山寺宏一×井上喜久子:驚がくの「宇宙戦艦ヤマト2205」 二人の安心感

「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち」 に出演する山寺宏一さん(左)と井上喜久子さん
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「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち」 に出演する山寺宏一さん(左)と井上喜久子さん

 人気アニメ「宇宙戦艦ヤマト」シリーズの最新作「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち」の「後章 -STASHA-」が、2月4日に上映される。公開された予告映像では、スターシャが「真実を伝える時がきました」と意味深なせりふをつぶやき、イスカンダルとガミラスの関係の衝撃の真実が明かされることも話題になっている。ガミラス帝星の元総統・デスラー役の山寺宏一さん、イスカンダルの女王・スターシャ役の井上喜久子さんに、「2205」の収録、キャラクターへの思いについて聞いた。

 ◇驚がく イスカンダルとガミラスの真実

 --後章のサブタイトルは「STASHA(スターシャ)」です。

 山寺さん 1話ずつ台本をいただいていたので、後章のタイトルを知ったのは大分後だったんです。ずばりきたな!と感じました。スターシャから語られるイスカンダルとガミラスの真実に驚がくしました。

 井上さん タイトルを知った時は、えーっ!とびっくりしました。スターシャからいろいろな秘密が語られるので、そうなんだ……とびっくりする気持ち、重圧もあり、感動もしました。台本をいただいた時は1話ずつだったので、後半に進むにしたがい、いろいろな事実が明かされ、驚きながら、そうだったんだ!と納得もしました。

 --安田賢司監督やシリーズ構成、脚本の福井晴敏さんから説明やオーダーはあった?

 山寺さん 僕に関しては全くなかったです。

 井上さん 安心してお任せしているんですよ。

 山寺さん 「デスラーはもう一人の主役みたいなものです」とは言われましたが、どうなるか分からなかったんです。コロナ禍で作られたものですから、収録は一人ずつでしたし、共演者との会話がなかったんです。喜久子ちゃんは?

 井上さん 収録の前後に控室で、福井さんにアドバイスをいただきました。緊張感と不安感があったので、とても心強かったです。

 山寺さん 僕にはなかったんだよな……。

 井上さん 山寺さんはお忙しいから。皆さんが信頼していますし。

 山寺さん そんなことないですよ! いろいろな解釈ができる作品が多々あり、「ヤマト」もそうですが、分からないことがあって「え、それ分からない?」と言われるのも怖いですし。デスラーは今まで全て分かっている存在でしたが、今回は知らないことばかりで、えーっ!うっそーん!?ってなりますしね。

 井上さん うっそーん!? そんなお笑いっぽい感じじゃないですよね(笑い)。

 ◇スターシャ役は喜久子ちゃんしかいない!

 --井上さんはスターシャにどんな印象を持って演じられましたか?

 井上さん スターシャは素晴らしいキャラクターですし、「2199」の時からずっと緊張感がありました。心のどこかで、私でいいのだろうか?という気持ちもありました。重責を背負っているキャラクターですし、深い思いをどれだけ表現できるか?と寄り添いながら演じ、自分自身との戦いもあったキャラクターです。今回は、すごい過去、新たな事実を語らせていただいたので、台本を読んで号泣しました。すごく大変なことですし、皆さんにきっちりお伝えしないといけないという責任感がありました。事実を語ったことで、浄化されたような気持ちにもなりました。語れたことがうれしかったです。

 山寺さん スターシャ役は喜久子ちゃんしかいない。昔からやっていたんじゃないかな?というくらいぴったりです。神々しさ、りりしさ、はかなさがあり、とっても難しい役だと思いますが、喜久子ちゃんが元々持っているそういう部分が自然に出てくる。スターシャは(古代)守さんのことをずっと愛しているし、デスラーはスターシャへの愛がずっとあります。喜久子ちゃんは芝居でそれを表現されています。

 --スターシャの「真実を伝える時がきました」というせりふも印象的です。

 井上さん いよいよこの時がきたんだな……という気持ちでした。この言葉の後、いろいろな過去、真実が語られるので、万感の思いを込めさせていただきました。そこから続くせりふにも、自分がこれまで感じた苦しみ、悲しみを乗せ、感情移入ができたんです。これまであった苦しみはこのせりふのためだったのかもしれない……と。私は星の女王ではないのですが。真実を語るシーンは、気持ちを寄り添えることができました。

 --予告でも流れるデスラーの「古代、私ごと撃て」というせりふも印象的です。

 山寺さん 有名なシーンで、伊武(雅刀)さんの名演が語り継がれていますが、そこをあまり意識しすぎずに……という気持ちもありました。最近、過去の作品を気にしすぎているのは僕だけじゃないか?と思うようになったところもあります。ほかの作品でも偉大な先輩から役を引き継ぐ時、似せようとしすぎていないか?と反省したところもありました。過去の作品へのリスペクトもあり、新しい「ヤマト」を作ろうとしている中で、なんで縛られているんだろう?と。僕は「ヤマト」のファンで、大好きです。でも、それでは(偉大な先輩たちに)追いつけませんしね。マイクの前で気持ちを込めて演じたものがベストだと思うようにしています。

 --「2205」のデスラー、スターシャは内面の弱さも見えます。

 山寺さん ガクッとなるし、わなわなするし、激高もします。「2205」のデスラーは、人間らしさがあり、完全に強い人ではなかったことが明らかになります。「2202」で過去を掘り下げているので、いろいろな感情を出しやすくなったところもありました。デスラーの人間味が色濃く出たストーリーですので、自然に演じることができました。

 井上さん スターシャの中には、女王としての強さと、一人の女性としての弱さが共存しています。ただ、これまでは弱さを見せてきませんでした。今回の台本は、切ない思いが描かれていたので、自然に演じることができました。

 ◇「らんま1/2」の頃からすごかった!

 --お互いの役者としての印象は?

 山寺さん 最初にシリーズもののレギュラーで一緒になったのは「らんま1/2」でしたっけ?

 井上さん そうですね。

 --「らんま1/2」の放送が始まったのは1989年なので、30年以上前です。

 井上さん 山寺さんは「らんま1/2」の頃からすごかった!

 山寺さん 僕は下手くそだったよ! ブタは褒められていたけど。当時から喜久子ちゃんは出来上がっていたからね。

 井上さん そんなことないですよ!

 山寺さん この人しかいない!と思わせるものがあった。人柄も素晴らしいしね。全然、変わらないね。怒ったりすることあるの?

 井上さん ありますよ! 山寺さんがずっと声優界を牽引(けんいん)してくださっているから、私たちは付いていける。そんな山寺さんとデスラーとスターシャを演じられるなんて!という気持ちです。共演はこれまでもありますが、シリーズでここまでがっつり共演させていただくのは意外に久しぶりなんですよね。

 山寺さん 共演はあるけど、がっつり絡むのは久しぶりですからね。声を聞くと安心しますね。

 --最後にファンにメッセージをお願いします。

 山寺さん 衝撃の事実が明らかになりますので、ぜひ心して劇場に足を運んでいただければ。とにかく愛の物語になっています。

 井上さん この素晴らしい「ヤマト」の世界のある種の到着点が描かれています。映像、音楽などの総合芸術としての素晴らしさがあり、たくさんの感動が詰まっています。たくさんの方に感動を味わっていただきたいです。

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