真夜中乙女戦争:「届ける意義大きくなった」 二宮健監督語る脚本へのこだわり 主演・永瀬廉は「物語を背負える人」

映画「真夜中乙女戦争」でメガホンを取った二宮健監督 (C)2022「真夜中乙女戦争」製作委員会
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映画「真夜中乙女戦争」でメガホンを取った二宮健監督 (C)2022「真夜中乙女戦争」製作委員会

 10、20代から支持を受けるFさんの小説を、人気グループ「King & Prince」の永瀬廉さん主演で実写化した映画「真夜中乙女戦争」が2022年1月21日に公開される。本作は、メガホンを取った二宮健監督が自ら脚本も手がけ、コロナ禍とも向き合いながら制作を進行。「コロナを経験した僕たちにとってこの物語が前向きに、勇気を与えるような形で届けられたら」と、何度も脚本を書き換えたという制作の裏側や、「物語を背負える人」と評する永瀬さんらキャスト陣の魅力について聞いた。

 ◇原作を“今の時代”に合わせて昇華 「このタイミングで公開できることに大きな意義を」

 映画は、無気力に日々を過ごす大学生の「私」(永瀬さん)が、「かくれんぼ同好会」の「先輩」(池田エライザさん)、人の心を一瞬で掌握してしまう謎の男「黒服」(柄本佑さん)と出会い、少しずつ自意識で塗り固められた強固な殻を打ち破っていく。その水面下では「真夜中乙女戦争」と名付けられた東京破壊計画が進行し、「私」は想像を絶する事態に巻き込まれていく……というストーリー。

 原作を読んだ二宮監督は「現代の若者たちのムードを感じつつも、下敷きには20年前の映画『ファイト・クラブ』の存在が大きくあって、普遍的な物語を今の言葉で紡いだ作品」だと分析。そこから、今回の映画にどうアップデートできるかを考え、脚本を紡いでいった。

 制作にはコロナ禍の状況も大きく影響し、コロナ前後で脚本の書き方が大きく変わったという。「コロナ以降は、このタイミングでこの作品と向き合えることを大きな強みにしたいと思いました。今だから描けること、未来にもこの時代にこういうことがあったと、ちゃんと映るものにしたかった。コロナ前や撮影当時はどうだったのか、10年後に振り返ったときに、この映画は何だったのか、いろいろな“観測地点”から見られる映画にしたかった」と思いを明かす。

 「コロナがある意味、新しい角度を与えてくれたのかなと。結果的に、僕の中でこの映画を届ける意義が当初よりも大きくなりましたね」

 ◇「面白い配役になった」 池田エライザへの信頼、柄本佑への確信

 主人公を取り巻く、りりしく聡明(そうめい)な「先輩」には池田さん、カリスマ的魅力を持つ「黒服」には柄本さんをキャスティングした。

 二宮監督は池田さんについて「元々、本人と『先輩』に重なる部分があるような方だと思っていましたが、実際にお会いして、話したり読み合わせするうちに、そういった部分をたくさん見つけることができて、彼女がいればこの役は絶対に魅力的になると確信するようになってました」と信頼。「そうした期待をそのままに、実際に演じていく中でさらにいろんな彩りを与えてくれた。とても素晴らしい『先輩』を体現してくれました」と絶賛した。

 一方、柄本さんについては「今になって見ると必然的にそこにいたような感じですが、初めは池田さんイコール『先輩』のようなつながりは見いだしていなかったんです。でも、僕の中でふと柄本さんの顔が浮かんだ瞬間があって、もしかしたら一番『黒服』に見える人なのかもしれないと。そこからは、このキャスティングを絶対に実現させたいと思うようになり。柄本さんも僕の思いに乗っかってくれたような気がして、面白い配役になったんじゃないかなと思います」と振り返った。

 ◇永瀬廉に感じた「選ばれた人だけが持てるオーラ」 未知数からの印象の変化

 主人公の「私」には永瀬さんが抜てきされた。前述の2人とは打って変わって未知数だったといい、「永瀬君がどう彩ってくれるかはやってみないと分からなかった」と告白。「ただ彼が主演として堂々と胸を張れるものにしていこうという覚悟で挑みました。僕は彼を信じて、彼にもこの映画に思いを持ってほしいと願いながら、一緒に足並みをそろえて頑張ったような感じがします」と話す。

 「タッグを組むことが決まってからは、出演していた映画やドラマを見て、彼の演技を研究しました。永瀬君と2人で話す時間も設けたし、遠慮せずに言いたいことも言って。永瀬君も聴く耳を傾けてくれて、彼なりにいろいろ考えてくれたと思います」と明かした。

 そうした時間を重ね、撮影に臨んだ2人。二宮監督は「永瀬君は思いを持って挑戦してくれている感じがした」といい、「どんどん成長していく姿を近いところで見ることができました」と変化を実感。俳優としては「物語を背負える人。たたずまいに物語がある人だなと感じます」と魅力を語る。

 「きっと選ばれた人だけが持てるオーラでもあって、それが彼の一つのチャーム(魅力)。彼自身は一つ一つのことにベストを尽くそうと、ただピュアに必死に向き合っているんだと思います。一種の特等席でお芝居を吸収していると思うので、その経験を大事にしながら、どんどんすてきな俳優になって、映画界に貢献してくれたらうれしいですね」

 「『真夜中乙女戦争』では、僕も彼もお互いにできることはやり尽くした」と達成感をにじませる二宮監督。「あとは、とにかくこの作品がたくさんの方に届いたらという気持ちです」と思いを込めた。

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