田村睦心:少年役で「子供たちの憧れ」目指す アニメ「デジモンゴーストゲーム」主人公は新感覚!?

「デジモンゴーストゲーム」に出演する田村睦心さん(C)本郷あきよし・フジテレビ・東映アニメーション
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「デジモンゴーストゲーム」に出演する田村睦心さん(C)本郷あきよし・フジテレビ・東映アニメーション

 アニメやゲームが人気の「デジモン」シリーズの新作テレビアニメ「デジモンゴーストゲーム」が、フジテレビほかで10月3日から毎週日曜午前9時に放送される。新作は、「デジモン」と“怪奇”を組み合わせたアニメで、田村睦心さんが主人公で私立葉櫻学院に通う中学1年生の天ノ河宙(あまのかわ・ひろ)の声優を務める。これまでも数々の少年を演じてきた田村さん。「子供たちに憧れられること」を意識しながら少年を演じているというが、好奇心旺盛だが、熱血漢でもなく“新感覚”の主人公・宙は「これまで演じてきたことがないタイプ」と挑戦になったという。田村さんに「デジモンゴーストゲーム」について聞いた。

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 ◇主人公は現代っ子!? 捉えどころがなく…

 「デジモン」は、1997年6月に携帯ゲームが発売され、テレビアニメ第1作「デジモンアドベンチャー」が1999~2000年に放送。息の長いコンテンツとして親しまれている。テレビアニメ「デジモンアドベンチャー:」が2020年4月にスタートし、9月に最終回を迎えた。

 「デジモンゴーストゲーム」の舞台は、新しいテクノロジーが発展した“ほんの少し先の未来”で、SNSでホログラムゴーストと呼ばれる真偽不明の怪奇現象のウワサが飛び交う中、主人公の中学1年生の天ノ河宙が、父が残したデジヴァイスを起動したことで、普通の人には見えない未知の生き物・デジモンの姿が見えるようになる。宙は、人間の時間を盗む口縫い男、夜な夜なうろつき、人間をさらうミイラ男などさまざまな怪奇現象に巻き込まれる。沢城みゆきさんが宙の元にやってきたデジモンのガンマモンを演じるほか、小林ゆうさん、中井和哉さん、石田彰さん、嶋村侑さんが声優として出演する。

 田村さんは、初代「デジモンアドベンチャー」の続編「デジモンアドベンチャー tri.」「デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆」で泉光子郎を演じたこともある。子供の頃から「デジモン」のアニメを見て、ゲームで遊んでいたといい、特別な思いがあった。

 「デジモンは可愛くて、格好よくて、中には怖いキャラクターもいて。敵が強くてすごくハラハラしていました。デジヴァイス(ゲーム)も持っていて、楽しく遊んでいましたが、負けたくない気持ちもありつつ、デジモンが攻撃されて、傷つくことがイヤでした……」

 田村さんが演じる宙は、大抵のことは自分で何とかしてしまうしっかり者で、他人からよく頼られる。頼みごとを断らないタイプで、探究心がとても強く、ガンマモンと出会ったことでデジモンに興味を持ち始める。オーディションでは最初、ガンマモン役に挑んだというが、その場で宙も演じることになった。

 「最初はガンマモン役で受けていたのですが『宙もやってみてください』と提案していただき、挑戦させていただきました。正直に言いますと、最初はあまり自信がなかったんです。宙は、好奇心旺盛ですが、テンションが高いキャラクターではないですし、淡々としていてクールなところもあるので、捉えどころがない印象でした。ワクワクドキドキ!という感じではなく、現代っ子なんでしょうね」

 宙は、普通の少年だ。熱血漢でもなく、子供向けアニメの主人公としては珍しいタイプかもしれない。田村さんは、そんな宙を演じ、最初は戸惑うところもあったという。

 「頼まれごとを引き受けてくれるいい子なんですよね。驚いたり、叫んだりするシーンはありますが、それ以外は『本当にしょうがねえなぁ』『仕方ねえなぁ』というテンションで、巻き込まれていきます。これまでも男の子を演じさせていただいたことはありますが、経験したことがないタイプのキャラクターで、とてもリアルで、見ているお子さんたちは、シンクロ率が高そうだなと感じています」

 ◇沢城みゆきと共演で刺激も

 パートナーとなるガンマモンを演じる沢城さんは、少年、大人の女性などさまざまなキャラクターを演じてきた実力派声優。田村さんは「これまでもご一緒させていただいたことはありますが、ここまでがっつり共演させていただくのは初めて」といい、共演する中で刺激を受けている。

 「沢城さんが少年役を演じられていたのは、これまでも見てきましたが、クールな少年を演じられている印象が強かったんです。ガンマモンはその印象と全然違って、すごく新鮮でした。ガンマモンは『おー!』という言葉で感情を表すのですが、とても可愛いんですよ。今後もどんな『おー!』が聞けるんだろう?とワクワクしています」

 田村さんは、少年役に定評がある。少年を演じる中で「子供たちに憧れられること」を大切にしている。

 「子供の行動の端々を見て、発声方法などを勉強することもありますが、リアルすぎてしまうのは、あまりよくないのかな?とも考えています。アニメの主人公の男の子は、みんなの憧れが詰まっていると思うんです。子供たちには、こういう子なりたい! こんな子と友達になりたい!と思っていただけるような夢のあるキャラクターにしたいという思いで演じています」

 「デジモンと怪奇現象の組み合わせはすごく新鮮ですよね。私もどうなるんだ!?とワクワクしています。頑張ります!」と意気込む田村さん。これまでにない主人公・宙が、これまでにない展開になりそうな「デジモンゴーストゲーム」でどんな活躍を見せてくれるのだろうか? 期待が高まる。

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