2022年1月3日に開幕する「第30回全日本高等学校女子サッカー選手権大会」で応援マネジャーを務める菊池日菜子さん。12月17日公開の映画「私はいったい、何と闘っているのか」(李闘士男監督)でスクリーンデビューを飾る19歳の新人女優で、約200人の応募者の中からオーディションで、高校女子サッカー応援マネジャーの“初代”に選ばれた。高校時代は部活動でハンマー投げに打ち込み、今回の1次オーディションでは、当時の選手としての思いがこみ上げ「ものすごく泣いてしまって」と明かす菊池さんに話を聞いた。
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菊池さんは2002年2月3日生まれ、福岡県出身の19歳。サッカーの経験はほとんどないものの、高校時代は部活動でハンマー投げに打ち込んでいたという。
陸上競技は中学から始めて、当初は「走り高跳びとハードル走を主にやっていた」という菊池さん。ハンマー投げへの“転向”は高校進学直後の体験入部で「先生に勧められて」から。
「なんで私をこの部活に誘ったんだろう」という疑問はありつつも、勧められるまま始めたハンマー投げ。最初は「20メートルそこそこ」だった記録も、最終的には「公式としては41メートルくらい」まで伸び、「いざやってみると、体格的なものも大事なのですが、技術を磨くことに楽しさを覚えて、3年間続けることができました」と振り返る。
「やっぱり飛んだときの爽快感は何ものにも代え難いですし、投げるときに大きな声で『行きます!』と叫ぶのも、今、考えるとストレス解消になっていたのかなと思います」と笑顔で語った。
もちろん、楽しい思い出だけではなく、悔しい思いもした。
「応援マネジャーの1次オーディションが、ちょうど舞台の大阪公演とかぶっていて、リモートで参加させていただいたのですが、お話を聞いていただく中で、高校時代、ハンマー投げをやっていた頃の悔しさだったり、仲間との思い出がどんどんよみがえってきて、すごく泣いてしまって。『結構、私、今でも引きずっているんだな』と気付かされました。正直、泣いてしまったことで、話が支離滅裂になってしまい、うまく伝えられなかったと後悔したのですが、逆に印象的だったようで結果的にはよかったのかもしれないです」とほほ笑んだ。
そんな菊池さんは高校女子サッカーの魅力にチームの「団結力」を挙げる。
「これまでサッカーとはまったく接点がなく、私自身、陸上で個人種目しか経験してこなかったのですが、この間、大会に出場する学校の練習を見させていただいて、チームとしての団結力、絆を肌で感じて、こんなにも美しいものなんだと感動しました」
“初代”として新たな道を作る立場の菊池さんは、「スポーツに向き合ってきた過去の自分を投影しながら、選手の皆さんの思いを受け止めて視聴者の方々にお伝えするという役割を全うしたいです」と意気込みつつ、「(試合中継や菊池さんが出演するスポーツ番組が)福岡でも放送されるので、家族や親戚に見てもらえるのがうれしいですし、応援マネジャーとして最後まで大会を楽しみたいです」と声を弾ませた。