注目を集めていたわけではない。放送が始まると、SNSを中心に話題となり、予想外の盛り上がりを見せ、“ダークホース”とも呼ばれた。「モルカー」はなぜ、ヒットしたのだろうか? 劇場版は一体どうなるのか? アニメを手がけるシンエイ動画の林郁美プロデューサーに聞いた。
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タイトルのモルカーとは“モルモットが車になった生きものたち”。1話2分40秒程度のショートアニメで、パペットなどを少しずつ動かして撮影するストップモーションアニメとして制作された。監督を務める見里朝希さんは、「マイリトルゴート」がパリ国際ファンタスティック映画祭でグランプリに選ばれたほか、国内外で多数賞を受賞している。
「モルカー」の人気はSNSから火が付いた。子供向け番組として放送されたが、大人の支持も集めた。林プロデューサーはSNSでの盛り上がりを「全然想定していませんでした」と明かす。
「見里監督は、国内外で賞を受賞されており、注目の若手クリエーターです。放送前のモルカー公式ツイッターのフォロワー数は2500人くらいでした。放送が始まると、口コミで広がり、1週間で10万人くらいになりました。放送前は、こんなことになるとは誰も思っていませんでした」
SNSのウケを意識しすぎても、目の肥えたファンからそっぽを向かれることもある。放送前は子供向け作品ということで、SNSを特別意識していたわけではない。そんな「モルカー」がSNSで盛り上がるということが意外だ。
「今だから言えることですが、始まる前には細かくSNSの分析をしていませんでした。可愛いので、女性に人気が出るかな?とは思っていましたが。一般的にショートアニメのヒットは厳しいとも言われています。でも、ショートなのがよかったのかもしれません。尺が短いので、お薦めしやすいんです。そもそも子供向けなので、幅広い層に見てもらいやすいのも大きかった。CGのクオリティーが上がっている中で、人力のストップモーションが新鮮に見えたところもあるかもしれません」
「モルカー」は、可愛いだけでなく、深読みしたくなるストーリー、遊び心にあふれた映像、可愛いキャラクターが繰り出す意外性のある派手なアクション……と魅力が凝縮されている。だからこそ、SNSで楽しみ方を共有したくり、考察したくなったりしたのかもしれない。
劇場版は、新作パートがない。上映される12話は、各種配信サービスでも見ることができるし、7月28日にはブルーレイディスク(BD)、DVDも発売される。新作パートなしとは、思い切った決断だ。
「新作を混ぜた方がいいのかな?とも思っていたのですが、(配給の)東宝さんから3D、MX4Dのご提案をいただき、テレビとは違う手法で本編を楽しめるのかな?と考えました。テレビの時もそうでしたが、リアルタイムで一体感をもって楽しんでいただけていたので、劇場で一体感をもって楽しんでいただけるかもしれないと考えています」
入場者プレゼントとしてキャラクターがデザインされた音の鳴るボール「ならせ!モルカーボール」が配布されることも話題になっている。コロナ禍なので、声を出すことはできないが、応援上映のように、ボールを鳴らしながらアニメを楽しめば、劇場に“一体感”が生まれるはずだ。3D、MX4Dでの“体験”も劇場版ならではの魅力だ。
「『モルミッション』など動きが強いシーンが多く、3Dは飛び出す感を楽しめます。雪の表現なども臨場感があって、面白いです。MX4Dの振動はモルカーの動きにフォーカスしています。基本的にずっと動いていて、アトラクションのようになっています。モルカーに乗っているような感覚になると思います」
劇場版は「モルカー」の新しい魅力を発見できそうだ。新作、続編を……という声も多く、林プロデューサーは「続編はやりたいとは考えています。監督もやりたいとお話をされております」と話す。ストップモーションアニメは1日3、4秒、大変なカットは1秒程度しか作ることができないとも言われている。気長に待ちたい。
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