ダンダダン
第6話「ヤベー女がきた」
11月7日(木)放送分
人気アニメ「宇宙戦艦ヤマト」シリーズの最新作「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 前章 -TAKE OFF-」が10月8日に上映される。2012年にスタートした「宇宙戦艦ヤマト2199」から続くリメークシリーズの新作。「2205」のティザービジュアルには、主人公の古代進の姿はなく、大きくデスラーが描かれており、デスラーの物語が深く掘り下げられる。「2199」から約10年にわたりデスラーを演じているのが、人気声優の山寺宏一さんだ。山寺さんに、デスラーへの思い、深く深く掘り下げたという「2205」のデスラーについて聞いた。
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「宇宙戦艦ヤマト」は1974年にテレビアニメ第1作が放送され、「宇宙戦艦ヤマト2」「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」「宇宙戦艦ヤマト 復活篇」なども制作されてきた。第1作をリメークした「宇宙戦艦ヤマト2199」が2012~14年、「2199」の続編「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」が2017~19年に劇場上映、テレビ放送された。「2205」は、安田賢司さんが監督を務め、福井晴敏さんがシリーズ構成、脚本を担当。サテライトが制作する。全2章。
デスラーは主人公・古代進、ヒロイン・森雪に並ぶ「ヤマト」の人気キャラクターだ。テレビアニメ第1作などでデスラーを演じた伊武雅刀さんのイメージも強いが、山寺さんも2022年でデスラーを演じて10年になる。山寺さんにとってデスラーというキャラクターはどんな存在になっているのだろうか?
「大切なキャラクターです。10年というのはびっくりですね。あくまで伊武雅刀さんのデスラーがあり、スタッフの方と伊武さんが作ったデスラーをなるべく踏襲したいという思いがありました。ただ、『2199』からのリメークは、ヤマト愛を持った方々が新しいものを作ろうとしています。新たなデスラーとして演じないと意味がないので、気合を入れて演じているつもりです」
デスラーは人気キャラクターということもあり、演じることは「大変なんですよ」と明かす。
「偉大な方から引き継ぎましたし、ずーっとプレッシャーを感じています。でも、その分やりがいがあるんです。こんな素晴らしいせりふを言えるなんて、ほかの人じゃなくてよかった!と思いますし。演じがいのある役をいただけるほど、うれしいことはないですから。このシリーズでは、デスラーがより深く描かれています。キャスティングしていただき、改めてありがたく感じています」
◇「2205」の衝撃 一言でぐったり
「2205」のティザービジュアルには、主人公の古代進の姿はなく、大きくデスラーが描かれていた。「2205」は、古代進、新キャラクターの土門竜介も重要なキャラクターではあるが、デスラーの物語でもある。
「原作を見返して、ある程度ストーリーを予想していましたが、あまりの展開に衝撃が走りました。活躍することはうれしいのですが、一言でもぐったりするくらい心を持っていかれるシーンがたくさんありました。古代も大きなものを常に背負っているけど、デスラーも負けず背負っています」
コロナ禍ということもあり、大人数の収録が難しいこともあり、山寺さんは一人で収録に臨み、デスラーと向き合った。
「家で練習している時から、感極まってしまったり、この一言にかけよう!と思えるせりふが多々ありました。でも、自分で『よし!』と思っても、 当然見る人に伝わらないと意味がない。スタッフの皆さんに判断してもらうしかないんですが、スーッとOKが出ると逆に不安になるんです。今回はコロナ禍ということもあり、収録は一人でした。みんなと一緒の時は、自分のやり直しで収録が延びるがイヤなので言わないんですけど、一人だったものだから、もう一回チャレンジさせていただけないですか?と言って録(と)り直したせりふも結構あります」
デスラーが深く掘り下げられているのは、シリーズ構成、脚本の福井さんによるところも大きいのだろう。山寺さんは、福井さんの脚本を「演じる上で、決して簡単ではないですね。でもその方が楽しい」と感じているという。
「最初は、とにかくカリスマ性を意識していたけど、それだけでは表現できない複雑な人物として描かれています。当たり前ですが、デスラーが心の奥底で何を考えているかちゃんと理解していないとできない。イイ声出そうとか、うわべで演じてたら決して伝わらないと思いました。なので、収録時間はそんなに長くなかったんですが、力が入りすぎてドッと疲れました。9回を抑えるピッチャーのごとく一球一球が重く、投球数ではない疲労度がありました」
「2205」は、デスラーの新たな魅力を発見できるはず。山寺さんは「2205」の見どころを「あまり詳しいことは言えないのですが、ガミラスが大変なことになりますし、バトルも壮絶になっています。ヤマトは命のドラマであると強く感じます。ぜひ体感してほしいですね。デスラーだけでなく、ほかのキャラクターにも心を動かされます。薮(助治)、土門もポイントです」とも話す。群像劇としての魅力も堪能できるはず。
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