松本まりか:声優としても活躍 「もっとうまくなりたい」思い 「映画トロピカル~ジュ!プリキュア」で憧れのプリンセスに

「映画トロピカル~ジュ!プリキュア 雪のプリンセスと奇跡の指輪!」に出演する松本まりかさん
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「映画トロピカル~ジュ!プリキュア 雪のプリンセスと奇跡の指輪!」に出演する松本まりかさん

 数々のドラマ、映画などに出演し、高い演技力から“怪演女優”と呼ばれることもある松本まりかさん。アニメ「シュガシュガルーン」「蒼穹のファフナー」やゲーム「ファイナルファンタジーX」など声優としても活躍することで知られている。そんな松本さんが、人気アニメ「プリキュア」シリーズの第18弾「トロピカル~ジュ!プリキュア」(ABCテレビ・テレビ朝日系)の劇場版「映画トロピカル~ジュ!プリキュア 雪のプリンセスと奇跡の指輪!」(志水淳児監督、10月23日公開)にゲスト声優として出演する。「『ファフナー』以降、アニメで新しいキャラクターを演じるのは久しぶり」という松本さんに、声優としての活動、「映画トロピカル~ジュ!プリキュア」への思いについて聞いた。

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 ◇声優は自信がない 共演者から受けた刺激

 松本さんは女優、声優として高い演技力に定評がある。アニメと映画、ドラマなどで演技は「基本的には変わりません」と話すが、これまで声優として活動する中で、共演者を見て「自信がない」「もっとうまくなりたい」と感じてきたという。

 「プロの声優の方々とは、肩を並べるような立場ではないんです。そのすごさをひしひしと感じながら収録をしています。一緒に収録していると、皆さんからすごく刺激を受けていますし、ただただ尊敬しています」

 「映画トロピカル~ジュ!プリキュア」では、雪の国シャンティアのプリンセス・シャロンを演じる。「プリキュア」は、第1弾「ふたりはプリキュア」が2004年2月にスタートした人気シリーズ。長年、子供に愛され続けているシリーズということもあり、松本さんは特別な思いがあった。

 「これまで大人向けの作品が多かったので、オファーをいただいた時は驚きました。私も子供の頃に『セーラームーン』を見て、毎週ワクワクして、夢中になっていましたし、今の子供たちは『プリキュア』を見てそんな気持ちになっているんですよね。そんな作品に関わらせていただくことができてとてもうれしかったです」

 ◇悪女役に通じる? マレフィセントを演じた子供時代

 松本さんが演じるシャロンは、新しく女王になる祝いの式に、キュアサマー/夏海まなつたちを招待し、人魚の国・グランオーシャンの女王を目指すローラに指輪をプレゼントする。まさにプリンセス!というイメージで美しいキャラクターだ。

 「シャロンは、気高くていいですよね。使命感の強さも格好いいですし、すごく美しく、大人っぽくも見えますが、抱えている心の傷もあります。プリンセスって身近ではないですが、抱えているものに共感はできるのかもと。シャロンのことを好きになってほしいですね。劇場に行って、子供たちの反応も見てみたいです」

 松本さんは「子供の頃、プリンセスに憧れていた」とも明かす。プリンセス役には強い思いがあった。

 「オーロラ姫が好きで、『眠れる森の美女』を何百回も見ていました。あのクラシカル感、謎めいていて、多くを語らず、美しく存在する。別格です。伝記を読むのも好きで、マリー・アントワネットが好きでした。彼女は悪くない、悲しい心を抱えているんだと、子供ながらに共感していました。『眠れる森の美女』のマレフィセントも嫌なキャラクターなんですけど、なぜかひかれる部分もあって……。恐ろしい長ぜりふを一言一句間違えずに言えてしまうくらい、子供の頃、一人でマレフィセントを演じて遊んでいたんです。今の悪女役の原点かもしれません(笑い)」

 子供の頃の松本さんにとって演じることは「現実逃避」だったという。

 「寂しい心を埋めるための現実逃避だったんです。私もシャロンのように寂しい子供時代を送っていて、小さい頃は友達ともほとんど遊んでいませんでした。学芸会の演劇だけが没頭できるものだったんです。中学生の時に、それがお仕事になり、これ以上、好きなことがないですし、いまだにそうなんです。ありがたい人生ですね」

 「映画トロピカル~ジュ!プリキュア」で声優として新たなキャラクターを演じるのは久しぶりだったが「求めていただけるのなら、子供向けの作品も。いろいろな役をやってみたい」と意欲を燃やす。「映画トロピカル~ジュ!プリキュア」の演技だけでなく、これからの声優としての活躍にも期待が高まる。

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