ドラゴンボールDAIMA
第6話 イナヅマ
11月18日(月)放送分
アニメも人気の西尾維新さんの人気小説「<物語>シリーズ」(講談社)のオーディオブック第2弾が、AmazonのAudible(オーディブル)で配信される。アニメの声優陣が各キャラクターのせりふを含め小説を一冊まるごと朗読するシリーズで、第2弾では、羽川翼の声優を務める堀江由衣さんが、神原駿河が主人公の「花物語」を担当した。神原駿河は、アニメでは沢城みゆきさんが声優を務めるキャラクターで、堀江さんは「物語シリーズならではの言い回しの難しさ、時間の長さとの戦い。文章を読む時に頭の中で鳴る音は沢城さんの声なのに、自分から出てくる音は当然違うという違和感との戦いでした」と振り返る。収録の様子や、「<物語>シリーズ」、羽川翼への思いを聞いた。
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Audibleは、小説やビジネス書といった人気書籍などをプロのナレーターが朗読した音声コンテンツで、スマートフォンやパソコンなどで楽しむことができる。「<物語>シリーズ」のオーディオブックは、「ファーストシーズン」として阿良々木暦役の神谷浩史さんが朗読する「化物語(上)」、戦場ヶ原ひたぎ役の斎藤千和さんによる「化物語(下)」などが2月から順次配信された。
第2弾は、沢城さんが朗読する「猫物語(白)」を9月17日、阿良々木月火役の井口裕香さんによる「傾物語」を10月15日、堀江さんによる「花物語」を11月19日に配信予定。第2弾には三木眞一郎さん、喜多村英梨さん、ゆきのさつきさんも参加している。10月11日までに新規会員登録をすると、2カ月間無料でAudibleを楽しめるキャンペーンを実施している。
堀江さんは、「<物語>シリーズ」のオーディオブック化を聞いた時、「大変な部類の朗読だろうな」と感じたという。本格的な朗読は今回が2回目といい、「慣れていないという大変さもすごくありました」と話す。「花物語」のオーディオブックは約9時間という大長編。しかも、「花物語」の主人公の神原駿河は、堀江さんが演じる羽川翼とは接点が少なく、「まさか自分が『花物語』を読むとは思っていなかった」と驚いたという。
「私自身も神原さんのことを知らない部分があったので、朗読をしながら『こんな人なんだ』『こういうことを考えていたんだ』といろいろな面を知ることができました。ただ、どうしても文章を読む時に(神原を演じる)沢城さんの声、火憐ちゃん(阿良々木火憐)の声、阿良々木君の声が頭の中に流れてくる。それと自分から出てくる声が違うので、違和感との戦いでしたね」
神原は、スポーツ万能、明朗快活なキャラクターで腐女子という一面も持つ。堀江さんは「奔放で裏表のない猪突(ちょとつ)猛進な女の子」というイメージがあったという。
「自分としても一番演じなさそうなキャラクターだなというのがあるので、そういう意味でも難しかったです。神谷さんは、自分が演じているキャラクターも意識して朗読したと言われていたそうですが、私は羽川さんはあまり意識せず、全体的に自分の中での神原さんぽさが出るように意識しました。一番は聞きやすいトーンを目指して、地の文はナレーション寄りの落ち着いた感じ、せりふは動きが乗るようにして、落としどころを模索していきました」
堀江さんは、朗読をしながら西尾さんの文章の魅力を改めて感じたという。
「<物語>シリーズの印象として、読む人を煙(けむ)に巻いていくうまさを感じます。ものすごく長い、一見意味がない雑談とも言えるやり取りの中に、キャラクターが抱えている問題のヒントや答えが隠されていて『そういえば、あの時言っていた』と後になって分かる。文章の中でも、漢字は違うけど音が同じ言葉が並んでいたり、小説として文字で見せる面白さをすごく追求していらっしゃると思います。それを音で表現するのが難しいところもあって『察してくれ』『伝われ』と思いながら読んでいました(笑い)」
「<物語>シリーズ」は、小説の第1弾「化物語」が2006年に発売され、アニメシリーズが2009年にスタートした。長きにわたり愛されるシリーズで声優を務めてきた堀江さんは、自身が演じる羽川翼を「本当の天才」と表現する。
「羽川さんは、何でもできてパーフェクト。いわゆる優等生でぴしっとしていて、ダメなことはダメと注意するような人だと思っていたら、意外とフラットなんですよね。本当の天才って、さらっといろいろなことができてしまったり、受け入れられてしまうんだなと。そう考えた時に、常にフラットで感情もある、すごい人の見せ方って、どんなものだろうと。だから、常に羽川さんを演じる時は難しいと感じています。例えば、強い大人と対峙(たいじ)した時に羽川さんとしてどう立ち向かっていこう、どう戸惑うのがいいのか。感情の持っていき方やさじ加減は、毎回本当に気を使います」
「<物語>シリーズ」の中で、羽川翼は、堀江さんにとって「一番友達になりたいヒロイン」でもあるという。
「何でも受け止めてくれそうな感じがします。女子から見てもそうだから、男の子が見たらよりそう感じるんじゃないかな。<物語>シリーズのヒロインの中でも一番友達になりたいですよね(笑い)。ほかの人はちょっと厳しそうじゃないですか(笑い)。私の悩み事なんて一瞬で解決できてしまいそうなので、そういう安心感もありますよね」
堀江さんは、<物語>シリーズのアニメの収録を「すごく重苦しい、高い山に登るみたい」と感じているという。
「やっぱり難しい作品なので、言い回しも難しかったり、込められている思いも一筋縄ではいかない。私はいつも収録に臨む時は皆さんの足にしがみついていくと決めているんです。誰かに引っ張っていってもらって、あの高い山に登るんだという気持ちでいます。でも、山を登り終えたら、それまでの大変さを忘れちゃうんですよ(笑い)。毎シリーズ、大きな山を乗り越えたゆえの絆や仲間意識が生まれています」
<物語>シリーズの声優陣の魅力を堪能できるオーディオブック。堀江さんは「花物語」の朗読を「すごく新鮮でした」と振り返る。第2弾は、堀江さんが演じた羽川翼の物語「猫物語(白)」を沢城さんが朗読するなど、組み合わせの妙も楽しめる。<物語>シリーズの新たな魅力を耳で感じたい。
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2024年11月22日 04:00時点
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