俳優の生田斗真さん主演の映画「土竜の唄 FINAL」(三池崇史監督)が11月19日に公開される。シリーズ累計発行部数950万部を突破している高橋のぼるさんのマンガ「土竜の唄」が原作。素行不良で懲戒免職された警察官・菊川玲二(生田さん)が“モグラ”と呼ばれる潜入捜査官としてヤクザ内部に入り、幹部逮捕を目指して奮闘する姿を描く。2014年に公開された第1弾「土竜の唄 潜入捜査官REIJI」、2016年公開の第2弾「土竜の唄 香港狂騒曲」に引き続き、玲二の恋人・若木純奈役を演じる仲里依紗さんに、自身が演じる役や作品の魅力、女優デビュー15年を迎えた心境や今後の目標などを聞いた。
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5年ぶりの新作に、仲さんは「もう5年もたっちゃったという感じですけど、今作も“やりたい放題”で本当に面白い」と手応えを口にし、「期待を裏切らないファイナルになっていて、見応えがすごいので絶対見てほしい。初心者でもあれこれを楽しめる作品になっているし、(シリーズで)一番面白いのでは。どんどん三池さんがとても楽しそうになっていっていたし、監督が伸び伸びしているところがいいなと思います」と完成度に自信をのぞかせる。
仲さんが演じているのは、玲二の最愛の恋人である純奈だが、「こんな長い間、同じ役をやるのは初めてなので、すごく思い入れがあります」と切り出し、「純奈もシリーズと共に成長してきたので最後どうなるのかなと、私自身も楽しみがありました」と久々の純奈役に期待をふくらませていたことを明かす。
同じ役を長年演じ続けることについて、「長い間、ずっと同じチームで、みんな同じ役でやるという作品はなく、『土竜の唄』が初めて」と改めて前置きし、「こんなお祭り騒ぎな作品なので楽しいですね。良い意味で“何でもあり”なので、きっと純奈が青い髪にしていようが、三池さんは『土竜の唄』に関してはつながりとか気にしなそう(笑い)。そんな感じの楽しい作品なので演じていて楽しい」と今作ならではの醍醐味(だいごみ)を語る。
今作での純奈について、「これまでと比べると、純奈はずっと受け身だったけど、今回はわりと“強い純奈”になっていると思います。ファイナルということもあってか、ご機嫌に強いですね(笑い)」と楽しそうに話す。
演じる上で前作までとの違いを聞くと、「純奈は(第1作から足かけ)約8年もかけて撮っているので、(シリーズを踏まえた)流れのままに演じています。ただ純奈も玲二くんもお互いに“いい年”というところで多分、純奈は玲二くんにちょっとピリついていたと思います(笑い)」と回答。同性として玲二との関係性のもどかしさを理解しつつ、「あんなはちゃめちゃな人を待ち続ける、そのしぶとさや我慢強さはすごいなと思います」と話す。
そんな純奈と自身の似ているところについて、「うーん……」と悩んだすえ、「ちょっとですけど急に“ブチキレる”ところかな(笑い)。今までニコニコしていたのに急にスイッチが入るとひょう変する。純奈のそういうところは面白いですよね」という。
恋人関係の純奈と玲二だが、今作ではあることで“修羅場”を迎えることになってしまう。仲さんは「純奈と玲二くんが浴衣で、火鍋の汁をかけるところは面白かった」と見どころの一つとして挙げ、「火鍋の真っ赤さを出すためトマトジュースを大量に入れたのですが、それを本当にグツグツさせていたので、(生田さんが)やけどしたら大変と思って緊張しました」と撮影を振り返る。
同シーンでは当初、1回だけ中身をかける想定だったが、実は「私のさじ加減でした。(純奈として)怒りすぎて止まらず、何回もかけちゃいました」と暴露。「(テストで)1回“フリ”でやっていましたが、衣装のこともあり本番で一発OKもらわなきゃいけなかったから」と生田さんと相談せずに行ったことを打ち明ける。
カット後には、「三池さんは『結構かけたね!』とびっくりしていましたけど、私としては『監督が求めていませんでした?』という感じでした」とあっけらかんと話す仲さん。注目シーンを聞いてみると「“裸にエプロン”ですね(笑い)。もう私8歳の子供がいますし、私も30代だし『三池さん、8年前の私じゃないよ』とは思いましたけどね」と照れ笑いを浮かべる。
今年で女優デビュー15年目を迎えた仲さんは、「コツコツいろんな作品に出させてもらって。長期シリーズにゲスト出演とかはありましたが、最初から出られているのは貴重でうれしい」と笑顔を見せる。
自身の成長を感じた点を聞くと、「最初のころは人見知りもあったせいか、(出演作の現場で)そこまで皆さんと話せなかった。(年数を重ねるごとに)どんどん話せるようになり、(本シリーズでも)生田さんと撮影現場でいろんなお話ができるようになりました」と自己分析する。
今後の女優としての目標については、「コツコツやり続けること」と切り出し、「息抜きしつつ、自分の楽しいことと女優を同時にやっていきたい。例えば女優だけになると枯れていっちゃう気がして。ほかに自分の、“仲里依紗”として生きられるポジションを作りながら女優をやれば、女優という仕事がもっと楽しく感じると思う」と意図を説明。そして、「そういうスタイルをずっと続けて、いろんなことに挑戦していけたら」と語る。
では今挑戦してみたいことは何なのか。「ずっと夢なのが、富士山に登ること。日本の一番高い所に一度もまだ登っていないのは、日本人としてちょっとダメかなと思って」と持論を述べ、「10年間ぐらいずっと言っているのですが、富士山に登れる時期が毎年忙しくて。だから来年こそは頑張りたい」と意気込む。
仕事面でチャレンジしたいことを尋ねると、「いろんな役をやらせてもらって、やっぱり大変なときもあります」と前置きし、「三池さん監督作の『ゼブラーマン』では“悪”を演じましたが、最近母親役も多かったし純奈も良い子でそこまで悪い人物をやっていないので、本当の悪をもう一回やってみたい。ものすごい極悪人をやってみたいです」と回答。具体的にどのような“悪”かと聞くと、「轟周宝みたいな極悪ですね」と本シリーズで岩城滉一さん演じる日本一凶暴な「数寄矢会」のドンの名を挙げて、いたずらっぽい笑みを浮かべた。(取材・文・撮影:遠藤政樹)
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