押井守:「ルパン三世」新作で脚本 「まさか、またルパンに関わるとは」 辻真先、芦辺拓、樋口明雄、湊かなえも

「ルパン三世」の新作テレビアニメ「ルパン三世 PART6」のキービジュアル 原作:モンキー・パンチ(C)TMS・NTV
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「ルパン三世」の新作テレビアニメ「ルパン三世 PART6」のキービジュアル 原作:モンキー・パンチ(C)TMS・NTV

 アニメ「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」「機動警察パトレイバー」などで知られる押井守監督が、テレビアニメ「ルパン三世」の新作「ルパン三世 PART6」にゲスト脚本家として参加することが9月1日、明らかになった。同作は、作家の大倉崇裕さんがシリーズ構成を担当し、押井さんはオムニバスエピソードの脚本を手がける。ゲスト脚本家として作家の辻真先さん、芦辺拓さん、樋口明雄さん、湊かなえさんが参加することも発表された。

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 押井さんは「まさか、またルパンに関わるとは夢にも思っていませんでした。シリーズ構成の大倉さんが、『好きに書いてください』と言ってくれたので好きに書かせてもらいました。責任は取れませんが、きっと大倉さんをはじめとした皆さんが戦ってくれるのでしょう。この脚本を採用してくれた製作者の皆さまの英断に感謝します」とコメントを寄せている。

 ルパン三世、次元大介、石川五ェ門、峰不二子、銭形警部らメインキャラクターが描かれたキービジュアルも公開された。キャラクターデザインを手がける丸藤広貴さんが描いたビジュアルで、「その事件には、裏があるー」というコピーが添えられている。

 「ルパン三世 PART6」は、「ルパン三世」が今年アニメ化50周年を迎えることを記念して放送される。ルパン三世をひもとく二つのキーワードでストーリーが展開され、1クール目のキーワードは「ミステリー」。舞台はロンドンで、英国政府を陰で操る謎の組織・レイブンが隠したお宝と、その手がかりとなる一枚の絵を狙うルパン三世の前に、探偵シャーロック・ホームズが現れる。10月から日本テレビ系でスタートし、日本テレビでは、10月9日深夜0時55から放送される。

 新作のオリジナルサウンドトラック「ルパン三世 PART6 オリジナル・サウンドトラック1」が11月3日に発売されることも発表された。価格は3500円(税抜き)。「ルパン三世」のアニメ化50周年企画として、テレビスペシャルシリーズの第25弾「ルパン三世 イタリアン・ゲーム」が10月1日から動画サービス「Hulu」ほかで配信される。アニメの全シリーズを網羅した雑誌「ルパン三世アニメ全史ぴあ」(ぴあ)が9月29日に発売される。

 「ルパン三世」は、テレビアニメ第1シリーズが1971~72年、第2シリーズが1977~80年、第3シリーズが1984~85年、第4シリーズが2015~16年、第5シリーズが2018年に放送された。約23年ぶりとなる劇場版で、シリーズ初の3DCGアニメ「ルパン三世 THE FIRST」が、2019年に公開されたことも話題となった。

 ◇スタッフ(敬称略)

 原作:モンキー・パンチ▽監督:菅沼栄治▽シリーズ構成:大倉崇裕▽キャラクターデザイン:丸藤広貴▽美術監督:松宮由美、備前光一郎、小倉宏昌、西澤航、李凡善、竹田悠介▽色彩設計:宮脇裕美▽撮影監督:佐々木明美▽編集:吉武将人▽音響監督:清水洋史▽音響効果:倉橋裕宗▽音楽:大野雄二▽制作:トムス・エンタテインメント

 ◇大倉崇裕さんのコメント

 ルパン三世でミステリーを。その依頼をいただいてから、シャーロック・ホームズの名前を思い浮かべるまで、あまり時間はかかりませんでした。50年にわたって、世界各国の警察組織を翻弄(ほんろう)してきたルパンファミリーと真正面から戦える人物は、やはり彼しかいないでしょう。また今回、各方面で大活躍されている方々が、脚本で参加してくださっています。どんな話が飛び出すか、どうぞ、お楽しみに!

 ◇辻真先さんのコメント

 半世紀前に「ルパン三世」を小説化した時、モンキーさんがイラストを描いてくれました。今度は「ルパン三世」のシナリオを書きました。一番見てほしいモンキーさんは、もういません。50年の時の流れは激しいけど、でもきっと向こうで見ていてくれるだろうな。だって僕が書いた「ルパン」だよ、絶対に面白いよ! だからモンキーさんも、もちろんファンのみなさんも、絶対に見てください!

 ◇押井守さんのコメント

 まさか、またルパンに関わるとは夢にも思っていませんでした。シリーズ構成の大倉さんが、「好きに書いてください」と言ってくれたので好きに書かせてもらいました。責任は取れませんが、きっと大倉さんをはじめとした皆さんが戦ってくれるのでしょう。この脚本を採用してくれた製作者の皆さまの英断に感謝します。

 ◇芦辺拓さんのコメント

 13歳でアニメ「ルパン三世」に出会った時、それは当時盛んだったライトで洒脱(しゃだつ)で痛快な冒険活劇のエッセンスに思えました。そして半世紀、ルパン三世はこのジャンルの唯一無二のものとして私を夢中にさせ続けています。ありとあらゆる面白さをのみこんできたこのシリーズを、もし書くとしたら――そうだ、もう一つ自分が愛する「探偵小説」の世界だ! ああ、深讐綿々(しんしゅうめんめん)たる怪人と名探偵は、かくてここに相まみえたのであります……。

 ◇樋口明雄さんのコメント

 「ルパン三世」とは昔から深い縁がありました。何しろ、デビュー作が「ルパン三世/戦場は、フリーウェイ」(1967年、双葉文庫)。以来、ゲームブックや小説など、いくつものルパンの物語を書き続けてきました。そんな私のもとに舞い込んできたのが、テレビシリーズPART6のシナリオの執筆依頼。もちろん全力を注いで書かせていただきました。最高にクールでハードボイルドなストーリーを皆様にお届けします!

 ◇湊かなえさんのコメント

 小学生の頃、毎日学校から帰って一番に見るアニメが「ルパン三世」の再放送でした。赤いジャケットのルパン世代です。ハンサムでも、ヒーローでもないのに、かっこいい。すてきな泥棒仲間、いつも裏切られるのに憎めない美女、まるでコンビの片割れのような警部。ワクワクしながら見ていました。まさかそこに脚本家として、そうそうたるメンバーの一人に加わることができるとは! 当時の自分に、自慢したい気持ちでいっぱいです。

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